陳建一の麻婆豆腐

◎週末はグルメ情報!!今週は陳建一さんの訃報

 「麻婆豆腐」をはじめとする四川料理の第一人者で、テレビの料理番組でも人気を集めた料理人の陳建一(ちんけんいち)さんが3月11日、間質性肺炎のため、東京都内の病院でお亡くなりになりました。67歳でした。私は彼の「四川飯店」麻婆豆腐が大好きで、よく食べたものです。

▲家ではこの麻婆豆腐を好んで食べます

 陳建一さんは、初めて日本に四川料理を広めたとされる料理人で、「四川料理の神様」と呼ばれた故・陳建民さんの長男です。大学卒業後、建民さんが経営する赤坂四川飯店で修業を始め、1990年に跡を継ぎ同店の社長に就任しました。強い辛さが特徴の四川料理を、日本人が受け入れやすいよう香辛料の使い方などを試行錯誤しながら工夫をして、中国本国ともひと味違う独自の料理を確立しました。中でも麻婆豆腐の調理では第一人者として知られ、「現代の名工」に選ばれたほか、2013年に黄綬褒章も受章しておられます。日本中国料理協会会長も務められました。飾らない語り口と笑顔が、料理と共に多くの人に愛されました。

 また、民放の料理バラエティー番組で、高い調理技術と愛きょうのある人柄で人気を集めたほか、NHK「きょうの料理」では日本の家庭向けにアレンジしたレシピを紹介して、四川料理の普及に大きな役割を果たしました。1993年から6年間フジテレビで放映された「料理の鉄人」では、「中華の鉄人」の称号を守り抜き、1994~95年にかけて番組記録の不屈の19連勝を記録しています。「審査員をお客さんとして扱うようにしたの。どうしたらこの人たちが喜んでくれるかという方向に転換して。辛いのが嫌いな人には辛くならないようにしたり工夫しておいた」と、懐の深さと柔軟性が武器でした。

 さんは数年前にがんが見つかり治療を受けながら、入退院を繰り返しました。最後に厨房に立ったのは昨年の12月末で、麻婆豆腐に特化してオープンした「四川飯店麻婆豆腐代々木」で調理人の一人として中華鍋をふるいました。

 四川料理の普及や後進の育成に努め、山陰でも松江市の松江栄養調理製菓専門学校で、度々、特別講義を行いました。私がよくお邪魔する松江京店の「爸爸厨房」(ぱぱちゅうぼう)のご主人・細木育郎さんは、さんとは兄弟弟子の間柄でもありました。細木さんは 「きのう聞きまして非常にショックを受けています」 「生徒たちにとって宝だと思います。陳建一さんの授業の楽しさだとか」 陳建一さんの麻婆豆腐を味わいたい人は京店の「爸爸厨房」がオススメです。♥♥♥

▲京店のこのお店で陳さんの麻婆豆腐を味わうことができます

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