自動改札機

 私は鉄道大好き人間でしてね、全国の珍しい列車に乗ったり、一風変わった駅を訪れるのを趣味としています。今日は主要駅に見られる「自動改札機」について書いてみたいと思います。「自動改札機」では、乗車券の磁気に記された情報を読み取り、正しい乗車券かどうかを確認します。確認後は、駅の改札を確かに通り抜けたという新たな情報を乗車券に書き込み、乗客に返却します。

 「新幹線に乗るときに、自動改札機に乗車券特急券の二枚を入れますね。そのときどちらの切符が上になって出てくるか、ご存じですか?」エー??!私はそんなこと、今まで考えたこともありませんでした。ほとんどの人がそうだと思います。尊敬する経営コンサルタント小宮一慶(こみやかずよし)さんの本を読んでいて、ハッとしました。以来、新幹線に乗る時には、意図的に特急券を上にしたり、下にしたりして確認するようになりました。すると意外なことに気づきます。この例が私たちに教えてくれることは、何万回見ても、見えない人には見えないということです。関心を持つと、何かが見えてきます。少なくとも見ようとします。関心を持てば、ものは見えるんです。仮説を立てれば、ものは完全に見えるようになるんです例:SEVENELEVEnの最後のnは小文字)。私はこれは、ものすごく大切なことだと思っています。興味を持つと、今まで見えなかったものが見えてくるようになるんです。

 みなさんは各駅の「自動改札機」には、それぞれ番号が振られていることをご存じですか?私は必ず1番の改札機を通ることに決めています。改札機の一番下のところをよくご覧ください。ちゃんと番号が振られているのが分かりますよ(写真下)。

 この「自動改札機」は1分間に45~60人分を処理できるように設計されているといいます。ヨーロッパのものは30人ですから、いかに日本製が高速化されて優れているかが分かりますね。さて、この「自動改札機」に、切符を裏返して入れるとどうなると思いますか?実は、磁気式の乗車券を裏返しに入れても、ブザーが鳴ることもなく、機械の中で自動的に反転させて正しい位置にひっくり返してちゃんと通ることができます。切符も何事もなかったように表向きで返ってきます。疑わしい人は是非やってみてください。読み取り作業ができない場合は、乗車券が裏返されていると判断して、ローラーを使いくるりと機械の内部で反転させて処理しているのです。実は、かつては切符を裏返しで入れると、データを読み取れずにエラーが出てしまっていました。当初の仕組みでは、読み取り作業をする磁気ヘッドを上下両側に設置するために、コストが高いうえにメンテナンスも面倒でした。これでは混雑時に改札前が渋滞してしまいますね。そこで、それなら機械内でくるりと反転させればよいというアイデアが生まれました。鉄道会社は磁気ヘッドを両側に設置するよりもコストを押さえられ、乗客は乗車券の向きを気にせずに改札機を通れるようになったのでした。「自動改札機」のこの親切設計は、混雑回避コストダウンの産物だったのです。♥♥♥


最近、こうした驚きの鉄道ネタを168項目集めた櫻田 純(監修)『通も知らない鉄道の雑学事典』(青春出版、2022年12月)という面白い本が出ました。ベッドの中でニヤニヤしながら読んでいる所です。♥♥♥

カテゴリー: 日々の日記 パーマリンク

コメントを残す

以下に詳細を記入するか、アイコンをクリックしてログインしてください。

WordPress.com ロゴ

WordPress.com アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト /  変更 )

Twitter 画像

Twitter アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト /  変更 )

Facebook の写真

Facebook アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト /  変更 )

%s と連携中