二重引用符

 二次試験に向けて毎時間、難関大の入試問題をああでもない、こうでもないと解いているんですが、その英文にしょっちゅう「二重引用符」が出てくるんです。生徒には「なぜここに引用符がついているの?」と質問するんですが、きちんと英文の流れを理解していないと、生徒からはすぐに「強調」などといったあいまいな答えが返ってきます。筆者はこの引用符にちゃんとした意味を込めて書いているのですから、そこまで踏み込んで読まないと読んだことにはなりません。私はこういう細かいところにも気を配りながら読むんだよ、ということを、日頃の授業でうるさく言ってきました(「精読の力」)。力のない生徒は、こういった「引用符」に目が向くことは絶対にありません。精読するには、コロンセミコロンダッシュにまで注意を払いながら丁寧に読むことが重要なんです。「こういうことが気になりだしたら本物」とまで言っています。英文としっかり向き合いたいですね。こういうことができて初めて、「共通テスト」レベルの英文を時間内に読み終える「速読」の力がつくことを、先日のオンライン講演で強調しました。「精読」「速読」は読解の両輪なんです。

▲1月28日のオンライン講演の一コマ

 引用符の詳細は、以前このブログに「引用符の意味」と題して書きましたので、そちらをご参照ください。⇒コチラです

 故・渡部昇一先生は、教え子達に常々、こういうことを言われていたそうです。「授業や演習は準備できますから、そこで教授がえらそうなことを言っても、ま、大したことはないんですね。しかし、昼飯を食ってる時とか、赤提灯とかで飲んでるときとか、こういった予習のない無目的な集まりでどれくらい話ができるとか、学生から聞かれたことにピシッ答えることができるか。それが本当の実力なんですよ。日々の勉強がものを言います」と。肝に銘じたい言葉です。♥♥♥

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