ジタバタするな!

 もう最近の巨人軍の泥沼・ていたらくを見るに堪えない八幡です。誰がどう見ても、戦力はセリーグではナンバーワンです。なのに連敗が続き惨敗を喫しています。巨人が開幕15試合以内で10敗もしたのは最速タイです(1975年には最下位に沈んでいます)。ぶっちぎりの最下位です。どうしてこんなことになってしまったんでしょうか??

▲巨人OBの広岡さんは手厳しい

 私は間違い無く『上司の問題』であると感じています。どんな職場でもそうですが、勢いのある集団は、部下たちが「この人のために」という強い思いを持って働いています。私のいる教育現場でも、「この校長のために頑張ろう!」と思って働いていました。ところがひどい校長になると、みんなが「誰がこんな人間のために身を粉にして働くか!バカバカしい!」ということになってきます。私も今までこういうことをたくさん経験してきました。野球評論家の伊原春樹さんが、かつて巨人を評して、「すべては原監督の責任だ」と断じていました。監督通算勝利数で〝神様(=川上哲治監督)超え〟を果たして、巨人軍全権監督となった原監督の我慢が足りない、という指摘です。「すっかりワンマンとなってしまった原監督には誰も言ってくれないだろうから、あえて言わせてもらった。」伊原さん。読みながら、そうそう、と頷いていた八幡です。

 まあ、とにかくよく動きます。毎試合コロコロとオーダーが変わります(19試合で17通り)。これでは選手は落ち着いて試合に臨むことなどできないでしょう。結果が出ないとすぐに二軍行きです。とっかえひっかえピッチャーもつぎ込みます。勝ちゲームも負けゲームも出てくる中継ぎは同じ人間です。結果が悪ければ即刻二軍送り。このツケは必ず返ってきます。これに対して、ヤクルトの高津監督は、たとえ打ち込まれても、ピッチャーを信じてローテーションを崩すことはしません。野球はピッチャーが一番ですから。ヤクルトは巨人よりも打率はぶっちぎりで悪いのですが、守り勝つ野球で首位にいます。

 坂本選手丸選手の扱いにしたってそうです。あれだけの実績のある打者なんだから、何試合か打てなくたって、黙って信じて試合に出しておけばいいんです。そのうち打ってくれますよ。それをちょっと打てないとすぐに引っ込めてしまいます。我慢が足りません。あれでは、選手本人だってプレッシャーを感じて余計におかしくなっってしまうし、ベンチがドタバタしているから周りの選手も不安だらけになってきます。昨年、阪神の佐藤輝明なんか60打席近くノーヒットでも、矢野監督は信じて使い続けました。選手はこれで意気に感じて頑張るんです。WBCの栗山監督が、主砲の村上宗隆選手が打てなくてもじっと我慢して使い続けました。意気に感じた村上選手は最後の最後でよみがえりましたね。

 我慢して使おうでは話にならない。ずっと使えという人も中にはいるかもしれないけど、そんな安直なことを言ってもね。戦闘態勢の中で悔しい思いをしながら、いつまでも同じようなことをずっとできない。座禅でも組んでいるわけじゃないんだから。(原監督談)

 とにかく、今季の原監督は動きすぎです。「もがいている」とインタビューには答えておられますが、もうちょっとどっしりと構えていられないものでしょうか?「スポーツ報知」までもが「もがけ!」とあおります。外から見ていてベンチの落ち着きのなさがとにかく気になってしまいます。ジタバタせずにもっとどっしり構えてやることです。力はあるんですから。若手を使うのは理解できますが、記録には現れない守備のほころびが目立ちます。守り負けています。

 名著・鈴木忠平『嫌われた監督 落合博満は中日をどう変えたのか』(文藝春秋)を震えながら読みました。落合監督は、中日を率いた8年間ですべてAクラス入りを果たし、リーグ優勝4回、日本シリーズ出場5回(優勝1回)は見事のひと言です。それでも嫌われてクビにされました。監督になったとき、落合監督は選手たちにこう言ったそうです。こういうブレない監督に、巨人軍を率いてもらいたいと思いました。あの辛口の故・野村克也監督が、ただ一人敬愛していた監督が落合さんでした。

 「球団のため、監督のため、そんなことのために野球をやるな。自分のために野球をやれ。勝敗の責任はオレがとる。おまえらは仕事の責任をとれ」

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