映画が勉強になる!

 私は映画が大好きで、松江南高校に勤務していた頃は毎週のように、「サティ」の映画館へ出かけていました。まず映画館の最前列中央に座り(ガラガラなのだ) 、アイマスクをかけて、耳だけの訓練をするのです。これが結構勉強になりました。さっぱり分からないことも度々。面白いなと思った表現は、忘れないうちにメモしておきます。これが意外と後で辞書の編纂に役に立つんです。その当時見た映画から、学級通信「あむーる」(1999年9月1日号)に紹介していますので、再録してみます。ずいぶん前のものですが、面白い表現が出てきます。

■『沈黙の断崖』 (Fire Down Below)
 ”We have a situation.”という表現が何回か出てきた。普通は「状況」という意味の単語だが、ここでは「やっかいな状況」という意味だ。結構よく使われる表現であるのにまだ辞書への登録がない。トラックに追いかけられる場面でトラックの頭にMACKとあった。これが昔調べた”Mack truck”だ。 「おれのいない間にsocial butterflyになってしまったな」もメモしておいた educate(思い知らせる)の使い方も参考になった。
■ 『ピースメイカー』 (The Peacemaker)
 核弾頭をはずす隙に、 “Easy, easy”(そーっと、そーっと)と言っていた。なかなか出てこない言葉だな。
■ 『デイライト』 (Daylight)
 女性がアパートに帰ってドアを閉めてから、内側から芯棒のようなものをかける場面が出てくる。これが〝Fox lock”と呼ばれるもの。以前この表現が分からなくてニューヨークの友人に店を探し回ってもらったこともある。 “Watch your back.” (でしゃばるなよ)も参考になった。最後にスタローンが担架で運ばれる時にも、 “easy  easy”といっていた。
■In fact は「実は」ではない!
  クリントン大統領が国民に向けた釈明放送で「彼女と性的関係を持った。それは不適切なものだった。In fact, that was wrong.」と述べた。この表現は多くの人々が理解しているような「実は」という単純な意味ではない。これを日本で初めて活字にしたのは八だが、高校時代「実は」と習っていたのだけれども、大学で多くの小説や映画を見ていて何度も出くわす度に「おやっ?」と思い始めた。以来何百と用例を集めていくにつれて、だんだんこの成句の実態が明らかになってきた。クリントン大統額の発言も「不適切だった。いやそれどころかそれは道徳的にも間違ったものであった」と言っているのだ。興味のある人はin factを引いて、 『ライトハウス』がここら辺をどう書いているか見てごらん。

 いやー、映画って面白いですね。今日も私のブログをのぞいてくださりありがとうございます。

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