安藤貞雄先生の教え

 大学を卒業して教員になりたての頃(今からもう45年も前のことです)、大学時代に英文学を教えていただいたサンフォード・マロビッツ(Sanford E. Marovitz)先生から、religiouslyに関して「君はこんな副詞の使い方を知っているか?」とお手紙を頂戴しました。当時はまだ「宗教的に」という通り一遍の意味しか知らなかったので(辞書にも載っていなかったんです)、ずいぶんと勉強になったのを覚えています。今では英和辞典にも載るようになりましたね。このように形容詞の意味が単に副詞(-ly)に置き換わったものと考えていると、とんだ失敗をします。そのわりには、辞典での扱いはお粗末だなというのが実感です。副詞というのは一筋縄ではいかないんです。その幾つかを一年前のオンライン講演で挙げさせていただきましたが(写真上)、先生方はお分かりになりますか?「最近」という意味のrecentlylatelyと同じ、とした単語集が結構ありますが、とんでもない話です。私は教員になりたての頃、国語辞典で「最近」を引いたら「近ごろ」と出ていました。今度は「近ごろ」を引いたら「最近」と出ていて、呆れたことを覚えています。これと同じ現象が、英語のrecentlylatelyにも観察することができます。奥が深いんですよ。詳しくは『英語教育』(大修館)に掲載された私の論考をご覧ください。

・八幡成人「latelyとrecentlyは同義か?」⇒コチラで読むことができます


 「生徒は教師の力以上には伸びないものだ。だから教師は生徒にとって高い壁でないといけない」とは、恩師の故・安藤貞雄先生(広島大学名誉教授)の言葉です。私はこの教えを守ってひたすら努力を続けてきました。最初に述べた副詞だけでなく、現場の先生方が誤解しておられる事項が山のようにあることを、オンライン講演や各所でお話ししてきました(例えばスライド上)。ここに挙げられた項目に対する私の解答は、全て私のホームページの「ダウンロードサイト」「英語語法」というカテゴリーに出ていますので、興味のある先生方はそこをクリックして検索してご覧ください。

★先日のオンライン講演のレポートが読めます!

 先日1月28日(土)に行われた私のオンライン講演2024大学入学共通テストに求められるチカラとは」(ラーンズ主催)の内容を、ラーンズの編集部がまとめてくださいました。ずいぶんたくさんの先生方にご覧いただき、ご好評をいただいたことを嬉しく思っております。帰りましてからも数多くのメールやプレゼント資料のご請求をいただきました。手術明けの体調のすぐれない中、無理をして出かけた甲斐がありました。このような機会を与えてくださったラーンズと、ご関心を寄せていただいた先生方に感謝申し上げます。

◎講演レポートはコチラで読むことができます⇒コチラです

 予告です。3月16日(木)に、岡山県立笠岡高等学校で二年生に「共通テスト」の授業・講演をさせていただきます。♥♥♥

3月16日(木)岡山県立笠岡高等学校

・文系  10時30分~12時

・理系  13時~14時30分

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