親子関係

 この度の1ヶ月の入院で、周りの人たちへの「感謝」の気持ちがますます強くなりました。「共通テスト」直前に復帰することができ、生徒達にまず伝えたのはそのことでした。日頃自分を支えてくれているご両親、祖父母に感謝しようということです。1月28日のオンライン講演(ラーンズ主催)でも、冒頭この話でスタートしました。

 ちょっと利き腕の手を握りしめてみて下さい。それから、親指小指の二本をのばして立てます。 この手の形が、「親子関係」を示しているのです。親指「親」を、小指「子ども」を表します。親指は子どもの方を一生懸命見ていますね。子どもがまだ幼いときは、「道路に飛び出さぬように、事故に会わないように、病気をしないように…」、学校へ行く年齢になれば、「勉強は大丈夫か…ついていけるだろうか?」、やがて、進学・就職等で親元を離れれば、遠く離れた子どもを思い、「無理をして体を壊してはいないだろうか…」と気にかけてくれます。そして、結婚して所帯を構えても、「仲良くやっているだろうか…」と心を届けます。これが、子どもを思いやり、心配する親の姿です。一方、小指の方はどうでしょう?  「父さん、母さん、いつも心配してくれて有難う!」と親指の方を向くかといえば、そうではありません。違う方向を見ています。あさっての方向を向いていますね。親の心配をよそに、親のすること、言うことに対して、「うるさい!」「わかっている!」と、そっぽを向く子どもの姿のようです。でも、心を込めて親が精一杯子どものことを心配していくうちに、いつかこの両方の指が向き合う日がやって来ます。結構大変なんですが、何とか、親指小指を向き合わせてみてください。これが「親子関係」というものです。

 こんな話をきいたことがあります。ヒバリは野原に巣を作って雛を育てるのですが、それをタカやトンビなどの猛禽類が襲おうとします。そのとき、雛を守るために闘う親鳥もいますが、自分を犠牲にして難を逃れようとする親鳥もいるというのです。本能からなのでしょうが、小さな親鳥が巣から飛び出して、いかにもけがをしているかのように、翼をばたばたさせながら、巣から離れていきます。猛禽類が雛を襲おうとしていることを察知した親鳥が、まるでけがをしているような演技をして、自分の身を犠牲にして雛を守ろうとしているのです。動物は自分の命を投げ出してでも子孫を守ろうとする習性を本能として身につけているのです。子どもを守るためなら自分の身はどうなってもよいという母性や父性です。ありがたいですね。♥♥♥

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