虹の色の数

▲ぜひ読んでいただきたい!

 「虹の色は全部でいくつありますか?」と聞かれたら、みなさんはいくつと答えますか? もちろん「7つ」ですよね。私は学生時代に、故・鈴木孝夫先生の名著『ことばと文化』(岩波新書、1973年)を読んで、世界の他の国では7つとは限らないことを知って、衝撃を受けたのを覚えています。「7つ」と答えるのは、日本のほかに、よく知られた国ではイタリア・オランダなど。虹の色は「6色」「5色」という国もあります。もともとは、りんごが木から落ちる様子を見て万有引力を発見した、といわれるイギリスの有名な物理学者ニュートンが、「虹は7色」と言ったことがオランダに広まり、日本に伝わったと考えられています。

 6色の国は、アメリカ、イギリスなどで、色は、赤、橙、黄、緑、青、紫です。5色の国は、ドイツ、フランス、中国、メキシコなど。色は、赤、橙、黄、緑、青です。4色の国は、ロシア、インドネシアなど。色は、赤、黄、緑、青です。下の表はネットからの借用です。

 虹は、雨上がりやお天気雨(晴れているけど、雨が降っているとき)など、空中にたくさんの水滴があるときに、太陽の光が水滴に当たることでできます。太陽の光は、実はいろいろな色の光がまざって白い光になっています。その光が水滴を通過するときに、水滴の中で曲がり、水滴から出て行くときに色ごとに分かれるのです。それが虹になります。その曲がり方の違いによって、色が並ぶため、赤・橙・黄・緑・青・藍・紫の順番になります。日本では「せき・とう・おう・りょく・せい・らん・し」と、虹の7色を音読みして、リズム良く繰り返しますね。赤→せき、橙→とう、黄→おう、緑→りょく、青→せい、藍→らん、紫→し、ということです。

 英語では、「R・O・Y・G・B・I・V(ロイ・ジー・ビヴ)」と覚えます。7色の英語の頭文字をつなげて覚える方法です。

赤→Red(レッド)
橙→Orange(オレンジ)
黄→Yellow(イエロー)
緑→Green(グリーン)
青→Blue(ブルー)
藍→Indigo(インディゴ)
紫→Violet(バイオレット)

 私は学生時代に、この頭文字を逆にして「VIBGYOR(ビブグヨー)」と覚えました。それぞれの単語の頭文字を、色の名称の頭文字と結びつけるものですね。こういった覚え方のことを、英語では、“mnemonics”(記憶術)と呼んでいます。

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