『屍人荘の殺人』

 「デビュー作にして、前代未聞の3冠達成!」(『このミステリーがすごい』、<週刊文春>ミステリーベスト10、『2018本格ミステリ・ベスト10』)という キャッチコピーにつられて、一昨年末に買っておいたのが、今村昌弘『屍人荘(しじんそう)の殺人』(創元社、1700円税別)でした。第27回鮎川哲也賞」受賞作品です。2018年の「本屋大賞(全国書店員が選んだ一番売りたい本)にもノミネートされていました。当時の新聞には23万部突破とありました。新人にして、処女作がこれだけ売れるというのは、推理小説の世界ではまずあり得ないことです。残念ながら、急ぎの原稿書きと他に読むべき本がたくさんあり、ずっと読むことができずにいました。ようやく時間が取れたので、一気に読み上げました。昨年文庫化されて出ていますね。

     私は高校時代は、エラリー・クイーンに夢中になり(国名シリーズ)、大学時代はアガサ・クリスティを全冊読破、教員になってからは、島田荘司・綾辻行人・法月綸太郎などの「新本格派」の推理小説にのめり込んだ、完全なミステリー・マニアなんです。アール・スタンリー・ガードナーの弁護士ペリー・メイソン物や、ド・マクベインの警察小説も大好きで、英語の勉強を兼ねてずっと読んでいました。熱狂的なミステリーファンです。

 「史上初、デビュー作にして3冠達成!」は、決して大げさな宣伝ではありませんでした。本格推理+奇想天外」の組み合わせで、一気に読むことができます。前半は多少まだるっこしい所にも気がつきますが、後半部分は怒濤の驚きの連発です。この若い作家さんはすごい!これがデビュー作とは思えませんでした。大学のホームズと呼ばれている明智(あけち)くん。その相棒・葉村(はむら)くんが、若くして数々の事件を解決。同じ大学の美少女と共に参加した映画研究会の湖畔の別荘での夏合宿。去年、自殺者まで出したいわくつきのその合宿は、とある理由で(これがとんでもなく奇想天外!)、クローズドサークル(閉ざされた場)になり、一夜明けて発見された部員の惨殺死体…。こういう「陸の孤島」の中で幕が上がる連続殺人!!!ミステリーマニアにはもう堪りませんね。ゾクゾク物です。でも、どうせ、去年自殺した人の関係者や恋人とかによる復讐でしょ、と分かるところまではいいんです。スマホを駆使する今どきの若者たちの間で、そんな閉ざされた状況を作れるのか?!がポイントです。そうきたか!!ビックリ!!どんなに自分の頭が「型」にハマっていたか。常識に囚われていたか?!を思い知らされます。単行本で重くて、値段も高かったけれど、読んで良かったですね。ただ、記憶力低下のせいで、巻頭のホテルの見取り図と、多くの登場人物の名前を何度も何度も見返すのが大変!途中で、多くなりすぎた登場人物の名前を、分かりやすく覚えやすく解説する場面では苦笑しました。でもこの描写はありがたかったですね。

 さて昨年末に、この作品の映画が公開されました。どう映画化されるのかに興味があったので、私は先日、イオン松江東宝」に見に行ってきました。結論的に言うと失敗作です。原作のおどろおどろした緊迫感は全く感じられず、一種のコメディ映画になりさがっていました。原作者の今村さんはこの映画をどう感じておられるのか、聞いてみたいとことですね。ただ、驚いたのは、映画の冒頭に、新日本プロレス永田裕志(ながたゆうじ)選手が、本人役でランニングをするところがありました。葉村譲(神木隆之介)、剣崎比留子(浜辺美波)、明智恭介(中村倫也)が訪れるサベア湖に、トレーニング中たまたま通りかかり、その後事件にも巻き込まれてしまい、なんと最後の場面ではゾンビとして登場しています。プロレスファンには堪らないシーンですが、「一体なんでー?」という疑問が湧きました。なんでも、この映画の木村ひさし監督は、自作の映画に“プロレスネタ”を放り込んでくることで有名なんだそうですよ。♥♥♥

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ニセ十津川とニセ亀井

 ミステリー界の重鎮・西村京太郎先生が生み出した人気キャラクター「十津川警部」「亀井刑事」が、時刻表や鉄道列車にまつわるトリックを解明しつつ、事件の背後に潜む人間ドラマを浮かび上がらせていく、お馴染みの西村京太郎トラベルミステリー。1979年にスタートした本シリーズは、旅情あふれる映像はもちろん、時代を反映した鉄道トリックを取り入れるなど、意欲的な挑戦を続けてきました。その最新作となる第71弾「ニセ十津川とニセ亀井!! 草津逃避行」では(2020年1月5日放映)、なんとサンドウィッチマンの2人がメインゲストとして登場しました。しかも2人が演じるのは、“十津川&亀井のニセモノ”という衝撃の役柄です。《警視庁最強コンビ》×《お笑い人気No.1コンビ》が激突する、いまだかつてないコラボが実現したのです!ドラマの展開はこうです。

 警視庁捜査一課に「十津川警部に殺される…!」と助けを求める電話が入ったところから幕を開けます。電話をかけてきたのはモデルの女性で、彼女は十津川警部(高橋英樹)と亀井刑事(高田純次)を名乗る怪しい2人組に追われていると訴えますが、翌朝、彼女が刺殺体となって見つかります。やがて、十津川の名をかたっていたのは達川幹生(伊達みきお)、亀井になりすましていたのは富山岳史(富澤たけし)という、ワル仲間2人組と判明。彼らはいったいなぜ捜査一課刑事だとウソをついたのか…。達川と富山、そして美雪の所属事務所の副社長・三枝しのぶ(とよた真帆)が捜査線上に浮かぶ中、さらなる殺人事件も起きて―というスリリングなストーリーです。

 主演の高橋さんも高田さんも、サンドウィッチマンの演技を、「うまい!」と激賞しておられました。村川透監督「この2人、スゴイね!」と絶賛しておられました。2人とも監督が要求したとおりにスッと動き、何より真面目。実は、シナリオの第1稿ではサンドウィッチマンさんのセリフがとても多かったので、忙しい兄さんたちには大変すぎるんじゃないかと思ってプロデューサーと相談し、2人のセリフを少し、髙橋・高田さんが担うことにしたんだそうです。でも、撮影が始まってみたら、彼らはとても上手だったので、そのままやっておけば良かったと後悔したとか 。風光明媚な美しい景色を背景にして、義理人情の素晴らしさを感じ取ることのできる番組となっていました。

 サンドウィッチマン伊達さんが、高橋英樹さん、高田純次さんという大ベテランのお二人との共演の感想を聞かれてのコメントがこちらです。

 『トラベルミステリー』シリーズは大好きでよく見ていたので、まさか出演させていただけるなんて…しかも十津川さんのニセモノを演じるなんて…と、ちょっとパニックになりました!演じていても、まるで自分がテレビの中に入ったみたいな感じで、夢のような時間でした。もうこれは永久保存版です。“畑”の違う僕らにも、とてもやさしくしてくださってホッとしました。実はずーっと緊張していたので…。本当はもっと僕らのセリフが多かったらしいのですが、英樹さんがプロデューサーさんに掛け合ってくださったおかげで、ちょうどいい量になりました。漫才やコントのセリフはスッと入るのに、ドラマのセリフはなかなか頭に入らなくて難しかったので、これは本当にありがたかったです。本物の十津川警部の前で“オレが十津川だ”と威張るシーンもあったのですが、そのときの英樹さんの圧倒的な威圧感にビックリしました。そこまでわりとすんなり撮影が進んでいたのに、僕、ビビッて噛んじゃいましたもん(笑)。撮影前は笑顔でお話してくださるんですけど、本番で英樹さんのお顔が変わるのは本当にスゴイ! 高田さんも、バラエティーのときとはまるで違う人なんです。全然、テキトーじゃないので驚きました(笑)。僕は本気で英樹さんにビビった顔をしているので、ぜひそこを見ていただきたいです(笑)。富澤と2人のかけあいもあるので、そちらも楽しんでください。あとは、どれだけ僕らが悪いヤツらなのかを確認していただきたいですね。本当に面白い回だと思いますよ!

 一方、相方の富澤さんは次の通り。

 最初は、ちょっと何言ってるかわかんないな、と思いました(笑)。“ニセモノ役”だとだけ聞かされたので、意味がわからなくて…。台本を読んで、あぁ、こういうことなのか、と納得しました!役名や仙台出身というところなど役柄の設定を僕らに“寄せて”くれた脚本だったので、それがまた驚きと感激で…。ちゃんとやらなくちゃ、と思いました。知らない役者さんとの共演だと緊張の度合いも違いますが、お2人はやさしい方だとわかっているので、緊張は早々にほぐれました。でも、机に足を乗せながらふてぶてしいお芝居をやらなくちゃいけないシーンがあって…早く引っ込めたくて仕方がなかったですね。失礼すぎて、足がけいれんを起こしそうでした(笑)。僕らの存在を通して、親子、そして仲間との絆など人間にとって大切なものが描かれています。それから今回は、同じ事務所の後輩芸人がいっぱい出演しているので、そんなところにも注目してください!

 ちなみに、原作となったのは、西村京太郎先生『草津逃避行』(2006年) で、今までに渡瀬恒彦主演「十津川警部」シリーズ第46弾「特急「草津」殺人迷路」として、また最近では、内藤剛志主演「十津川警部シリーズ5 京都嵯峨野殺人迷路」でドラマ化されています。今作で三回目。よほどプロデユューサー好みの作品なんでしょうね。♥♥♥

【追記】 原作者の西村京太郎先生は、現在89歳、間もなく90歳を迎えようとしておられます。目標の著書635冊まで(東京スカイツリー634mを1つだけ上回りたい!)カウントダウンが始まっています(最新の『西日本鉄道殺人事件』(新潮社、2020年1月)627冊目)。先生は、最近の雑誌『一個人』3月号(KKベストセラーズ)で、特別寄稿「百歳までにしたいこと」を寄せておられ、そこでは、頭の方は30歳で止まっており、進歩も退歩もしていないが、体の方はガタが来ており、昔のようには早く書けなくなったことをこぼしておられます。「頭の中では、とうにストーリーは出来ているんだが、どうしても、遅くなって申し訳ない」と担当者に頭を下げる日々だとか。西村先生、目標までもうちょっとですね(熱狂的なファンとしては635冊と言わず書き続けていただきたいです)!頑張ってください!!!♦♦♦

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城崎温泉「ノバ」

◎週末はグルメ情報です!!今週は喫茶店

 温泉地・城崎温泉で、ブラブラと街歩きをしていた時に、駅前の喫茶店「ノバ」にフラッと入ってみました。決め手となったのは、お店の前の大きな看板にブルーマウンテンNo.1の飲める店』と書いてあったことです。コーヒー大好きの私は、以前からブルーマウンテンの大ファンで、松江・一畑百貨店の地階「UCCメルカード」で、いつも購入していました。その後、気候変動でブルーマウンテンの出荷が大幅に落ちこんで以来、価格が高騰し、量が確保できなくなったりで、美味しいコーヒーを求めて、苦労を重ねてきました。ここら辺の詳しい事情はコチラに取り上げました。

 同じ兵庫県内でも、神戸の喫茶店やカフェとは一味違う、不思議な喫茶店「ノバ」です。いろんなオブジェがあり、ジャズが流れていました。コーヒーだけ頂きましたが、カップはそれぞれ違っていて、食器類にもこだわりが感じられました。ここ「ノバ」は、古き良き珈琲屋さんといった感じです。店内は薄暗く、あったかみのある照明で照らされています。置いてある調度品も木製のものが多く、古い木を模したどっしりした柱や梁が目立つ焦げ茶色の店内には木の人形が置かれ、ジャズが流れ、一人ずつ違うカップでコーヒーが供されます。おそらく、お店は長い事営業されているものと思われる雰囲気です。店内に飾られているアンティーク品が、レトロっぽさをさらに演出していますね。店内にはジャズ・クラシックが大きなスピーカーから流れており、非常に落ち着いた雰囲気です。お客さんも観光客や地元の常連さんらしき方と、老若男女問わずおられて、昼過ぎなのに結構流行っている感じでした。そしてオーダーしたのが「ブルーマウンテンNo.1」です。やはりまろやかなバランスのとれた口当たりは美味しいですね。やっぱりコーヒーの最高峰はブルマンですね。憩いのひとときを過ごしました。❤❤❤

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受験生、頑張れ!!

 今日で「勝田ケ丘志学館」の授業が全て終了しました。明日土曜日に、松江北高の補習科の最後の授業で、今年度の授業は全て終わりです。年末までは、週に3回、松江北高補習科へ、週に2回、志学館へ教えに行っていました。それが「センター試験」が終わってからは、ほぼ毎日志学館へ行き、土曜・日曜も松江米子の往復の生活でした。さすがにちょっと疲れました(左足を痛めてこの2週間は米子駅からタクシー通いでした)。その甲斐もあってか、どちらも関東・関西の有名私大に続々と合格者が出ています。指導者としては、これに勝る喜びはありません。今日の最後の授業では、

(1)気を抜かずに最後の最後まで受験をやり切ることの大切さ。途中で投げ出さない。

(2)大学は名前や偏差値では決まらない。自分でどれだけのことをやり切るかだ。

(3)学問は人間を変える絶大な力を持っている。私もそうだった。

といったことを話しました。最後の最後まで力を出し切って、頑張ってきて欲しいと願っています。お土産は「合格通知」でお願いします。JR米子駅では粋な応援メッセージを見ることができます。頑張れ!受験生!!♥♥♥

▲JR松江駅キオスクにて

▲JR米子駅にて

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「雨が降ったら傘をさす」

 丁稚奉公から身を起こし、一代で天下のパナソニックを築いた松下幸之助(まつしたこうのすけ)さんは、ただ、当たり前のことを当たり前にコツコツやる、というのが信条だったそうです。売り上げが伸びなければ改善する。それでもダメならその事業はやめる(コンピューター事業から撤退したことは有名ですね)。大切なものは大切に扱う。無駄なものは捨てる。力を注がなければならないときには踏ん張る。そして、「雨が降れば、傘をさす」、そうすれば濡れない。当たり前のことを、当たり前に続ける何をするのでも、つまるところはそれが成功への道なんですね。会社経営だけじゃなくて、私たち人生は、そういう当たり前の積み重ねによってよりよいものになっていくのです。こけたら、立ちなはれ。」とも言っておられます。関西弁のやわらかい物言いが心に沁みますね。雨が降ったら傘をさすように、こけたら立てばいいんです。まわりが嗤っていても、転んだ傷が痛くても、僕らは立ちあがらねばならない。いつまでもそこに寝そべっているわけにはいかないんだから。立ち上がって、もう一度やってみる。こけるというのは、失敗するということだけではありません。何かに腹を立てたり、悲しんだり、へこんだり、気持ちがマイナスの方向へ傾いたときも、立ちあがるんです。笑って、また一歩踏み出すために。

傘をさした男性のイラスト

 「成功するまで続ければ、それは失敗ではない」というのも松下幸之助さんの言葉ですね。さあ、立ちなはれ。肩くらいなら貸してあげられるよ。自然の理法に順応した姿、これを松下さんは喩えて「雨が降れば傘をさす」ことだと言っています。雨が降ったら傘をさす。それはいわば万人の常識、当たり前のことです。商売、経営に成功の秘訣、発展の秘訣があるとすれば、それは、この「雨が降れば傘をさす」ように、平凡なことを当たり前にやることに尽きるというのです。ところが、雨が降れば傘をさすのは誰でもやっていますが、これがこと商売や経営となると、なかなか当たり前にはいかなくなるんです。競争に負けたらいけないということで、100円で仕入れたものを90円で売ったり、集金をキッチリやらないで、他から新たにお金を借りるといったことをしてしまいます。これではうまくいくはずがありませんね。やはり、利益をあげるには、仕入れ値以上の価格で売る。また借金をする前に、まず集金に全力を注ぐというのが本来のあるべき姿であって、それでもなお資金が要るというときにはじめて他から借りるべきなのです。それが「雨が降れば傘をさす」、つまり自然の理法に従った姿なのだという。言葉にするときわめて簡単で、当たり前のことのように思われますが、しかしこの至極簡単、当たり前のことを適時適切に実行するところにこそ商売なり経営の秘訣があると松下さんは言うのです。松下さんの経営は、この“自然の理法に従う”ことを常に考え続けた経営であったといってよいと思います。その経営に一貫しているのは、何が自然の理法に従うことなのか、何が自然の理に適うことなのか、何が正しいことなのかということを常に考え、その正しさを求め、それに従おうという姿勢でした。最近のパナソニックはそれが失われてきていないでしょうか?(赤字を出しています)

 では、自然の理法に従うにはどうすればよいのか?そのために必要なこととして、松下さんは「衆知」「素直な心」をあげています。どんなにすぐれた人であっても、人間1人の知恵はしょせん1人の知恵にすぎません。だから、できるだけ多くの人の知恵を集める必要があります。そしてその場合に大切になるのが「素直な心」だと言います。先入観や既成概念、私欲私心といったものにとらわれていては、いくら衆知を集めても、それは偏ったものになってしまいます。したがって、とらわれない、偏らない心で集めることが大切で、そうすれば実相がわかるから、何が正しいか、何が間違っているか、正しい価値判断ができ、正しく衆知を集めることができるというのです。「雨が降ったら傘をさす」、当たり前のことを当たり前に実行することがいかに難しいことかは、長く生きてくるとよく分かります。私は日頃から教室では生徒たちに、たり前のことを鹿になってゃんとやる」(ABC)と言っています。♥♥♥

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「ジェットストリーム エッジ」

 (株)三菱鉛筆は、「クセになる、なめらかな書き味」で好評の油性ボールペン「ジェットストリーム」シリーズに、「ジェットストリーム エッジ(JETSTREAM EDGE)」(本体価格1,000円税別/インク色:黒/ボール径:0.28mm/軸色:全5色:ブラック、シャンパンゴールド、ネイビー、ホワイトレッド、オレンジ―期間限定カラー)を新発売しました。油性ボールペンの限界に挑戦した新商品として、油性ボールペンカテゴリで初めて、世界最小のボール径0.28mmのものです。今全国の文具店で爆発的に売れています。油性ボールペンの「細字」とは0.7~0.8mmのことを指し、0.6mmから「極細」よ呼ばれるようになります。0.28mmがいかに驚異的な細さかが分かりますね。

 「ジェットストリーム」は、「クセになる、なめらかな書き味」というキャッチフレーズで、2006年7月に国内発売して以来、好評の新しいカテゴリーのなめらか油性ボールペンです。一般に油性ボールペンはインクの粘度が高く、インクの出がよくありません。したがってペン先を細くするのも困難で、インクが元から詰まりやすく壊れやすくなってしまいます。「ジェットストリーム」は低粘度油性インクのパイオニア的存在で、筆記荷重、速度にかかわらず低い筆記抵抗でなめらかに書け、くっきり濃い描線を表現でき、速乾性にも優れています。発売以来、軸機能・ボール径・インク色のさまざまな新機能アイテムを追加しながら、社会人男女を中心としたさまざまな人々に人気で、シリーズ世界販売本数は、年間1億本以上(!)となっています。

 一般的に、ボールペンは、ボール径が小さくなるほど技術的な開発が難しくなりますが、細字ニーズの高まりに後押しされ、「ジェットストリームインク」を使用した、超極細ボール径0.28mmの「ジェットストリーム エッジ」の企画・開発に至りました。商品名の「EDGE(エッジ)」には、「鋭い」、「限界」といった意味があり、際立った特徴を持ち、油性ボールペンの限界に挑戦した新商品の意気込みを明示しています。

 油性ボールペンのカテゴリでは、世界で初となる、世界最小、超極細のボール径0.28mmです。低粘度油性インクの「ジェットストリームインク」を使用しているので、濃くはっきりとした描線を、なめらかに筆記することができます。速乾性に優れているので、書いた文字に手が触れて汚れるというストレスがない点も人気の秘密です。新開発のポイントチップは、ペン先にかけてスリムに絞った形状で、細かい筆記作業をする際にもペン先がクリアに見えるようになっています。筆記部分の視界がいいんです。本体の軸はボール径0.28mmの描線が持つ細く、鋭いイメージをスタイリッシュに表現し、筆記時の安定感など機能面にもこだわったデザインです。細字を書くための専門ツールとして、各パーツの素材やデザイン、使い勝手にもずいぶんとこだわりました。先軸は金属製で、グリップ部分(金属製)には縦に掘られた細いライン加工を施し、滑りにくい設計となっています。また、重心をペン先側に寄せたことで、細かい筆記を行う際にも安定する設計となっています。デザインを損なわず、それでいてグリップとして滑り止めの機能を果たしているのが心憎いですね。全体の重量は14gと程よい握り心地で、腕への不安は少なく作られています。軸は「ジェットストリーム エッジ」によって書ける細く鋭い描線を、製図用シャープペンのようなスタイリッシュさと、ワイヤークリップ(針金)のワイヤーの細さと、六角軸で生じる放射状の直線によって表現しています。ペン尻に向かって細くなる形状によってペン先側に寄せた重心を、視覚的に見せたメカニカルなデザインが美しいですね。さらに、このペンを押した後の「カチッ」というノック感も素敵です。

 従来、油性ボールペンで最も一般的なボール径は細字の0.7mmでしたが、「ジェットストリーム」シリーズでは、極細0.5mmが最も人気のボール径となっています。より小さいボール径0.38mmも人気が高まっており、細字ニーズの高まりが伺われますね。もう一方で、小さいボール径の油性ボールペンの開発は、インクの粘度が水性ボールペンよりも高いため、ボール径を小さくすると、ペン先の耐久性や、書き味が固くなるなどの解決すべき課題が多く、大変難しいものでした。細字ニーズの高まりに後押しされる形で、技術的に耐久性、筆記性能、書き味の両立など、超極細0.28mmの実現に向けて、開発を進め、技術的な問題をクリアし、油性ボールペンカテゴリで過去に例のない超極細ボール径0.28mmの発売に至ったわけです。最近発表になった『文具屋さん大賞2020』(扶桑社、2020年2月)で、「ボールペン部門」第1位に輝いた商品です。私は手帳にスケジュールを極細字でぎっしりと書かねばならないので、この0.28は嬉しい商品で、米子「ロフト」で2本(ネイビー・ブラック)購入しました。なおリフィル・インキ(替芯)は、黒・赤・青(各200円税別)の3種類が販売されています。本体購入時は黒インクが入っていますので、他の色を使いたい場合は、別にリフィルを購入しましょう。♥♥♥


【欠点】 ボール径が小さいので、紙とペンの角度が垂直から遠い角度になると、ボールが回転しにくくなって、インクがかすれてしまいます。極めて細いゆえに仕方がないのですが、シャープペンのように垂直に近い角度で握れば、全く問題はありません。

【長所】 一般的なボールペンよりやや高い値段設定ですが、十分元の取れる商品です。①デザインがグッド! ②字がめっちゃ細い!  ③書き味なめらか!

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Cheek to Cheek

cheek-to-cheek-deck ダイ・バーノン(Dai Vernon)「トライアンフ」(Triumph)は、正真正銘の本物クラシック・マジックでした。一組のデックの裏と表をグチャグチャに混ぜても、元に戻り相手の選んだカードだけが、向きが違っているという大傑作です。スライハンドが改良されても、初心者にはなかなか手の届かない作品でしたが、1970年代にポール・カリー(Paul Curry)「Cheek-to-Cheek」で大旋風を巻き起こしました。全く技術不要で、この現象を演じることが可能になったのです。まさに素晴らしいトリック・デックでした。

 お客さんに好きなカードを、デックより1枚選んでもらい、そのカードをデックに返してもらいます。そして半分を表向き、半分を裏向きにして、全体をぐちゃぐちゃに混ぜてしまうのです。デックを広げて間違いなくよーく混ざっていることを示した後に、デックを揃えて息を吹きかけると、一瞬で全てのカードが裏向きに揃ってしまうのです。しかしテーブルに広げていくと、1枚だけ表向きのカードがあり、そのカードは、なんと先ほどお客さんが選んだものなのです。こんなマジックを、みなさんはテレビで見たことがあると思います。もちろん、レギュラーのタネのないデックで演じることもできるんですが、このトライアンフ・デック「Cheek to Cheek」を使うと、ほとんど技法を使わないで、初心者でも簡単に演じることが出来ます。

 私はかつて東京駅・八重洲口前にあったマジック・ショップ「トリックス」で(今はもうなくなってしまいましたが)、この「Cheek to Cheek Deck」を買いました。当時はブリッジ・サイズの赤裏カードで販売されていたと記憶しています。そのほかインビジブル・デック」(Invisible Deck)、「ブレーンウェイブ・デック」(Brainwave Deck)、「メンタルフォトグラフィー・デック」(Mental Photography Deck)などの基本的なトリック・デックを、すべてこのお店で揃えています。あの当時は、こういったトリック・デックを狂ったように集めていた時期がありました。懐かしいですね。その後、バイシクルのポーカーサイズでも販売になり購入。その後、ずいぶんたくさんの種類の改案トライアンフ・デックを持っています。

 これら全てのコレクションが、私の自宅の中2階の「蔵」に埋蔵されています。少し暇が出来たら、ここに寝そべって(ふかふかのカーペットも引いてあります)のんびりと作品を眺めて過ごしたいと思っていますが、今は毎日、松江と米子の往復で、そんな余裕ができる気配はありません〔笑〕。ただ二次試験が終わり、3月になると授業が全部なくなるので、ちょっとのんびり過ごせそうです。マジック三昧の日々は果たしてやってくるのか?♠♣♥♦ 

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Cops and Robbers

 このマジックの原案は、元々はDr. Daley「Last Card Trick」です。原案では赤いエース2枚(♥♦)と黒いエース2枚(♠♣)が入れ替わるというものでした。それを警官ロボーのカラフルなイラストに置き換えて作られています。題して「Cops and Robbers」。たったこれだけの変更で、全くの別のマジックのように見えてしまうから不思議ですね。

 2枚の警官の絵が描かれたカードと、2枚のドロボーの絵が描かれたカードを示します。2枚のドロボーの絵が描かれたカードを観客の掌に渡して、両手でしっかりと押さえていてもらいます。つまり、ドロボーが捕まっている状態ですね。マジシャンの手元には間違いなく、2枚の警官の絵が描かれたカードがあります。しかし、マジシャンがおまじないをかけたその瞬間にマジシャンの持っている2枚のカードがドロボーのカードに入れ変わってしまっています。観客がしっかりと押さえていたはずのカードは、2枚とも警官のカードになっています。逮捕されたドロボーが、警官から見事に脱出を図るというストーリーで演じると楽しいと思います。技法としては、エルムズレイカウントパスの二つだけです。解説のDVDに詳しく手ほどきがされています。フ加工ではなく、特殊な完璧な加工が施されています。バイシクルカードに綺麗に印刷されたもので、私は気に入っています。♠♣♥♦

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再びbe willing toを考える

◎「喜んで~する」ではない!!

 以前にも、このbe willing to Vという成句について、私は「be willing toの語感」と題して詳しく述べたことがあります。⇒コチラです  決して私が高校時代に習ったような「喜んで~する」という意味ではありません。この成句は、「やってもいい、異存はない」程度の意味で、積極性は含まれず「本当はやりたくないけれど…」という気持ちを暗に示しています。デイビッド・セイン先生は、be willing to …ifと、後ろにifの条件文がついていると考えるとよい、と的確なアドバイスをしておられますね。最新の著作でも取り上げておられます。

    A  I'm willing to help.
    B I want to help.
 be willing to...を、「喜んで…する」という前向きな意味で覚えている人が
多いようです。しかし本来は「(条件次第で)…する意思がある」と、限定的な
状況でのみ使うフレーズになります。そのためAのI'm willing to help.をネイ
ティブが聞くと、「喜んでお手伝いします」という積極的な申し出ではなく「
(条件次第で)お手伝いします」という、やや後ろ向きな提案と受け止めます。
 それに対しBのI want to help.ならI want to...(…したい)なので、自主的
な「お手伝いします」という申し出になります。交換条件もなく、親切心から手
助けを申し出る、Please let me help you.(お手伝いさせてください)と同様
のフレーズです。これならカジュアルにもフォーマルにも、また状況を選ばずに
使うことができます。
 条件付きで手伝いを申し出るならAのI'm willing to help.を、条件なしで積
極的に手伝うならBのI want to help.を使うといいでしょう。ちなみにI'm 
willing to help, if you write me a recommendation.(推薦状を書いてくれ
れば、手伝ってもいいですよ)といった言い回しなら、I'm willing to help.
のニュアンスがうまく伝わるはずです。
  ―デイビッド・セイン『誤解しやすい英語表現使い分けドリル』(DHC,2019
年)p.34.

 松江北高のALTのジーノ先生は、「あなたは掃除をして住宅を退去しなければなりませんよ。もし大変だったらお手伝いしていいですよ」というのが、be willing toの典型的な使い方だとの観察を示されました。参考になりますね。

 最近刊行された『アクシスジーニアス英和辞典』(大修館、2019年)には、Question Box」という、日本人学習者がつまづきやすい盲点を解説した39個のコラムが収録されていて、とても勉強になります。高校生の英語に関する素朴な疑問にていねいに答えています。リストも挙がっていますので、先生方にはぜひ全部読まれることをお薦めします。 この辞典の詳しい特徴に関しては、次のサイトが参考になります。⇒コチラ  そこには、このbe willing  to~も取り上げられており、実に明快な解説が見られます。まさにこの説明に尽きます。

<Q> be willing toは「喜んで‥する」という意味ではないのですか。

<A>  違います。「‥してもかまわない」という意味を表します。be willing toは、自分から積極的になにかをしたいという意味を表しません。特に反対する理由もないので同調する場合に「‥してもかまわない」という意味で用いる表現です。強調する副詞のperfectly やquiteをつけても、そのことは変わりません。I’m (perfectly[quite]) willing to do that, but it may take several days.(それをしても別にかまっわないけど数日かかりますよ) 「喜んで‥する」の意味は be ready[glad] to で表します。gladの方が「喜んで」の気持ちが強くなります。I’m ready[glad] to drive you into town any time you want to go. (あなたが行きたい時にいつでも車で町までお送りします) ただしwillingが名詞を修飾する場合、また副詞形の willinglyは、「喜んで(‥する)」という意味を表します。

 木村達哉先生『ユメジュク』(アルク、2010年)には、「快く~する、~するのをいとわない;~する用意がある」として、I’m willing to assist you.(喜んであなたのお手伝いをします) という、いかにもちぐはぐな記述があります。昨年出た改訂版では、「~するのをいとわない、進んで~する」という訳語に変わり、訳文も「あなたのお手伝いをするのは構いませんよ」と正しく変更になっているものの、「備考 「やりたくないことでも進んでする」というニュアンス」というトンチンカンな注記が添えられています。どこまで分かっておられるのか不思議な記述です。

 『英熟語ターゲット1000』(旺文社)には、「~してもかまわない ▲be glad[pleased] to do などに比べ、積極的な気持ちは弱い」と正しく解説されています。私が尊敬する竹岡広信先生『LEAP』(数研出版)には「嫌がらずに~する  ▲(必要に応じて)~しても構わない」と、さすがの記述です。関 正生『英単語Stock』(文英堂)は、「willの「~する意思がある」という意味から発展し、「進んで~する」となりました。be willing to~「進んで~する」という形で使われます I’m willing to help you anytime.いつでもよろこんでお手伝いしますよ」と、いつもの関先生らしくない誤った記述です。まだまだ正確な理解には至っていないことがよく分かることでしょう。♥♥♥

 

 

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さじ谷とうふ

◎週末はグルメ情報!今週はお豆腐と油揚げ 

 私はお豆腐が大好きなんです。夏は冷や奴、冬は湯豆腐です。「勝田ケ丘志学館」福田先生から(一流の料理人でもあられます)、「一番好きな美味しいお豆腐」をいただきました。中谷食品株式会社の作っている「さじ谷とうふ」というお豆腐です。生田事務長さんも大好きと言われるほどの美味しいお豆腐です。これが絶品でした。

 遺伝子組み換え大豆は一切使用せず、鳥取県産大豆100%でできています。さらに「消泡剤」不使用!!「消泡剤」というのは、人工的に作られた添加物で、豆腐を作る工程で発生する泡を消すため等に使用されるもので、効率よく同じ品質で豆腐を大量に作るために、大手メーカーの豆腐にはほとんど入っています。そういう意味で、貴重なお豆腐です。安全な物は優しい味で美味しいし、そういった作り方をしている会社にはずっと残って欲しいものです。適度な柔らかさと適度なコシのバランスのとれたな豆腐。松江では、こんなに美味しい豆腐にはお目にかかったことはありません。「丸合米子店」にだけ売れているそうです。

 「さじ谷とうふ」だけでなく、「手揚(油揚げ)」も美味しいとのことで、今日頂きました。ふっくらとした厚みがあって、味がよくしみていて、実に美味しい。早速、お味噌汁に、この「さじ谷とうふ」「手揚」を入れて美味しくいただきました。

 この10年間に全国で約5,000軒以上の豆腐屋さんが廃業しているとか聞きました。原因としては材料になる大豆の価格高騰や、豆腐の安売りが激しくなっている事などがあげられています。アメリカから安価な遺伝子組み換えの大豆がどんどん輸入され、良い材料を使って、人の手で時間をかけ丁寧に作っている豆腐屋さんほど、ますます厳しい状況になるのではと言われています。中谷食品さんには、ぜひ頑張って、作り続けて欲しいものです。♥♥♥

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Four Card Surprise

 かつて、ドイツのカードシャーク社から発売になっていた「Four Card Surprise」が、最近、東京の「マジックファンタジア」さんから、再発売になっています。私は当時ドイツから直接3セットぐらい送ってもらった記憶があります。今これらがどこにあるか、もう完全に忘却のかなたです〔笑〕 。なにせ大量の道具が「蔵」に眠っていますので。ツイスト現象」をご覧頂いた後に、衝撃のクライマックス・フィニッシュが待ち受けています!

 演者は4枚の赤裏のカードを示します。カードはAから4が順番に揃っています。演者は4枚のうちの1枚を背後で表向きにし、お客様にどのカードをひっくり返したか?を当ててもらいます。お客様の答えが何であろうと、演者はAをひっくり返したことを示します。Aだけが表向きになって現れます。再びAだけが表向きになっている4枚を1枚ずつカウントすると、不思議なことに唯一ひっくり返っているのは、今度は2のカードになってしまいます。これを繰り返すとひっくり返っているカードが3、4と変わっていきます。最後に演者がおまじないをかけると、4枚とも表向きにひっくり返ってしまいます。

 お客様はこの「ツイスト現象」でマジックが終わりだと思いますが、実はこのマジックの秘密を最後に教えるのです。これはトリックカードだから可能だと。そしてカードを1枚ずつ裏向きにひっくり返すと、なんと、カードの裏模様がカラフルなすべて異なるデザインに変化してしまっているのです!実に見事などんでん返しのトリックで、気に入っていました。私の好きなパケット・マジックです。♠♣♥♦

 

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「四谷シモン人形館」

 「香川県立東山魁夷せとうち美術館」を訪れた帰り道に、鎌田醤油敷地内にある淡翁荘 四谷シモン人形館」に行ってきました。この建物は、1936年(昭和11年)に、淡翁・鎌田勝太郎が、迎賓館として建てた鉄筋コンクリート2階建ての洋館で、現在は改修・増築されて人形館となっています。人形師であり、女形として俳優を務めた四谷シモンさんの代表的作品が集められた全国唯一の人形館です。2014年12月に「登録有形文化財」になりました。現在は23体の人形が展示されていました。入館料500円を払って、パンフレットとポストカードをいただいて座敷に上がると、担当の方が案内してくださって詳しい説明を聞くことができました。鎌田醤油の社長さんの趣味半分みたいなコレクションだそうです。昭和の雰囲気を残す館内には、寄せ木細工の床、房飾りのついたモダンな照明、天井には漆喰の繰形、各部屋には贅を凝らした調度品が置かれていました。

 入り口で出迎えてくれる、2mを超える大男の人形「ルネ・マグリットの男」は半端ない威圧感があります。洋画のホラー映画に出てくるような迫力で、のっけからインパクトがありますね。

 係の方の説明によれば、四谷シモンさんの人形作品は、20歳の時に自身が衝撃を受けたというハンス・ベルメール「球体関節人形」がベースとなっています。リアルな造形の人形にむき出しの機会部分を見せた生体メカ的な人形が多く、どこかしら怪しくて、威圧感さえ感じます。

 注目すべきは、その展示方法にあります。ただ展示されているだけでなく、人形があちこちに隠れているので、自分で引き戸を開けて探して見つけなければいけないんです。全裸の男性がお出迎え。す、すごく大胆です・・・。

 このほかにも人形たちがいろんな所に隠れています。扉を開けて探すのがまた楽しい。肌むっちゃ綺麗やん。もちもち肌~。人形なので当たり前ですけど、なんか触ると温かいんじゃないかと思ってしまうほど温もりを感じる・・・。何かちょっといけない所にお邪魔してしまったような気持ちに。

 うーん、充実した時間を過ごしました!観光ガイドでもあまり紹介されていない穴場スポットでした。タクシーの運転手さんもこの施設を知らなかったので、坂出駅の「観光案内所」で道を聞いて歩いて向かいました。洋館の中で妖しい人形を探して歩くという、非日常を体験することができましたよ。♥♥♥

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早めに病院へ!

 先週、松江は、今年初めてドカ雪が降りました。真っ暗な雪道を、朝の6時半に家を出て歩いて北高に向かいました。家を出て北高に向かうのに、まずは坂道を下らなければなりません。その坂道で雪に足を取られてスッテンコロリン転倒しました。実は2年ほど前から左膝が曲がらなくなり(正座やあぐらをかくことができません)、整形外科に通って、水を抜いてもらったり、ヒアルロン酸を注射してもらったりしているんです。そんな訳で、足の踏ん張りがきかずに、雪の中で転んだんです。膝がねじれて痛い思いをしました。情けないことに、立ち上がることができません。左足の踏ん張りがきかないので、立つことができないんです。立てない!かばんに手を置き、頑張って起きようと踏ん張ります。誰もいない真っ暗な雪道で、立ち上がるのに10分くらい悪戦苦闘していました[笑]。この時ほど情けない思いをしたのは初めてです。何とか立ち上がれた時は、嬉しかったですね。北高に急ぎました。雪はどんどん降り続きます。2時間目の北高補習科の授業を終わり、タクシーで、松江駅に移動しました。センター試験が終わってからは、ほぼ毎日米子で授業なんです。

 松江駅に着くと、朝から電車が全便止まっていました。駅員さんに聞くと、復旧の見込みは全く立たないとのこと。夕方から米子東高校「勝田ケ丘志学館」で授業があるので、何とかして米子まで移動しないといけません。結局、午後2時過ぎまで松江駅で待って、ようやく電車が動き始めました。米子駅には雪はありましたが、鳥取方面も、境線も、電車は定刻通り動いていました。益田―出雲―松江区間だけが不通となっていたみたいです。ということで、翌日も雪が積もると来ることができなくなるので、この日は家に帰らずに、米子「ワシントンホテルプラザ」に泊まりました。

 さて次の日です。朝のんびりとホテルで過ごして、「志学館」に向かいます。いつものように、元気よく15時半頃まで授業をしていました。するとどうでしょう。突然、左足に激痛が走り、ズキズキ痛み始めます。歩くこともできなくなってしまいました。これはやばいゾ!!「志学館」福田先生が、すぐにかかりつけの松江・黒田町「だて整形外科」まで車で送って下さいました。

 レントゲンを撮って骨には異常がありませんでしたが、診てもらったところ、出血していたみたいで、血を抜いてもらい、水を抜いてもらい、膝を洗浄してもらいました。雪道で転倒したときに、膝を打っていたんですね。痛み止めを打ってもらったり、2時間ほど病院でお世話になりました。今までとは違った経皮吸収型鎮痛消炎剤「ロコアテープ」をいただいて(これ効きました)、タクシーで家に帰りました。するとどうでしょう。あれだけ痛かった足が全く痛くありません。嘘みたいです。歩けます。歩けることがこれほど嬉しかったことはありません。この2年間膝が痛くて辛い思いをしてきましたが、なんだかこちらの方もずいぶん楽になった気がします。みなさん、とにかく「おかしいな」と思った時には、「早めに病院に行く」ことです。もう一つは、「かかりつけの名医をキープしておく」こと。この二つが今回の教訓でした。♥♥♥

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責任者、出てこい!

 私たちの年代には人気のあった、人生幸朗(じんせいこうろう)師匠夫妻の「ボヤキ漫才」というのが昔の大阪にはありました。冒頭で幸朗師匠が、「浜の真砂は尽きるとも、世にボヤキの種はつきまじ」石川五右衛門の辞世の句をもじります。相方の幸子がすかさず「キザなこと言うな、このハナクソ!」と突っ込むと、続いて幸朗が「わたしのこと、みなボヤキやあ、ボヤキやあ言うてねえ」と言うと、幸子が「当たり前や。誰かて言わはるわ。ボケ!」と返します。幸朗が「しかし、みなさん、これは私がボヤくのやのうて、今の世の中が私をボヤかしまんねん」と言い、「まぁ皆さん、聞いてください」と聴衆に語りかけ、世相・ニュース・歌謡曲の歌詞の矛盾を、毒舌で鋭く皮肉ったりする漫才でした。そしていつも最後には、怒り顔で「責任者、出てこい!」で終わります。これ、実に面白かったんです。

 「責任者、出てこい!」と、毎年思っていることがあります。「センター試験」が終わった直後から、ネット上に平均点情報、難易度情報が流れます。新聞紙上にはどこかの予備校の先生のコメントが掲載されます。でもこれが当たった例しがない。私は生徒たちには、こんなデマに踊らされることなく、二次試験の勉強に打ち込むように言っています。松江北高補習科のある生徒が、今年の英語の「センター試験」直後からのネット上の動きを観察してくれました。「取り組みやすかった」から始まって、「昨年並み」「例年通り」と推移し、自己採点が進むにつれてその難しさが判明するや、「やや難化」「難化」と次々に書き換えられ、最後の方では119点→117点と変えられていったそうです。最初の報道とは全く異なる記述が、何の断りも無しに挙げられているのです。2月6日には、大学入試センターから最終平均点が発表になりましたが、何と116.31点でした(昨年は123.30点)。リスニングも28.78点(昨年は31.42点)でした。問題を自分でちゃんと解けば、難しいことぐらいすぐに分かります。私は毎年1問1問丁寧に自分で解いて、自分の担当する教え子たちならこれぐらいだろう、という予想を書き込みながら、センター試験を分析しています。私は「センター試験」終了直後に、「【速報】センター試験分析<筆記>」と題して、自分で解いた分析を発表しましたが、そこでは「決して簡単な試験ではありません。「昨年並み」ではありません。」と断言しています。長文問題では、実に巧妙に選択肢が誘導してあって、絶対にひっかかることがよく分かったからです。⇒コチラです   個人的に問い合わせのあった方々にも、メールで「筆記・リスニング共に昨年よりも難しくなっている」ことをお知らせしておりました。

 「英語に関しては、例年並みではないかと思います。とは言っても、それも大して難しくなかったので、平均点は、例年並みで120点ちょっとぐらいではないかと思います。」などという、無責任なコメントを出す指導者の言うことを、私は信用しません。ネット上に挙げられた無責任極まりないデマ情報に踊らされた受験生が、今年もたくさんいたことでしょう。本気で解いておられますか?と問いたいところです。まさに、「責任者、出てこい!!」です。♠♠♠

◎「責任者、出てこい!!」(人生幸朗)

【追記】 若い頃に、13年間勤めた松江南高校の英語科で、「定期考査」「校内模試」を作成する際には、問題検討に併せて、各問ごとに電卓で点数を入れて、全体の平均点がどのくらいになるのかを確認・調整しながら、完成をしていました。そして試験が終わった後には、コチラの目論みが当たっていたのか外れたのかを反省して、次につなげていました。「やりっ放し」には絶対にしませんでした。そうやって鍛えられてことが、実に勉強になりました。私が現役時代の松江北高でも、「校内模試」が40点~42点になるように、長時間かけて問題検討を行っていました(夜が明けて翌日になることも度々。問題が却下されて翌日になったことも度々)。試験を行う前に、すでに平均点が出ているのです。そうやって、問題の難易度を的確に判定する力をつけていったように思います。そして小問ごとに全生徒の得点を入れて、一覧表にして分析に生かす。これが先輩の先生たちから教わったノウハウでした。今の問題作成がいかに安易になっていることか!実に短い時間で終わってしまいます。これでは生徒の力もつかないばかりか、教員の指導力にもつながりません。

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タイガー戸口の「キウイロール」

 日本プロレスに入門し、単身米国武者修行で「ヒール」(悪役)としてトップとなり、「週1万ドル」を稼ぐアメリカン・ドリームを実現したタイガー戸口(71歳)キム・ドクとして大木金太郎(キム・イル)との韓国師弟コンビで、全日本プロレスジャイアント馬場ジャンボ鶴田の師弟コンビを撃破し、インタータッグ王者にも輝きました。その後、タイガー戸口として、馬場鶴田に次ぐ第3の男として、全日本プロレス入りしましたが、途中、アントニオ猪木新日本プロレスに電撃移籍。裏切り者として、馬場さんの存命中は、全日本のリングに上がることは絶対に許されませんでした(こういう点で馬場さんは厳しかった。「裏切り者」は絶対に許さないのです)。

 今年2月19日の「ジャイアント馬場没20年追善興行~王者の魂~」(東京・両国国技館)では、悪役のキム・ドクとして、第1試合の「ジャイアント馬場メモリアルバトルロイヤル」に出場を果たしました。71歳まで現役を続けているからこそ、恩讐を超えたいろんな出番があるということに感謝していると語っていました。心臓が悪く、最近引退を表明したようです。このタイガー戸口初の自伝が『虎の回顧録 昭和プロレス暗黒秘史』(徳間書店、2019年)です。馬場さんへの不満やら、語られることのなかったエピソード満載で実に面白かった。

 1978年9月13日愛知県体育館で行われたUNヘビー級選手権試合、王者ジャンボ鶴田対挑戦者キム・ドク(タイガー戸口)の試合が行われました(ジャンボの引き分け防衛)。1本目にドク鶴田からギブアップを奪いますが、このときに見せたのが「キウイ・ロール」です。ゲスト解説の竹内宏介さんが技の名前を「キウイ・ロール」と紹介しますが、実況をしていた倉持アナウンサーは、初めて見る技だったので、竹内さんの言った技の名前を「キーロール」と聞き間違えてしまいます。解説の山田さんからもこの技の由来の紹介がありました。

 これは、かつて新日本プロレスにも来日した覆面レスラーのレッド・ピンパネールの得意技です。素顔のアベ・ヤコブとして日本プロレスにも来日しました。当時新日本プロレスの外国人ルートが無い時に、カール・ゴッチが招聘しました。アントニオ猪木ゴッチから奪取した世界ヘビー級ベルトにも1度挑戦したこともあるレスラーでした。「キウイ・ロール」は、レッグロックの状態から後向きに後転してグルグルと回る技です。アベ・ヤコブカール・ゴッチが招聘したレスラーでしたから実力者でした。

 今では使い手が誰もいませんから、ほとんど知られていません。もうちょっとこの技に触れておこうと思います。うつ伏せにした相手の膝の裏側に、自分の膝をのせて体重をかけ、その足を取って曲げ(自分の膝をテコの軸に)捻るように固めます。この時点で「レッグロック」という、基本技になりますが、その体勢から足を固めたまま、後ろ向きにでんぐり返しをします。相手は足を固められたまま、横向きに回転させられるわけです。一回転すると元の体勢に戻ります。この時、相手の膝裏に自分の膝で体重をかけて捻るのがコツ。また後転します。この繰り返しです。テコの原理でどんどん膝が締め付けられ激痛が走ります。ジャンボ鶴田も、堪らずギブアップしてしまいました。初めてこの技を見たこの試合のことが、無性に頭に残っていて、今でも鮮やかに蘇ってきます。この選手権試合がユーチューブで公開されています。12分頃にこの「キウイロール」で決着します。♥♥♥

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「バックシャン」

 年末からお正月にかけて、峰 隆一郎(みねりゅういちろう)さんのトラベル・ミステリーをまとめて読んでいましたところ、バックシャン」という、耳慣れない言葉が出てきました。

 高級な女だろう。歩き方もきれいだ。もちろん、こんな女とは縁がない。バックシャンというのがある。もう古い言葉になってしまった。後ろから見て美人ということだ。バックシャンは顔を見てはならない、という。顔を見ればがっかりするからだ。  ―峰 隆一郎『四国発「瀬戸」殺人夜行』(廣済堂ブルーバックス)

 「むかし、バックシャン、って言葉があった。後ろから見れば、すごくいい女だ。前に回れば、ブスだったりして。尾戸さんは後ろからも前からもシャンだ。シャンとは美人だということ。もう古い言葉だよね」「あたし、バックシャンなの」「そう、後ろから見てもいい女だ。足も長くてきれいだし、腰も細い。柳腰だね」「ほんとに」  ―峰 隆一郎『寝台特急「瀬戸」鋼鉄の棺』(講談社ノベルス)

 上の記述からも分かるように、バックシャン」というのは「魅力的な後ろ姿の女性」という意味です。後ろ・背中(背部)」といった意味の英語“back(バック)”と、美しい」という意味のドイツ語“schoen(シャン:左記は英語表記。独語表記ではschon(oの上にウムラウトが付く)と書く)”の合成で、「和製英語」の一種です。ただし、後姿だけが美人(後姿だけで期待したほど顔は良くない)といった否定的なニュアンスが強く、褒め言葉として使われたものではありません。当時は、正面から見ても美人という意味の反対語「トイメンシャン」という言葉もありました。しかし、「シャン」という言葉自体が使われなくなり、バックシャン」も今では死語となっています。誰も知らない言葉です。♥♥♥

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「横浜ホテルニューグランド」のフルーツケーキ

◎週末はグルメ情報です!今週は復活を望むフルーツケーキ

ホテルニューグランド 横浜港から吹く風は遠く異国へのイメージを増幅させ、古く重厚なたたずまいを見せる建造物に、ヨーロッパの匂いを感じます。その最も横浜らしい街、山下町に、港のうつろいを見つめ続け、ついに80年を迎えるようとするホテルがあります。ホテルニューグランド」です。昭和初期に誕生したこのヨーロッパスタイルの正統派ホテルは、大切に磨きあげられた宝石のように深く輝き、かつ 毅然としてそこに存在しています。あのマッカーサー元帥やチャーリー・チャップリンも泊まった、伝統と格式のあるホテルで、fruit cake歴史とともに歩み、彩られた不朽の名門ホテルです。そのクラシカルなたたずまいから、映画のロケにも多用されるホテルです。

 私は、昔からここのホテルの「フルーツケーキ」が大好きです。ラム酒にじっくり漬け込んだ各種ドライフルーツを、贅沢に混ぜ込んで焼き上げたフルーツケーキです。ナッツの歯ごたえがマッチした、しっとりと奥深い味わいが魅力でDSC02130す。私の中では、フルーツケーキ・ナンバーワンの商品です。冷蔵庫に1・2時間ほど寝せてから食べると最高です。クルミとレーズンとチェリーがたっぷり入っていて本当に美味しいケーキです。開封するとラム酒のふくよかな香り。同封の説明書には2時間ほど冷やして召し上がると美味しいとありました。生地は舌で押しつぶせそうなほど柔らかで、しっとり感もふんだんに。ほんのりハチミツ風味がする上品な味わいです。練り込まれているのは、チェリー、レーズン、いちじくなどのドライフルーツ。そして胡桃。どれも大粒で素材の良さがダイレクトに伝わる存在感。その上、噛むほどにジワリとラム酒が滲み出て来ます。甘すぎない大人味。オーソドックスながら非常にラグジュアリーを感じさせます。ウマイなぁ♪

 松江駅隣の一畑百貨店「横浜中華街展」をやっていて、この「フルーツケーキ」が出品していました。早速2本買って帰りました。1本は私が食べ、1本は久しぶりにお見えになった友人に差し上げて喜んでもらいました。

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 この記事の原稿を書いていたのが、今から4年前。今ではこのケーキ販売されていません。ホテルで作らなくなったみたいです。ぜひ復活して欲しいと思っているんですが…。これ、めっちゃ美味しいんです。♥♥♥

 

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ピエール・カルダン

 日本の三陽商会が英国・バーバリー社と手が切れてしまったために、(⇒私の解説はコチラです)もうバーバリーのネクタイを買うことができなくなりました。全国の大きな百貨店に行けば、必ずバーバリー・レーベルの売り場があって、重宝していました。気に入っていただけに残念です。ということで、代わりを見つけないといけません。そういうわけで、私が次に選んだのが、「ピエール・カルダン」でした。

 ピエール・カルダンという男がやってきたことは、数知れません。「モードの民主化」と呼ばれたプレタポルテを誰よりも先駆けて始め、デザイナーで初めてライセンス・ビジネスを興し、インテリアから車、ジェット機まであらゆるライフスタイルに関わる商品をデザインし、中国で、ロシアで初めてファッションショーを開いた男です。実業家としてパリの高級レストラン「マキシム」も経営し、自ら芝居をプロデュースする男はモード界で初めて、そしてただ一人「フランスアカデミー」会員に選ばれ、ユネスコ名誉大使として忙しく世界を飛び回っています。そのブランドです。岡山「高島屋」に売り場があるので、そこでまとめ買いをしています。私の大好きなブルー系のネクタイが結構あって、バーバリーほどではありませんが、気に入っているところです。♥♥♥

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バーバーリー~三陽商会の落日

 イギリスの高級アパレル・ブランドの「バーバリー。有名ブランドには全く興味・関心のなかった私が、以前、ロンドンに行った際に、一緒に行った仲間の女性陣たちが高級ブランド・ショップに入ったきりなかなか出てこない。仕方なく時間つぶしに入ったのが「バーバリー」のお店でした。値段も日本よりもかなり安くて、素敵な色合いの商品(マフラー、ネクタイ、セカンドバッグ、小物)がいっぱいあったので、まとめ買いをして帰国したのが、初めての出会いでした。以来長く愛用していますが、やはり高級品は長年使っても質が落ちず飽きが来ない。ということで、私は熱狂的な「バーバリー」ファンになったのでありました。日本人にとってなじみの深いこのブランドは、アパレル・メーカーの「三陽商会」が、日本でのライセンスを取得して、半ば独占的に販売してきました。ただし、数年前にライセンス契約の継続が困難になり、商品が作れないことになってしまいました。全国に300店舗以上あった百貨店等の「バーバリー」の売り場が消えてなくなってしまいました。私は「バーバリー」のネクタイを買うことができずに、困り果てています。

 「バーバリー」は、タータンチェック柄で知られる英国発祥のアパレルを中心としたブランドです。三陽商会」「バーバリー」を取り扱い始めたのは1960年と約60年前。プチ富裕層のハートをがっちりとつかみ、百貨店にとっては欠かせないブランドになっていました。「バーバリーなくして三陽商会なし」といわれるほど、「三陽商会」「バーバリー」事業に依存しており、売上高、営業利益の半分近くをバーバリー事業が生み出していたと見られていました。ところが、英国のバーバリー社は、三陽商会の思いをよそに、かねてから日本事業の見直しを検討していました。というのもブランド戦略として、単なるアパレル・ブランドではなく、ルイ・ヴィトンのような総合ラグジュアリー・ブランドの方向性を打ち出したのです。日本のように、比較的安価な価格設定の地域ブランドを野放しにしておくと、ブランド全体の価値を毀損することになりかねない。すでに日本以外に残っていた地域ブランドの廃止はほとんど終わっており、最後に残ったのが日本だったのです。実際、2009年には「バーバリー」からの申し入れで、ライセンス期間を5年間短縮して2015年までに見直すなど、徐々に外堀を埋められていました。バーバリー」はその後、三陽商会」は使わず、自前の直営店を出店していく方針で、すでに10店舗以上の直営店があります。三陽商会」「バーバリー」のライセンス契約が切れたのは2016年6月。経営陣は、他のブランドでなんとか埋め合わせはできるだろうと、当初はのんびりと構えていたようです。ところがそれ以降、業績悪化に歯止めがかかりません。最新の2018年度の営業損益は21億7,600万円の赤字(前年同期19億700万円の赤字)、経常損益は19億5,000万円の赤字(前年同期19億4,100万円の赤字)、親会社株主に帰属する当期純損益は8億1,900万円の赤字(前年同期10億2,500万円の赤字)となり、これで3年連続の大赤字です(2019年も赤字を出し社長が降格になったとか)。

 「三陽商会」が厳しい状況に立たされているのは、アパレル業界の誰もが認めるところなんですが、その経営陣にはあまり危機感が感じられないと言います。業界からは当時「バーバリーの名称が使えなくなるのにあまりにも楽観的で、開いた口が塞がらない」と酷評されていました。これだけずっと大赤字を出しているのに、今でも平気で「黒字化の予定」とか言っておられますものね。

 私が感じていることは、「三陽商会」は、「バーバリー」の絶大なブランドのもとで胡坐をかいていたので、マーケティング能力もブランディング戦略も、明確なものを持っていないように思われます。先ごろ発表された戦略も、あまり効果を見込めるようには思われません。バーバリーのライセンス契約を切られて以降、全ての戦略は的外れでトンチンカンで、正直今後にも期待できないと感じています。黒字を見込んでいると自信をのぞかせていますが、楽観的に過ぎます。このままでは、経営破綻してもおかしくない現状と思われます。このようにトップが迷走すると、会社全体がおかしくなっていきます。すべてはリーダー次第ということです。学校を見ていても同じことを感じます。♠♠♠

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利益三分主義

 サントリーの創業者鳥井信治郎(とりいしんじろう)さんは、人のやらないことを「やってみなはれ」というチャレンジ精神で有名ですが、創業の理念として、「利益三分主義」を掲げました。事業による利益の3分の1を顧客」に、3分の1を社会」に還元し、残り3分の1を事業拡大」に使うというものでした。企業が得た利益を自社の発展のために使うのみではなく、社会や顧客に還元するという精神です。事実、信治郎は経営に余裕が出た後に、戦災で苦しむ人々のために奉仕し、苦学生へ学資を援助しました。社会福祉と奨学資金のために寄付をしても、そのお金の出所を相手に知られないように細かい配慮をしていたと言われています。

 この「利益三分主義」は、今でも継承されています。東京・赤坂にある「サントリーホール」は、1986年にオープンした東京初のコンサート専用大ホールですが、二千人あまりの客席がステージを取り囲む形式を採用しています。「世界一美しい響き」をコンセプトに開館しました。都心の一等地であるために年間の赤字は、当時で十億円になるそうですよ。完全な奉仕の事業であることが分かりますね。1961年に出来、2007年にリニューアルオープンした「サントリー美術館」もサントリーの社会貢献の一つです。「美を結び美をひらく」というミュージアムメッセージを掲げ、さまざまな活動を展開しておられます。

 鳥井信治郎さんが行った最初の社会貢献活動が「邦寿会」です。貧しい人々のために1921年に大阪西成区に今宮診療所を開設して、無料診療と投薬を行ったのが活動の始まりでした。この活動は戦時下にも継続され、戦後も新たに必要とされた海外引き揚げ者のための寮や戦争未亡人のための母子寮などを開設しています。その後特別養護老人ホームや保育園、福祉施設、訪問介護、居宅介護支援など、幅広い活動を続けておられます。

 創業者・鳥井信治郎さんの「利益三分主義」は、戦前からの社会福祉活動に加えて、「美術・音楽を中心とした芸術文化の振興、学問の振興などによって、生活文化の豊かな発展に寄与する」ものでした。この精神は時代の変化を応じて、活動を進化させてながら、世代を超えて受け継がれています。上場にはメリットだけでなくデメリットもあります。最近よく耳にする敵対的買収もそのひとつでしょう。また上場した場合、費用もかかるし、その維持費用もかかります。その中で最も大きいのは、会社が「株主」のものになる、ということかもしれません。上場しなくても資金に事欠くことなく、優良企業と評価を得ている企業は少なくありません。上場しているか否かは、企業の優劣には関係がないという事と、それぞれの企業の選択という事でしょう。

 最近、孫 正義さんのソフトバンクが大赤字を計上しましたが、携帯電話の会社だと思っていたら、彼の会社は今や投資会社と化していますね。やり過ぎなくらい投資をして儲けに走っている図式です。野球のソフトバンクホークスには、十分過ぎる投資をしてその成果も十分発揮されていますが、もうちょっと社会奉仕に心を砕いてもらえないかな、というのが率直な印象です。♥♥♥

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underpants

 以前に、ジョージア大学で行ったunderpants(下着)のアンケート調査結果です。被験者は同大学の学部生・大学院生です。

◎ underpantsをはくのは誰でしょうか?
男性 9           女性 6          両方 13
その他 子供だけ 5     自分の語彙にはない 3

  この結果だけから見ると、underpantsは男・女用共に用いられると思われますね。ところが、私たちの編集顧問、米語の専門家ジョン・アルジオ博士にお尋ねしたところでは、underpantsという語は、もはや現代アメリカ英語では、男性・女性の下着に使われる一般的な語ではなく、子供用下着に使われるのが普通とのことでした。男性に使うとした9名、女性に使うとした6名は、本当にこの語を自分で使っているのか?博士は懐疑的です。ここら辺はまだ辞書の記述が追いついていないポイントです。

 イギリス英語の立場より、同じく編集顧問のロバート・イルソン博士は、LDOCE2“esp. for men”というレーベルに注目されて、女性用にも用いられている実態を指摘されました。同僚のSylvia Chalker博士も、最近女性用に用いられた例を見たと言っておられたそうです。

 『ライトハウス英和辞典』(研究社)では、「《米》では男女両方,《英》では普通は男性用というきわめて正確な注記が入れてあります。フェイバリット英和辞典』(東京書籍)の「(特に男性用の)パンツ,ショーツ」のような示し方は、英米をごっちゃまぜにしている点、日本語では男性用を普通はショーツなどとは言わない点、誤りです。ジーニアス英和辞典』(大修館)の「《米》パンツ《男性用・女性用の下着》;《英》(男性用)パンツ」は《英》用法を割り切りすぎという不備があります。オーレックス英和辞典』(旺文社)の「《英》では男性用を指すが、《米》では男女両方のものをいう」や『ウィズダム英和辞典』(三省堂)の「《英》では男性用、《米》では男女両方のものをさす」も同様です。 その意味で『スーパーアンカー英和辞典』(学研)のように、「パンツ(男性用・女性用下着)」と、くくってしまうのも、一つの優れた見識かとも思います。

 来年から始まる新しい英語の「共通テスト」では、「イギリス英語」の出題の可能性が予告されています。発音、文法、語彙、意味などにその違いが認められますが、現場の新しい課題ではあります。私は、そんなに目くじらを立てるほどのことではないと考えていますが、教師が頭の隅に置いておかなければいけない事項だとは思います。♥♥♥

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超ハードスケジュール!

 センター試験が終わってから、ほぼ毎日(土曜日も日曜日も!)米子東高校にある「勝田ケ丘志学館」へ教えに行っているんです。早朝6時半に松江北高に登校して、生徒が持ってくる英作文の答案を添削後、午前中に松江北高補習科の授業を終えて、松江駅に移動。電車を乗り継いで(米子駅境線に乗り換えて)米子東高校まで歩きます。日によっては夜の7時まで教えています。我ながら、こんなに働くのは本当に久しぶりです。生徒もよく頑張りますね。今年のように「センター試験」が思うように取れなくて、団子レースとなっている年は、「二次試験」の出来次第でかなりの番狂わせが起こることを、私は長い経験から知っているので、必死で二次の特訓をやっているわけです。まだ私が松江北高の現役で働いている時には、この1ヶ月間だけは、1日の授業が5時間、6時間、空き時間は英作文の「添削指導」と、それこそ死ぬようなスケジュールの中で暮らしていました。それもこれも、この1ヶ月だけ頑張ったら、生徒たちが素敵なご褒美を持って帰ってくれることを信じていたからです。今は「働き方改革」とやらで、のんびりしたものです。こんなんで大丈夫なんでしょうかね?今私は、その真逆の中で悪戦苦闘しています。毎日英語の授業をする中で、生徒が倒れるか、私が倒れるか?どっちだ?!夜の9時過ぎに家に帰ると、バタンキューの生活ですが、あと3週間ほどです。頑張ります。

 そんな中、1つだけ楽しみがあります。お昼を用意してもらっているんですが、美味しい「ステーキ弁当」豚汁カルパッチョサラダと、とっても元気が出ます。「田村牛」という最高の和牛のステーキです。毎日これを食べながら、超難解な英文を生徒と一緒にヒーヒー言いながら読んでいます。

 あ、そうそう、この「ハードスケジュール」和製英語だと思っておられる方がおられると思いますが、これはれっきとした英語です(頻度はさておくとして)。辞書・参考書中には「和製英語」と書いているものも見受けられますが、誤りです。私の報告「「ハードスケジュール」は和製英語?」をお読みください。⇒コチラです ♥♥♥

《追記》 これだけ働いているんですから、二次の指導が終わったら、とことんグレようと思っています。3月にかけて旅三昧の計画を立案中です。まずは念願の「和倉温泉」「加賀屋」に泊まってきます。日本一の旅館、楽しみです。今、女将さんの書かれた本を予習中です。

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「支那そばかつみ」

◎週末はグルメ情報!!今週は支那そば

 松江には、有名ラーメン店で修行した方が地元に戻り、独立開業したお店が何軒か存在します。今回ご紹介するお店の支那そば かつみ」のご主人は、東京を代表する名店「志那そば 八雲」のご出身。イオン菅田店」の隣にあり、国道431号線沿いにあります。実は、この建物は、昔からラーメン店が開店しては閉店している、鬼門の場所なんです。かつみ」はもう5年とちょっとやっておられますから、人気店です。店内はゆとりのある造りで出入口横がガラス張りで光が入り、明るく、洒落たシックで落ち着いた内装となっています。厨房前にL字型カウンターで8席ほどです。ご主人1人で切り盛りしておられ、お昼の開店すぐに入っても、すぐに、半分近く席は埋まってしまう人気ぶりです。

 基本の麺メニューは、支那そばつけそばの2種類。支那そは、味玉とワンタントッピングがあります。「八雲」名物の人気トッピング肉ワンタンとエビワンタンもしっかり継承しておられ、どちらも入る特製ワンタン麺もあります。「八雲」と同じくスープを、白・黒・ミックスから選択できます。卓上調味料は胡椒・一味唐辛子。私が注文したのは「肉ワンタン麺 3ヶ入り(黒)」(850円)です。

 醤油色が強く、スープは清湯醤油味。鶏・豚の動物系出汁に魚介系出汁をブレンドしたスープは、魚介系の味が強く、魚介の旨味と風味がふんわりと香ってきます。特に肉ワンタンが美味しかったですね。お休みの日がちょっと多い感じ。❤❤❤

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「アパホテル」の歯ブラシ

 私は仕事柄、全国いろいろな所へ旅することが多いんですが、高級ホテルでも、アメニティで置いてある歯ブラシは、貧弱だったり硬かったりで、使いづらいものが多い印象ですね。でも今日ご紹介する「アパホテル」新宿御苑前・札幌・名古屋・東京飯田橋で宿泊)の歯ブラシは、使い捨てをするにはもったいないので、家に持ち帰ってきました。市販のものにはない毛先感と、無料なのに高級感がすごいんです。ここら辺もアパホテルのビジネス戦略なのかもしれません(他のアメニティもかなりハイグレードです)。従来のホテルに備え付けの歯ブラシは、クオリティが低いものもいっぱいあります。「アパホテル」では「持って帰りたくなるくらい良いもの」をコンセプトに、客室のアメニティの質を大幅改善しています。歯ブラシの硬さやグリップにこだわりブランドアップに繋げました。その結果、捨てずに持って帰るお客さんが大幅に増えて、会社として使用済みの歯ブラシのゴミの量が減り環境にも優しくなったそうですよ。具体的には、柄の部分が太くなっていて非常に持ちやすく、握ったときにしっくりくる高級感のある歯ブラシなんです。柄がしっかりしていて毛が先細タイプで、歯磨きも朝晩には充分な量が入っていて、これも好感度高し。これで使い捨てとは思えないほどの贅沢さです。なんでも、この歯ブラシは、スイートルーム用の物を全室に導入したものだそうですよ。今までに泊まったホテルの歯ブラシの中では、ダントツに評価の高いものでした。アパホテル」はその他いろいろな点で「お気に入り」になっていて、(⇒コチラです)私は早速会員になったくらいです。♥♥♥

 

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紙一重の差を積み上げる

 「正しい努力」を積み重ねていくことで、ものすごいことを成し遂げることが可能です。新聞を毎日読む」「本を丁寧に読む」「手抜きをせずに仕事をする」「たくさんの人と会う」「毎日ちょっとの時間英語を聞く」など、そんな努力を「紙一重の積み重ね」で積み重ねていく。紙一重の差なんて0.1ミリにも満たないかもしれませんが、それを500枚、1000枚と積み重ねることで、遠回りに見えても、それが成功への近道なんです。こんな話を教室でよくします。

 「コピー用紙」はPPCと言い、Plain Paper Copier→普通紙複写機、又はplain paper→普通紙と言われます。上質紙がベースとなっており、主にマルチ・プリンタなどで使用される事が想定され、印刷適性を上げるためコーティング(塗工)が施されていて、印刷は滲みにくい性質があります。PPC用紙(コピー用紙)の厚さは一般的に約90μ(ミクロン)=0.09mmです。100枚重ねると、9mm(0.9cm)となり、1000枚重ねた場合には、90mm(9cm)となります。PC用紙の梱包形態は1包み500枚入りが一般的で、その厚さは45mm(4.5cm)です。これを、634mのあの「東京スカイツリー」の高さまでコピー用紙を積みあげるには、一体、何枚必要だと思いますか?約700万枚が必要になります。コピー用紙の箱に換算すると、約2800箱が必要です。重さにすると約30トン!

 立派な人というのは、ちょっとしたことがたくさん違います。気配り、礼儀、言葉遣い、身だしなみ、人との接し方、早起き、生活態度、約束の遵守、これら全てのものが少しだけ人よりきちんとしていて、深いんです。良いお店・会社というのも、ちょっとしたことがたくさん違います。挨拶、接客、提供商品、サービス、笑顔、心遣い、これら全てが少しだけ、他の会社よりもすごいのです。もちろんそのちょっとのことが大変なんですけどね。私は日頃たり前のことをカになってゃんとやる」(ABC)と提唱しています。これが、できそうでできないんです。続かないんです。だから本物は違うんです。「神は細部に宿る」これは、建築デザインの世界の有名な格言で大好きな言葉です。ミース・ファン・デル・ローエというドイツ生まれの建築家の格言ですが、この言葉はクリエイターが聞けばゾクっとする言葉だと思います。クリエイターというのは、意外と、一般人が気づかない部分に妙にこだわったり、魂を注入するので、ものづくりに従事している人間にはよく分かる格言です。しかし、この建築家は、この格言を言える立場になるまでには、相当な努力を積み重ねたことが想像出来ます。神を細部に宿らせるには、そこに並々ならぬ努力があったのではないかなと思います。「急がば回れ」(琵琶湖の格言ですね)ということです。♥♥♥

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「狭霧台」

DSC00353 由布院に行ったら、「狭霧台」(さぎりだい)には登ってみるといいよ、とアドバイスをもらっていました。雄大な山々を縫うように走っている大分県道11号は、九州でも有数のドライブコースとして知られているそうです。その道中、由布市から別府市へ向かう途中に位置する「狭霧台」は、標高約680mの高さから、由布院の町並みが一望できる絶景の展望スポットです。地元の人の情報によれば、ここの展望台を囲む由布岳の四季折々の山岳景色はすばらしく、山と空のコントラストが美しい春~夏、黄金のススキがゆれる秋、雪景色の冬と、四季折々の表情を変えて楽しませてくれるとのこと。特に、冬の早朝には「狭霧」という名のとおり、幻想的な朝霧が見れることもあるそうです。展望台には、売店やトイレもあるので、ドライブ途中の休憩スポットとしても利用できます。由布院盆地を一望できる展望台です。由布岳のふもとに位置し、雄大な自然を感じることのできるスポットとして人気です。九州横断道路沿いに位置するため、休憩所としても多くの人が利用します。また、秋から冬にかけては朝霧が盆地を包む様子を見れるベスト・ビュースポットであり、多くの人が撮影に訪れる名所です。

DSC00356 私は「観光タクシー」で上がってもらったんですが、周辺は急カーブが続く山道なので、ちょっと怖かったですね…。晴れ渡った中、由布院の町の全貌、由布岳の眺めは最高でしたね。❤❤❤

DSC00357

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ハイパーライジングカード

PENTAX DIGITAL CAMERA 観客に選んでもらったカードが1枚だけ上がってくる、というライジングカードという現象は、マジック界では結構人気の高いものです。リモコン作動、ゼンマイ仕掛け、それこそいろいろなバージョンが出ていますね。私が一番気に入っているのは、山下マジック山下祐司(やましたゆうじ)さんの、世界に誇れる「ハイパーライジングカード」です。長らく製造していませんでしたが、多くの要望に応えて復活しています。

 観客に1枚のカードを選んでもらいます。カードをデックに戻してもらい、デックをグラスなどに入れます。そして、おまじないをかけると・・・1枚のカードがゆっくりと上がってくるのです。カードを抜き取り、間違いなく観客の選んだカードであることを確認してもらいます。ここまで読むと・・・なんだ、普通のデバノ式のライジングカードじゃないの?と思うことでしょう。もちろん、その通り!デバノ式には間違いないのですが、はっきり言って出来が全く違います。これが初めて発売されたときには飛びついたものです。今持っているのは2個目です。

●最大の特徴は、上がってきたカードをそのまま観客が取ることが出来ます
●上がってきたカードを観客が取る際に、変な音(?)がしたり、カードを剥がしたり(?)しなくていいのです。
●カードがじわじわと上がってくるスピードが完璧です。
●カードがなかなか上がってこない(失敗)・・・なんて事はありません。
●口径の大きなグラスに入れて演じるのが最適ですが、グラスに立てかけたり、カードケースに入れたりして演じることもできます。
●まさに「ハイパー」の名前が相応しい「プロ仕様」の商品と言えるでしょう。

 考案者の山下祐司さんご自身の演技をご覧ください。♠♣♥♦

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after allは「結局」ではない!

 センター試験の長い歴史の中で、全国平均点が唯一100点を割り込んだ1994年の本試験(96.4点)の第6問に、ダグラス・コリガン(Douglas Corrigan(1907―1995)の話が出てきます。ロサンジェルスに帰る予定が、航法ミスで方向を間違え、大西洋を横断してアイルランドのダブリンに着いてしまったという、Douglas “Wrong Way” Corriganと賞賛された、という話です。その最後の方に、こんな英語がありました。

Corrigan poked a hole through the cabin floor so that the gasoline could safely drain into the open air. He wasn’t too worried about the loss of fuel. After all, he thought, he could always land if he ran out of gasoline. (ガソリンが空中に安全に流れ出るように、コリガンはドライバーを使って操縦室の床に穴を開けた。彼は燃料の損失についてはあまり心配していなかった。彼はこう思っていた―結局、ガソリンがなくなってもいつでも陸地に着陸できるのだ)〔訳は赤本〕

 今日取り上げたい話題は、このafter allの使い方です。当時の赤本(教学社)の訳では、上記のようになっていました。全然分かっていません。正しくは、「なぜなら、ガソリンが切れたらいつでも陸地に着陸できると思っていたのだから」です。実は、現在でも、after all「結局」と思っておられる先生が、数多くおられます。当然そんな先生に習う生徒たちにも、結局」が刷り込まれていきます。木村達哉先生『ユメジュク』(アルク)も、After all, we can’t stop him from going.(結局のところ、私たちは彼が行くのを止めることができない)などといういい加減な用例を挙げています(なぜこれがいい加減かというと、①意味・用法が間違っている ②このような一文だけで出てくること自体がナンセンス)。意味のところには、意図・予想などに反して)結局のところ、どうあろうと;(前文への証拠・補足・説明などを示して)だって~だからとちゃんと正しい記述を載せておきながら、その区別ができていないところに欠陥があり、残念です。ところが昨年末に出た同書の改訂版では、「結局、何だかんだ言って」のみの訳語になってしまいました。用例も元のままです。こういうのは改訂とは言いません。改悪です。

 私はずいぶん前からこの問題を取り上げて、after allは「結局」ではない!」と、警鐘を鳴らしてきました。今ではその甲斐あってか、学習辞典にも正確に取り上げられるようになりましたが、私の周りの現場はどうかというと、まだまだという感が否めません。それほどに自分がかつて若い頃に習った事項というのは、なかなか抜けないものなのです。

 文頭に使われるafter all「〔普通は文頭で〕だって、何といっても、そうはいっても《先行する文に関して、理由や意見を述べるときに用いる》:We should let him decide.  After all, it’s his life, not ours.彼に決めさせるべきだ。だって彼の人生であって、私たちのではないのだから」(『コンパスローズ英和辞典』(研究社))です(①の用法)。一方で、普通文末に出てくるafter all「結局」という意味です(②の用法)。この両者をごちゃ混ぜにして、全部を「結局」で済ませてしまったところに、かつての英語教育の誤りがありました。そしてそれが今でも抜けきれないでいます。私自身も高校時代はそう習いましたが、大学に入り、英米の小説や新聞・雑誌を読む中で、この誤りに気づきました。私の手元には、山のような用例があります。日頃、授業で読む英文にも頻繁に登場する成句ですから、正確に理解しておきたいところですね。♠♠♠

I’m not really ambitious. After all, money isn’t everything. [MED]

I thought you might know somebody. After all, you’re the man with connections. [CAAED]

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「マークペンシル」

 私は毎日本をたくさん読むので、しおり」は欠かせません。いろいろな観光地に出かけては、必ず買って帰るのが「しおり」なんです。いろんなタイプのしおりを使っていますが、今日ご紹介するのは、(株)パレット社から出ている「マークペンシル」というブックマークです。読書中のページに挟んだり、高校生なら問題集をどこまで解いたかを分かりやすくマークできます。シンプルでなおかつデザインもいいので、おしゃれで気に入っています。

▲「米子天満屋」のLoft売り場にて

 どこまで読んだかが、一目で分かる。ペンシル型の先で、最後に読んだ一行をピンポイントでマーキングでき、ノートのポイントもすぐに判別できます。超うす型だから、そのまま本を閉じてもスッキリしていて、クリップ式なので逆さにしても落ちません。柔らかくて軽い樹脂製です。わずか0.7gの超軽量で、厚みは2ミリのポリプロピレン製ですから、付けたままページを捲っても外れないので、スケジュール帳のページマークや、資料をまとめて色で分類もできます。ペンシルの先で読み終えた行にマークしておくと、再開する時にひと目でわかりますね。手帳やスケジュール帳の、大切なページのマークに、あるいはすぐに開きたいページのページマーカーとしても使うことができます。すべり難い処理がされているので、はさんだままめくってもズレることはありません。

 チョット細かい仕掛けとしては、鉛筆の芯のデザインに合わせ、行の始まりを隠さないために、芯に当たる部分に▽の穴が空いています。読書を再開する際の行を、ピンポイントで示してくれるスグレモノです。無理な力がかかった時でも、本体が曲がって力を逃がし、本を傷めることが少なくなります。色は「ブルー」「グレー」「ピンク」の3種類です(各280円(税別))。もちろん私は「ブルー」派です。「Loft」などで売っていますよ。♥♥♥

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「桃仙閣」の麻婆豆腐

◎週末はグルメ情報です!今週は麻婆豆腐

  「桃仙閣」(とうせんかく)は、松江市・浜乃木の住宅地内にある、しっとりと落ち着いたお店です。松江市竪町で1967年に創業。松江市・浜乃木に1990年に移転(現在地)して、ご家族連れのお食事から会社での宴会、ご法要、接待まで、培った信頼と実績を元に、安心で美味な中国料理を提供し続けておられます。松江の中華料理の老舗です。伝統をベースに、新しい感性を持って成長し続けるレストランでありたいとのことです。落ち着いた、清潔感にあふれ、少し高級感の漂う中華料理屋さんです。私は近くの松江南高校に勤務していた若い頃、よく通ったお店です。

 私は、お昼のランチに伺いましたが、リーズナブルなお値段で定番料理が用意してあります。麻婆豆腐ランチ」を頼みましたが、花椒や八角が効いており、本格的な味わいでした。「麻婆豆腐」は私の大好きな料理で、いろんなお店で食べていますが、この「桃仙閣」の麻婆も最高です。土・日は午前11時開店(平日は11時半)で、開店と同時に入りましたが、次々とお客さんが来られ、あっという間に満席になってしまいました。個室もあり、ビジネスや家族でちょっとしたお祝いごとにも利用できます。

 「メイン」(麻婆豆腐)+「ご飯」+「サラダ」+「中華スープ」+「点心一種」が付いてきます。私はこれに「杏仁豆腐」を追加で注文しました。ここの「杏仁豆腐」の美味しさは絶品で、他では味わうことができません。柔らかくフワッとしていて口の中に入れると、スーッと溶けるような一品です。最高!!

 この「桃仙閣」のお隣には、『女性の嬉しい』を叶えることをコンセプトに、2005年11月に、ジャスミン」がオープンしています。点心師の手作りの点心、中国茶、スイーツ、お料理をおもてなしの心を持ってお客様に提供するのが狙いです。以前に男3人で、夜このお店に行き、周りが全部若い女性ばかりで、完全に浮いていた思い出があります〔笑〕。♥♥♥

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S.L.O.B

 いやあ~、完全にダマされました。今回手に入れた、「S.L.O.B」というのはSimon Lovell’s Oblique Brainwaveという題名の頭文字を取ったものです。「ブレインウェーブ・デック」のようなエフェクトです。シャッフルしたデックから、観客がカードを表向きで配っていき、好きなところでストップします。観客が自由なタイミングでストップしたカードの裏を見ると、 なんとそのカードだけ裏の色が違うのです!マリックさんの直弟子リョータさんの演技(リアルマジック)でご覧ください。

 デックをケースから取り出し、シャッフルした後、観客にデックを渡し、好きな所でカットしてもらい、カットしたカードを観客にそのまま表向きに持ってもらいます。そうしたら、1枚ずつカードを表向きのままでテーブルに配っていってもらい、好きな所で止めてもらいます。カードの表を見ながら、自由に選ばれたカードを前に出しておきます。他には、同じカードが無いことを良く検めます。配ったカードも、まだ手元に残っているカードも。マジシャンの持っているカードも改めながら、裏も確認します。全てのカードを確認し終わった後、観客に「あなたの選んだこのカードは唯一のカードなのです」と告げます。不審に思っている観客に、選んだカードの裏を見てもらいます。なんと、このカードだけが色違いのカードです!さらに「このカードを選ぶ!」とも書かれています!裏も表も検めているだけに不思議さが増しますね。 ノー・ワックス、 ノー・ラフ&スムーズ、 ノー・フラップ、テクニック不要、完全にセルフワーキングですが、大変フェアで驚きの予知・予言トリックです。全く仕掛けがないように見えるところが、すごいところです。​♠♣♥♦

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ケルヒャー高圧洗浄機

 自宅のお風呂のガス湯沸かし器あたりの外壁が、湯煙で真っ黒になっていたんですね。少々こすったぐらいでは消えないし、何とかならないかと思って、「ケルヒャー高圧洗浄機」を購入しました。以前にも、「Xホース」という商品のジェットスチームを使って試して見ましたが、全然効き目なし。ケルヒャーは、水だけで、水道圧の37.5倍の威力で、水道水を高圧噴射する機械です。サイクロンジェットノズル」を使って噴射してみると、どうでしょう、あれだけ真っ黒になっていた所が、あれよあれよという間に真っ白に落ちていくではありませんか!こりゃ、すごいわ!!年末大晦日には、これを使って外壁や窓、玄関先、駐車場をきれいにしました。みるみる真っ白になっていくから驚きです。ずいぶん汚れていたんですね。今日は、お風呂場に高圧ホースを引き込んで、汚れていた天井や壁に使ってみましたが、本当にきれいに汚れが落ちていきます。浴室は、今まで力を入れてブラシでこすったり、「ターボスクラブ」という商品で綺麗にしようと試みましたが、長時間作業には限界があります。このケルヒャーを使えば、アッという間にきれいになっていきます。お風呂場の入り口のゴミが溜まって黒ずんでいる狭いサッシ部分にも、ノズルを定めて噴射するとアッという間に汚れがとれました。力を入れずに水の力だけで落とせるのがすごいところです。しかも軽くて使いやすく、女性でも簡単に扱えるから、お掃除が楽しくラクになりますね。

 「ケルヒャー高圧洗浄機」は、水道水の高圧噴射だけでなく、散水もできるなど、用途に合わせて水流を切り替えることができます。外壁の汚れには強力な水流を、花壇の水やりには散水モードを使用することができます。強力洗浄でありながら、通常のホース洗浄と比べて使用水量を約70%も節水することができるのもいいですね。ラクラクお掃除しながら水道代も節約と、賢くお掃除をすることができます。

 私は「ジャパネット」からオリジナル・モデルを購入したんですが、水を高速回転させながら強力噴射してくれる「サイクロンジェットノズル」、先端を回して水圧の強弱を調整できる「バリオスプレーランス」、細かな部分のこすり洗いに最適な「ウォッシュブラシ」、洗剤を入れて勢いよく泡を噴射できる窓・車洗いに「フォームノズル」など、届いてすぐに使える付属品がついているのも嬉しいですね。何よりも重宝したのは、「高圧ホース」が10mと長く、離れた場所でも伸ばしてラクラクお掃除ができる点です。これら付属品もコンパクトに本体に収納でき、小さくて軽いので持ち運びにも便利です。

 「ケルヒャー」は、技術開発力を活かして、ニューヨークの自由の女神やベルリンのブランデンブルグ門、リオデジャネイロのキリスト像、広島平和記念公園のモニュメントなど、世界的に有名な建造物や彫像の洗浄・再生も手がけています。さらに、わが国の重要文化財である日本橋のクリーニングプロジェクトも手がけました。さすがにこれらの実績通り、頑固な汚れがあっという間にきれいに落ちます。駐車場の黒ずみが嘘みたいに真っ白になっていきます。実にいい買い物をしました。コレ、誇大広告ではありません。絶対にオススメですよ。♥♥♥

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「香川県立東山魁夷せとうち美術館」

 私は、東山魁偉(ひがしやまかいい)画伯が大好きです。画伯の「美術展」があると聞けば、すぐに飛んで見に行くぐらいの大ファンなんです。自宅を新築した時には、東山魁夷「緑響く」「白馬の森」2枚の絵を、清水の舞台から飛び降りた気で、大阪の画廊から購入しました。年末はたまたま休みが続いたので(こんなことは今までになかったことです)、香川県・坂出市にある「香川県立東山魁夷せとうち美術館」へ行くことを思い立ちました。坂出駅からタクシーを拾って向かいました。20分ほどの市街地にありました(片道2,300円)。1日にわずか2本しかバスの便もないようですから、訪れるお客さんも限られているだろうな、と思いながら往復しました。予想通りお客は私一人でした。香川県立東山魁夷せとうち美術館」(入館料300円)は、香川県坂出市の瀬戸大橋のたもとにある、とても小さな美術館で、平成17年(2005年)にオープンしています。リトグラフを中心に、東山魁夷の作品が約300点ほど所蔵されています。どうして東山画伯の美術館が坂出にあるかというと、画伯の祖父が坂出市・櫃石島(ひついしじま)の出身というゆかりの地だからです。画伯は生前、風光明媚な瀬戸内海の情景に格別な思いと親しみを抱いていたといいます。夫人によって寄贈された280点余の版画作品に、いい展示場所を与えたということなのでしょう。建築デザインは国際的建築家・谷口吉生氏。受付でこの建築家と東山画伯の関わりを詳しく説明してもらいました。

 東山画伯の代表作に「道」(1950年作)という第6回日展作品があります。画伯の初期の代表作の一つで、「道だけしか描くつもりはありませんでした。道にもひとつのイメージというものがあると思うのです」と画伯は回顧しています。敗戦のショックを乗り越え、未来へと歩みだそうとする心の象徴としての道を表現した作品です。この美術館へのアプローチは、まさにこの絵を模して作られていました(写真上)。海側とオリーブなどの植栽が施された公園側とを隔絶するかのように、大きな壁が東西に貫いています。真っ直ぐに伸びるアプローチから館内に入り、エントランスを通り抜けて、壁面高6mの1階展示室へ、そして東西に長く延びた2階展示室を通り抜けると、1階へ降りてラウンジに至ります。そこでは海側に広く視界が開け、雄大な瀬戸内海を目の当たりにすることができます。美術館の眼前には瀬戸大橋が広がり、万葉のロマン漂う歴史的史跡や、瀬戸内海の美しい景観に囲まれ、心の癒しや憩いの場となっています。

 外観も小さなもので、展示室はそれよりも遥かに小さいもので、収蔵庫や事務室、カフェが半分を占めています。海と逆側の長辺の中心がエントランスになっていて、左側に展示室があります。そこから二階に上がって長方形の展示室を右に進み、階段を降りると海に面して全面ガラス張りで解放されたカフェ「なぎさ」、という作りとなっています。つまり、長方形を時計回りにぐるっと一周するようになっているのです。ざっと見て回るだけなら、10分もあれば十分でしょう。このような辺境の地とも言っていい場所に、美術館を作ることの意味は一体なんなのか、と考えざるを得ませんでした。それでも、瀬戸大橋を眼前に美味しい紅茶をカフェでいただきました。画伯の作品が描かれたティーカップです。

 奥行きが少なく、横方向に細長いエントランスホール。物販コーナーとコインロッカーは、明るい木目の間仕切りの向こう側。その左に受付カウンターと展示室への入口。右にはステンレス角パイプの縦格子で適度に遮光されたビデオコーナーがありました。展示室に入ると思いがけず大きな空間が出現します。隅に一本だけ立ち上がる細いコンクリート打ち放しの柱が強く印象に残ります。2階の展示室から降りた先にはカフェ「なぎさ」がありました。テーブルにつくと、瀬戸大橋が真正面に、瀬戸内の眺望が広がり、その遥か先には東山魁夷の祖父が生まれ育った櫃石島があるのだそうです。自然をテーマに描いた画伯の作品を鑑賞するとともに、祖父の美しい故郷を思う画伯の気持ちを、この空間で共有してもらいたい、と説明を受けました。

 年4回のテーマ作品展と、2回の特別展が開催されます。私が訪れた日には、展示室では、「森羅万象を描く」をテーマに作品展が行われていました。1階展示室では「深山の霊気」と題し、深い霧やひとすじの滝の流れが、深山幽谷の趣を醸し出す、日本の山々を描いた作品が展示されていました。階段を登り、2階展示室では「南国の煌き」という、画伯には珍しい華やかな色彩や動物、人物画、天井画として描かれた作品群を見ることができました。私は画伯の雄大な自然の風景画が好きです。2階を降りる正面の壁には、八幡家にも飾られている大作「白馬の森」が。ただ、期待していただけに、この小ささと作品数の少なさには、チョットがっかりの八幡でした。♥♥♥

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Kids Kards

 久し振りに、八幡家の「蔵」に入って、懐かしいデックを堀り出してきました(一昨年夏から左膝を壊しておりきちんと座ることができないので、ちょっとご無沙汰となっていました)。「Kids Kards」というトリック・デックです。昔、アメリカから手に入れた時に、「あれ~、スペルはKids Cardsじゃないのかな?」と疑問に思ったのを覚えています。マジシャンは、一組のデックを取り出し、以前ショーを見せてあげた子供たちが、お礼の印だと言って手描きのカード・デックを贈ってくれたのです、と説明します。とても可愛いらしいのですが、そこはしょせん子供が描いたものですから、残念ながら、イマイチパフォーマンスには不向きなのです。子どもがスペルミスしたという意味合いも込めて、タイトル「Kids Kards」となっているわけですね〔笑〕。さて、その子供たちに描いてもらったデックを広げて、裏、表をよ~く示します。子ども心あふれる、非常に独創的なデザインです(上写真)。どこかほのぼのとした(ぐちゃぐちゃ?)絵が一枚一枚に描かれていますね。その中から1枚のカードを選んでもらい、そのカードを手に取ります。しっかりと覚えてもらいます。そしておまじないをかけると、・・・あら不思議!手描きだった子供のカードが、普通のデザインのカードに変化してしまっているではありませんんか。ノーマル・デザインの演じるのに適したカードに変化してしまいます。更に、そのカードだけではなく、デックをパラパラはじいてやると、手描きだったデックが全部普通のデックへと変化します。他のカードも、全てノーマルデザインに変わってしまいますが、指を鳴らすとまた、元の手描きのキッズ・カードに戻ってしまいます。裏表ともにカスタム・プリントを施し、口上と共に演じるのに最適な、大変チャーミングなカードです。

 さらには第2段として、このデックを使って「読心術」を演じることもできます。このデザインの中には、不思議なカード当てが行えるよう、ある巧妙な仕掛けがプラスされているんです。デックの中から、1枚カードを覚えてもらいます。観客に頭の中でそのカードに集中して念じてもらうと、見事ズバリそれを当てることができるんです。子供向けのカードだからといって侮ることはできませんよ。Richard Pinner「Kids Kards」でした。当時は2,000円くらいで手に入れたと思います。このデック、スグレモノです。♠♣♥♦

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黒い「セブンイレブン」

 最近訪ねた四国のJR琴平駅の中に、黒い「セブンイレブン」を見つけました。確か、以前にもどこかで見た記憶もあるのですが、定かに思い出せません。「セブンイレブン」の看板と言えば、オレンジの3色がコーポレートカラーです。一目で分かりますよね。この色彩は「セブンイレブン」のシンボルとされており、「色彩のみからなる商標」に日本で始めて登録されています。この一風変わった看板に関しては、セブンイレブンでは、次のように語っています。

それぞれの地域の「景観条例」等によるもので、通常とは異なる看板を設置している店舗が一部ございます。主に、国立公園内の店舗に多くございます。

 看板の色が通常と違うのは、「景観条例地区に指定されているから」ということです。簡単に言うならば、街の景観や雰囲気に合わないド派手な看板や模様はダメですよ、目立っちゃいけませんよ、ということです。同じように景観を考慮して落ち着いた色彩の看板を掲げている店舗は各地に存在するようで、ネット上には目撃談が多数寄せられていますね。コンビニや飲食店の世界は目立ってナンボですが、こられのエリアに出店する際には、街の雰囲気に溶け込むか、目立たないような店舗にしなければならないということです「金比羅さん」のお膝元である琴平もそういう地域なのでした。♥♥♥

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【速報】センター試験分析<筆記>

 依頼されていた「共通テスト」教材の原稿を、無事に速達で送って、中島みゆきさんのニュー・アルバムを買い、マクドナルド」に来ています。昨日頑張って深夜に最後の「センター試験問題」を解き、その分析をするためにここにいます。

【第1問】 私の「頻出語リスト」から18語が出題されました。28語中18語、的中率は64%です。中でも、過去に出題された語が「再出題」される「お色直し」は14語(50%)でした。半分が過去からの再出題であったことになります。「過去出題語」の読み合わせはやはり有効でした。私が日頃から強調している「出る単語は決まっている!」の通りの出題となりました。以前から注意を喚起していた「カタカナ語」も、scratch, loose, cube, allergy, physical, strategy, alcohol, workshop, democracyと9語が登場しています。これまた予想通りでした。

《お色直し》の出題  scenery(1993追 2000本)  scratch(2000追)  scream(1995本)  loose(2004本)  accuse(1994追 2012本)  cultivate(2012追)  objective(2010追)  physical(2009追)  behavior(2000追)  consider(1993本)  canal(1996本)  instance(2011本)  island(2008追 2013追)  democracy(1990追  1991追  1993本  2008追) ★私の注意喚起の記事「お色直し」コチラです 「カタカナ語」コチラです

【第2問】 A 問7,問8,問9,問10あたりが引っかかる問題。

B 問2,問3はできません。複数のポイントが絡む出題は《難》です。

C 「ブロックに行くまでの意味さえ取れれば8割できたも同然」と日頃から強調していましたが、そこさえ間違えなければ取れると思います。

【第3問】A 下線部同士が離れていたり、「テーマ」を語る前置きが長かったりで時間を食う問題です。問2は難しかったでしょう。

B 全員の発言を受け、それをさらに一歩進めたステップを想像するという最後の設問は、「共通テスト」を予感させる問題で、ちょっと難しかったかもしれません。

【第4問】A 例年の図表・グラフではなく、絵が登場したことに面食らった受験生・先生方もおられるかもしれません。昨年の本試験・追試験を分析しているものにとっては、従来のグラフの要素A,B,Cを特定する問題は消えていましたから、そんなに驚きではありませんでした。例年出題されていた問4の次の段落内容を推測する問題は、昨年の本試験では消えましたが、追試験ではちゃんと出題されていましたので、私は「復活するよ」と予言していた通りになりました。やはり追試験はちゃんと見ておかねばいけません。例年、形式変更がある時には必ず前年の追試験でリハーサルをしています。昨年の追試験は、従来の形式通りの出題でしたので、私は今年は「大きな変更はない」と予想しておりました。

B 私が日頃の授業で強調していたのは、広告の「注記」「補足事項」の所が問題を解くときのヒントになることが多いので見逃さないように」ということでした。今回の計算問題や内容一致問題もやはりそうでした。問3がちょっと難しいでしょう。

【第5問】 主人公の心情をたどりながら読む物語文です。問4の下線部意味推測問題は、根拠となる前後が分かりにくかったかもしれません。問5は主人公の心情の移り変わりを時系列で問う問題で、「共通テスト」の先取りと言ってもいい出題でした。これは《難》。

【第6問】 自動販売機に関する評論文。英語は分かりやすく内容も取りやすいのですが、設問の選択肢が誠に上手に作ってあって、引っかかるようになっています。ここら辺は下手な模擬試験と違い、いつも感心させられるところです。問3の下線部意味推測問題(counterfeit)の選択肢などは見事です。

 以上のことから、決して簡単な試験ではありません。「昨年並み」ではありません。♠♠♠

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◎雑談も馬鹿にならない!!

〔追記〕 年を明けてから、急ぎの仕事に追われる中、突然両目がかゆくてたまらなくなりました。かゆくてかゆくて仕事が手につかないんです。目薬をさしても一向に改善の兆しが見られません。 こういうときには、早めに受診するに限ります。朝からお世話になっているT眼科へ急ぎました。病院に入ってビックリ!待っている患者さんが50人くらいいます!おいおい、これじゃ2~3時間は待たねばいけないな。原稿も書かなくちゃいけないのに痛いなあ、と思いながら、覚悟を決めました。すると「八幡先生、こっちにどうぞ」と受付をしてくださったT先生の奥様が、診察室の前に案内をしてくださいました。実は、かつて松江北高1年生のお嬢様を私は担任していたのです。今はママになっています。そんな訳でか、2,3人待って診察室に入ることができました。申し訳ない。診断は「アレルギー性結膜炎」。今とっても流行しているんだそうです。結局、30分もかからずに病院を後にすることが出来ました。指示通り、2種類の目薬を時間差でさすことで、すっかりよくなりました。この病院談を授業でして、「アレルギーは英語で何て言うんだろう?」と生徒に問いかけました。なかなか出てきません。allergyと板書して、日本語の「アレルギー」とはアクセントが違う「カタカナ語」だから、よく狙われるんだ、と解説しました(私のセンター本の「カタカナ英語 頻出語リスト」に出ています)。するとどうでしょう。この語のアクセントを問う問題が、今年のセンター試験の第1問B 問1に登場しています。雑談も馬鹿にできませんね〔笑〕。座布団一枚!!♥♥♥

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「中華 虎楼」

◎週末はグルメ情報!今週は中華

 松江市の各戸に配達される情報誌「いかこい(=出雲弁で“Let’s go”の意味)の最新号に「中華 虎楼」(ころう)の紹介記事が載っていました。私は長く松江に住んでいますが、全く知りませんでした。ノーマークです。NHK松江放送局の隣の路地を入った裏側に、「中華 虎楼」さんがあります。いつもNHKの前は、自転車で通っているんですが、ちょっと目立たないですね。いかこい」では「四川麻婆豆腐定食」ががオススメとありました。確かにお店の前にも「四川麻婆豆腐」ののぼりが立っていました。お店に入ると、カウンター席に8人、奥に4人掛けのテーブル席、小さな座敷席のこじんまりとした(=狭い)店内です。私は開店(11時半)とほぼ同時刻に行ったんですが、もうすでにカウンター席はほぼ満席でした。人気店のようです。早速、ホワイトボードに書かれたメニューの一番上にある「四川麻婆豆腐定食」を注文しました。二番目には「ふつうの麻婆豆腐定食」もありました。かなり辛そうですね。約10分待って到着!見た瞬間、いかにも美味しそうです。早速、麻婆豆腐をひとくち。私にとっては、滅茶辛いです。豆腐は、つるんとした食感です。水切りを最小限にして豆腐の味も感じさせてくれるように作ってありますね。山椒はさほど多くないですが、豆板醤がかなり効いていて、舌にヒリヒリきます。定食なので4種類の副菜にスープがついています。麻婆豆腐を食べ進めると、辛いのでどんどん白ごはんが進みますね。お水とご飯を交互にかけ込みながら頑張って食べましたが、残念無念、途中でギブアップです。半分くらい残してしまいました。ちょっと私には荷が重すぎました。(株)ラーンズ金村省吾課長なら軽く平らげられるのでしょう〔笑〕。なにせあの「ちぼ」の中国人の奥さんが作られる激辛麻婆を、かる~く制覇した豪傑ですから。次回は「ふつうの麻婆豆腐定食」にします。

▲無念!途中でギブアップ!!

 日を改めてもう一度行ってきました。前回はカウンターがあまりにもギューギュー詰めで、背後には待っているお客さんまでいるので、落ち着いて食べることができませんでした。ということで、お昼時を外して午後2時前に入店しました。お客さんは一人だけでした。先日、隣のお客さんが、ラーメン、チャーハン、唐揚げを食べておられて、実に美味しそうだったので、これを注文してみました。まずまずのお味。唐揚げはイマイチかな。昔ながらの中華屋さん、といった感じです。♥♥♥

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「高灯籠」

 香川県琴平町にある琴電・琴平駅を出て、その左隣にあるのが、江戸時代末期に建てられた灯台「高灯籠」です。入口に小さな鳥居があり、その奥に隠れるように建っています。ここに「高灯籠」があることを知らないと、通り過ぎてしまいそうですね。近くで見ると結構な大きさです。なぜ海から遠く離れたこの地に灯台が建てられたのでしょうか?不思議です。中を見学することは出来ませんが、貴重な文化遺産です。なかなか他では見ることができない風格のある灯篭です。公園の中にあり、立ち寄りやすいと思いきや、あんまり見学者がいないのは不思議です。

 石の基壇の上に木製の灯台が築かれており、三階建てで高さが27メートルもあります。日本一高い灯籠です。約5年がかりで万延元年(1860)に完成されたと言われています。高い石の基壇の上に木製の灯台が築かれ内部は三階建て、壁に江戸時代の人々の落書きが今も残されています。瀬戸内海を航海する船の指標として建てられ、船人がこんぴらさんを拝む目標にしたと言います。高灯籠」から発する光は丸亀沖の船に届くように設計されたといわれて(丸亀の海からおよそ10㎞)また、金比羅を目指して歩く人々にも重要な目印になっていたそうですよ。沖合を航海する船が船上からこんぴらさんを拝む「流し樽」の伝統がありますが、樽を流すタイミングはこの灯籠の灯りで計ったのかもしれません。1859年(安政6年)の完成で、国の重要有形民俗文化財となっています。今現在は、中に入ることはできませんが、日本一高い木造灯籠と言われ、実際に見るとものすごい迫力があり、昔からこんぴらさんへ導くすごい役割をもっていた歴史を感じさせられました。♥♥♥

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「身の丈」

 住む場所や家庭の経済状況によって不公平が生じないか?昨年こんな質問に、萩生田光一文部科学大臣「『あいつ予備校通っててずるい』というのと同じ」などと反論。高3で受けた2回までの成績が大学に提供されることを踏まえ、生徒の境遇により本番までの受験回数に差が出るのを認めた上で、身の丈に合わせて、2回をきちんと選んで勝負してがんばってもらえば」と述べました。

◎ 「身の丈」の意味が国語辞典に載っていない!

 この「身の丈発言」が引き金となって、全国民を敵に回してしまい、英語民間外部試験が延期になったのはご承知の通りです。私は、「公平・公正さの担保」のただ1点から反対を表明していましたが(⇒コチラです)、予想通り中止となったことは記憶に新しいところです。ところで、この「身の丈」という言葉は、私はてっきり「身長」をいう言葉だと思っていましたから、文部科学大臣の使い方にちょっとビックリした次第です。その証拠に、私が引いた国語辞典のほとんどは、「身長」の意味しか載せていません。ただ、『三省堂国語辞典』(第7版,通称「三国」)だけは、「①せい。せたけ。 ②実際の(ささやかな)経済力や能力と記述して、「身の丈に合った生活」という用例を挙げており、さすがだと思いました。この辞典は、故・見坊豪紀(けんぼうひでとし)先生が、社会で実際に使われている用例を基に編んだ渾身の作品で、他の辞典とは一線を画しています。『広辞苑』(第7版、2018年 岩波書店)にも、「身の丈」の項目には「①身の高さ。せたけ。しんちょう。 ②その人や組織の実際の力量 身の丈にあった暮らしと出ていますが、明らかに『三国』の方が優れた記述です。

 萩生田光一文部科学相は7日、文科省職員への年頭あいさつで、大学入学共通テストでの英語民間試験や国語・数学の記述式問題の導入が直前で頓挫したことに触れて、「これは無理だということがあれば、勇気を出して声を出していただければ、違う展開もあった」と述べた。笑止千万。文科省の有識者会議で、検討当初から数々の問題点が指摘されていた(文科省内でも)ことが明らかになっていますが、政治主導で方針が強行決定されています。しかし、高校生や教育関係者の抗議活動や、昨年10月の彼の「身の丈発言」などで見送りに追い込まれました。その一方で、同氏はこの日、問題に気付いた現場の職員も政治家に直言すべきだったと説いたのです。さらに「政治は方向を決めるのが仕事。行政マンであるみなさんは、それを政策に制度設計をし、組み立てていかなくてはならない」とした上で、「我々より現場を知っているのがみなさん。プロとしての意識を持って、我々に反論する、そういう勇気もしっかりもって頂きたい」と語ったとのことです。これを私たちは「責任転嫁」と呼んでいます。私なら、こんな上司の下で働きたくはありません。♠♠♠

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 今週末はいよいよ最後の「センター試験」本番ですね。私は最後だけに、目標通り平均点が120点になるように出題されると予想しているんですが。親しくさせていただいている中川右也先生より、センター試験問題の詳細な分析をお送りいただきましたので、みなさんと共有させていただきます。これほど徹底的にセンター試験を分析しておられる先生は珍しいと思います。中川先生、いつもありがとうございます。中川先生とは、センター試験第2問に特化した教材、『センター試験英語過去問題集 文法・語法頻出17項目の演習 TREND 17』(桐原書店)を一緒に作りました。⇒ご紹介はコチラ   東京・新宿のピアソン桐原本社の高層ビルで、1日がかりで一緒に校正をやったことが、懐かしく思い出されます。♥♥♥

・「センター試験問題の分析と解法 2019年版」 三重県鈴鹿高等学校 中川右也先生 ⇒コチラで読むことができます

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中西葉奈さんインタビュー

 年末に、秋田の国際教養大学3回生の中西葉奈(なかにしはな)さんが、北高に訪ねてくれました。彼女は、松江北高から初めて「国際教養大学(AIU)」に合格した生徒です(⇒コチラです)。この大学のすごさは、いたるところで報道されていますから、みなさんよくご存じだと思います。主な点だけでも拾っておきますね。(1)授業はすべて英語(教員は全員模擬授業をしてもらい学長が面接して採用)、(2)TOEFLの点数で能力別にクラス分け(BBCやCNNが聞けるまで)、(3)在学中に1年間の海外留学が義務付け(事前にTOEFL550点以上を義務化)、(4)20人未満の少人数教育、(5)ギャップイヤー制度の導入(11月入試9月入学)、(6)全寮制で外国人留学生と共同生活、(7)図書館とコンピュータ室は24時間開放(コンビニが24時間開いているのに大学で一番重要な図書館が開いていないのはおかしい)、(8)多様な人材を発掘する入試制度(16種類)、といった特徴を持ち、就職率100%(半分以上が有力企業!)という、今の日本には珍しく、「勉強する学生」を育てる大学です。初代学長の故・中嶋嶺雄(なかじまみねお)先生は、こう述べておられます。

    僕がいつも言うのは、大学は就職のためにあるのではないということです。就職率100%を目指して、やってきたわけではありません。国際教養大学がすべての授業を英語でやり、一年生は全寮制で外国人留学生とルームシェアをし、一年間の留学の義務がある。これらはすべて、名前の通り、国際教養を身につけるためです。特に、留学は学生を鍛えます。学生たちは、その器を大きくして帰ってきます。それが就職につながったと考えています。

 さらに中身を詳しく知りたい方は、学長を務められたお二人の著書を読むといいでしょう。中嶋嶺雄『なぜ国際教養大学で人材は育つのか』(祥伝社黄金文庫、2010年)、鈴木典比古『なぜ国際教養大学はすごいのか』(PHP新書、2016年)の二冊です。

 

 その中西さんに、国際教養大学に関して、幾つか質問をぶつけてみました。例えば、こんな感じです。他の質疑応答は最新の「あむーる」に掲載しました。

(八幡)1年次から授業が全部英語ですが、ついていくのが大変ではないですか?

(中西)大変。書く、読むができないから大変。最初の方は厳しい授業。クラス分けは、入学式前日に宣告。1(英語だけ1年半English for Academic Purposesを取らねばならない)、2(1年間)、3(半年間)。1,2の学生はもうこの時点で、4年で卒業することはできない。3分の1の学生は4年半または5年かかかる。入学式の日に泣く人がいるのはこういう訳。それだけ競争は激しい。大学側は、4年で仕上がるはずがないというスタンスで指導している。

 大学の中身・実態を知るには、「要項」「大学案内」「パンフレット」や「オープンキャンパス」も役立ちますが(いいことしか言わない)、一番いいのは、こうやって、その学校に通って生活している学生にいろいろと聞くことです(大学を訪問したら、必ずトイレ図書館は見てくるように指導していました)。私はそんな思いで、若い頃から「学級通信」「進路指導部だより」「学校通信」「英語通信」(いずれも大好きなピアニスト・リチャードクレーダーマンにちなんで「あむーる」と名付けました)において、卒業生たちに寄稿してもらった大学報告を掲載してきました。今回も、中西さんに語ってもらった内容を、「あむーる」1月号(2020年)に掲載しています。ダウンロードサイト」に登録しておきましたので、AIUに関心の向きはご覧ください。

・「あむーる」1月号 2020年 (編)八幡成人     ⇒コチラで読むことができます

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再び「勝田ケ丘志学館」

 昨年の4月から、米子東高校内に新しくできた予備校「勝田ケ丘志学館」(かんだがおかしがくかん)へ、週に2回英語を教えに行っています。現代文指導のカリスマ藤井健志先生(ふじいたけし、代々木ゼミナール)が、『代ゼミ新小論文ノート2020』(代々木ゼミナール、2019年7月)で、入試問題の模範解答の中に、この勝田ケ丘志学館」を取り上げてくださいました。⇒詳しくはコチラです

(中略) このような問題の克服のヒントになるのがこの春から鳥取県に開学した「校内予備校」だ。自分の財を原資にしてでもという情熱を持った元教員を中心に協力者や寄付金を募り、県立米子東高校敷地内の同窓会館を利用して、地域の高卒生ならば誰でも学べる、画期的な学びの場を創り出したという事例だ。隣県島根県の教員OBの方々も協力することになったらしい。一つの高校の同窓会やPTAが主体になりながらもその枠組みに縛られず、都道府県の境さえも越えて連帯するかたちは行政に押し付けられるのとは違う新しい公共の姿である。官・民といった区別を越えて地域の人間が共に主体となって考え、行動するところにこそ、特定の人間を排除することのない重層的で懐の深い社会的包摂が実現するのだと私は考える。

▲「勝田ケ丘志学館」山根孝正館長

 「民業圧迫」との批判を受けて、米子東高校専攻科が廃止されてから6年。当時、県教委におられ、その後、米子東高校の校長を四年間務められた山根孝正(やまねたかまさ)先生が、私財を投じて立ち上げられたNPO法人です。その山根先生が、「母校のたより」に思いを語っておられます。

(Q)「勝田ケ丘志学館」と名付けられたのはどうしてですか?

(山根館長) 志を持って学ぶ場にしたいと願い、学校のある地名と合わせて「勝田ケ丘志学館」とした。志のある仲間といっしょに米子で浪人生活を過ごすのは意味があると信じている。

(Q)米子には3校の予備校があるそうですが、それらと違う志学館の特徴は?

(山根館長) 学生は慣れ親しんだ米子東高内にある同窓会館に通う。授業は月曜から土曜までで、日曜は自学か模試に充てる。高校の制服を着用し、授業の他にホームルームや校舎の掃除もする。ストレスを発散する目的で、体育や球技大会もある。高校の時と同じような環境で生活できるのが特徴だ。

(Q)専攻科に代わる予備校を作ろうと思われたのは、なぜか?

(山根館長) 専攻科が廃止されたとき、自分は県教委にいた。その後4年間米子東高校の校長を務めることとなり浪人生の動向も気にかけていた。当初専攻科が廃止されることによって浪人生が減ると思われていた。しかし実際は変わらなかった。始めの年は米子の予備校に多くの浪人生が通ったが、翌年からは県外の予備校が増え、同時に自宅浪人も増えた。家庭の経済力による二極分化かもしれない。また廃止前と廃止後の5年間で比べると、超難関大学への浪人生の進学者数は大幅に減少すると共に、現役生の安全志向も危惧されるようになった。私たちは、生徒がより高い志を持ち進学へ向かうことができるよう、また保護者の多大な出費により、親元を離れ県外に向かわなければならないような状況を打開したいと考え、この勝田ケ丘で予備校を立ち上げることを決意した。

(Q)志学館開学に向けて、一番大変だったのは、何か?

(山根館長) やはり金銭面と煩雑な申請面か。同窓会館2階を教室として使用するにはかなり改修が必要だった。でもありがたいことに専攻科の卒業生をはじめ多くの同窓生の寄付を得て,教室の改修やパソコンの購入等最低限の必要な設備、機器を整えることができた。申請面は、事務畑を全く知らない自分にとって大変な仕事だった。しかし人材面では副館長の福田先生を始め、優れた講師や事務方に恵まれたと自負している。

 早いもので、第一期生の指導もセンター試験、二次試験を間近に控え、山場を迎えています。生徒たちは、私が15年前に、松江北高に帰ってきたときのような熱気があります。学ぶ意欲が旺盛です。英語も成績をずいぶん伸ばしてくれました。教える者としては嬉しくもあり、やりがいを感じているところです。♥♥♥

★★★「勝田ケ丘志学館」のホームページを是非ご覧ください。コチラです。

 

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AI?

 アメリカの大リーグ機構では、2022年から「ロボット審判」が導入され、ピッチャーのストライク、ボールをコンピュータが判定するという衝撃的なニュースが飛び込んできました。球審」は今まで通り捕手の後ろに立ちますが、ストライク、ボールの判定は、「トラックマン・コンピューター・システム」が行います。本塁上方に設置されたドップラー・レーダー(周波数の変位を観測することで移動速度などを測定できる機器)が、1球ごとに打者でのスタンスに応じて、立体的にストライク・ゾーンを測定して、球審」が装着したイヤホンに判定を伝え、球審」がコールするというものです。誤審の防止に加えて、球審によって変わるストライク・ゾーンのブレをなくすのが目的です。来季に1Aフロリダ州リーグで、2021年には3Aと段階的に採用することが検討され、メジャーでは早ければ2022年から導入される見通しとか。正確な判定が必要なのはよく分かりますし、そのことは最近の「ビデオ判定」でも実証されているんですが、これでは野球ではなくなってしまう、実に味気ないなというのが正直な感想です。やはり生身の人間の審判が技術を磨いて、最高の試合を見せてもらいたいな、というのが率直な思いです。

 AIに関する話題をもう一つ。学校図書館で子どもの読書や学習を支える学校司書の配置増を求める国会決議案に、与野党で唯一、日本維新の会が「近い将来、司書の仕事は人工知能(AI)で代替可能になる」と反対して、臨時国会への提出が見送られていたことが報道されました。2015年施行の改正学校図書館法で「努力義務」とされた学校司書の配置は、各自治体の温度差から、未だに全体の半数程度にとどまっています。このため出版業界や日本新聞協会でつくる「文字・活字文化推進機構」が配置増に向け超党派の議員連盟に働き掛け、衆参両院で全会派が了承した形での決議案提出を目指していたものです。日本維新の会は、決議案にある「学校司書の配置促進と専任化など学校図書館のさらなる拡充」には同意できませんとし、「公立学校の図書館であれば、やみくもに公務員の数を増やすことにつながりかねないと考えるからです。また図書館の司書は近い将来、AIにとって代わられる業務であると考えられます。たとえ過渡的措置としても、司書の配置を促進すれば、図書館の機能が充実化され、子供たちへの国語教育に大きく寄与するという発想が短絡的であり、時代にそぐわないものであると考えるからです。人員を増強すれば、教育の質が向上するというものではありません。我が党は真に子供たちの国語教育の強化に資する、学校図書館の抜本的改革を追及してまいります」と反対理由を説明しました。何をアホなことを言っているのか、と腹が立ちました。私は以前勤めていた僻地の津和野高校で、経験したことがあります。教職員の定員を1名減ということで、学校司書を追い出したのです。国語の教員が代行すればよいという安易な考えでした。どのくらい影響が出たかは言うまでもありません。保護者たちからも相当数クレームが寄せられました。やはり図書館には司書が常駐して、図書館利用を活性化し、生徒たちの様々な相談にのってやることが必要不可欠です。司書の仕事を「貸し出し業務」程度のものとして捉えているから、上記のような安易な論理がまかり通ります。司書がいなくなって、学校教育にどのような大きな影響が出たかを、私は津和野高校で目の当たりに見てきました。このことは、図書館協議会の中国大会でもレポートされました。司書の給与面での待遇もひどい実態を聞くにつけ、何とかならないものかと心を痛めている八幡です。絶対にAIに取って代わられるような種類の仕事ではありません。このような愚かな政策を推進しようとする政党に、政治は絶対に任せられません。

 AIが、急速に私たちの日常生活にも入り込んでいることは、最近のスーパー・小売店の(セルフ)レジを見ると分かりますね。初めて私がこのシステムを経験した時の衝撃は大きなものでした。私が最近入った「ミスタードーナツ」「すきや」のお店でも精算は全部機械でした。JRの駅でも、島根県では松江駅を除いて「みどりの窓口」が全て廃止されて、AI自動販売機に変わることが発表されました。中でも私が特に驚いたのは、時々お邪魔する田和山「森のくまさん」というパン屋さんです。以前から機械精算となっていましたが、いつもレジの前では精算を待つ長い行列ができていたものです。最近は、店員さんはお客さんが持って来たパンの乗ったトレイを机上に置くだけで、画面上で機械が商品を読み取り、商品名と値段を画面上に表示してくれるんです。店員さんは、お客の持って来たパンの乗ったトレイをただ載せるだけです。判読・計算からお釣りまで全部機械がやってくれるんです。画面上に表示されたパンの姿(写真上)を食い入るように見つめていた八幡でした。恐ろしやAI!いつの日か、教員AIに取って代わられる時代が来るのか?こればかりは、あり得ないな!!♥♥♥

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「ブクブクアワー地中海リゾート」

 「東急ハンズ」をブラブラ歩いていたら、チョット面白そうな入浴剤が目に入りました。「ブクブクアワー 地中海リゾート」という泡風呂を作る入浴剤です。「ブクブクアワー」キャラクター10周年目の新シリーズです。お風呂はゆったり楽しみたいけど、お肌のケアもしたい。そんな願いを叶え、自然の恵みに包まれる泡の入浴料。自然由来のエキスがお肌のお悩みにアプローチして、自然のオイルで潤いをしっかり保つことができます。硫酸系界面活性剤をはじめ、防腐剤、鉱物油、シリコン、4つのフリーでお肌に思いやり!地中海の恵みが心とお肌をクリアに導きます。

クリアに導く秘訣はこれ!
○地中海レモンエキス(ツヤ肌成分)
○地中海ソルト(整肌成分)
○ショウガエキス(保湿成分)
○ローズマリーエキス(整肌成分)

包み込むオイル美容
○オリーブオイル(保湿成分)
○アーモンドオイル(保湿成分)

天然香料使用
○レモン果皮油
○ショウガ根油

 浴槽の湯(約200L)に1包(40g)を入れ、軽くかき混ぜます。シャワーでお湯を勢いよく注ぐと見事な泡風呂の完成です(写真上は八幡家のお風呂)。張りたてのお湯で使用するとより泡立ちます。封を開けるとかなり強めの香りがします。スパイシーシトラスの香りなんですが、癒されますね。かなり細かい粉だと思います。泡風呂を作る入浴剤や機械をいくつか購入したことがありますが、面倒臭くて定着しませんでした。これは、1袋が1回分なので計る手間もなくて手軽にできるので便利です。とても気に入ったので、大量に購入しました。♥♥♥

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「WOW salad stand」

◎週末はグルメ情報!!今週はサラダ 

 松江に初めて、サラダテイクアウトの専門店ができたと聞いて、先日出かけてきました。「WOW salad stand ワゥ・サラダスタンド」というお店で、松江駅近くのホテル「アルファワン」の道路を挟んで斜め向かいの伊勢宮町にあります。テイクアウト専門店なのですが、東京の方ではかなり流行っているそうです。かなりボリュームたっぷりのサラダで、自分好みにカスタムができるんです。松江では珍しいサラダ専門店です。サラダのサイズが大きくて驚きました。営業時間は午前11時から午後8時までです。米子の帰りに、夕方お邪魔しました。

 お店は、すごくシンプルな外観で、パッと見は美容室かとも思ってしまいます。イケメン店長さんは(出雲出身)、東京でサラダ専門店に勤めていた経験を活かして、昨年の4月にここにオープンしました。初めてお邪魔したので、どう注文して良いか分からず、店長さんにおすすめを聞いて、お任せでお願いしました。「ポークン・イートコブ 」が一番人気ということで、オススメのドレッシング(バターミルクランチ)を添えてもらって、持って帰りました。注文のあった後に、目の前で店長さんが野菜・フルーツを細かくチョップしていかれます。ロメインレタス・ローストポーク・アボカド・ホワイトチェダー・トマト・ボイルドエッグが細かく刻んで混ぜ合わせてあります。こんなに美味いサラダを食べたのは初めてです。副菜どころか、主食と言ってもいいくらいです。なにせボールに一杯サラダが入っているので、一度には食べきれません。小食の人は、2、3人でシェアしてもいいかもしれませんね。

 ぶつ切りにした野菜やフルーツの中に、肉類や穀物を加えることで、主食としても楽しめるチョップド・サラダの専門店です。レタスやホウレン草をベースに、旬の野菜を取り入れたレギュラーメニュー9種類をラインナップしています。そのほかにも、29種類の食材から好みを指名することもできますよ。ドレッシングも11種類用意されています(各100円)。大晦日にもお邪魔して、同じ物をいただきました。ものすごいお客さんで、次から次から入って来られます。予約もいっぱいだとか。松江にこのようなお店は他にありませんから、支持されているのだと思います(オンリーワン)。大好きな「だんだん」ポテトサラダのようなものを、ぜひ作ってもらいたいとお願いしておきました。

 お正月は市場が休みで野菜が入手できないのでずっと休んでおられました。1月6日から営業ということで、行ってきました。今日は、私の大好きなレーズンアップルの入ったサラダを作ってもらいました。なにせ大量にボールに入っているので、ドレッシングも2つ添えてもらうことにしています。実にさっぱりとした味で、これまた気に入りました。♥♥♥

▲イケメン店長さんです

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「いのちの歌」

 私は特定の歌い手(小田和正・さだまさし・髙橋真梨子など)を除いては、テレビの音楽番組は一切見ません。あまりにも下手くそな、歌を聞くに耐えないレベルの芸能人が多いからです。私の幼い頃は、日本で一番権威のあった「レコード大賞」も、今ではおよそ信じられないレベルで選考が行われています。今年の選考結果を聞くにつけ、あり得ないと感じるのは私だけではないでしょう。権威の失墜もやむを得ませんね。歌で感動させてくれる歌い手たちに、賞は上げて欲しいものです。年末、小田和正さんの「クリスマスの約束」という音楽特番が、深夜帯にもかかわらず常に高視聴率を収めていることは、歌い手たちが徹底的に歌い込み、猛練習をして、高いレベルでの歌が聴けることが支持されているのです。ただ芸能人にとっては、この賞を取ったり、紅白歌合戦に出場すると、ギャラが莫大に跳ね上がるということですから、みんな必死なんでしょうね(そのために芸能事務所は必死になるとか)。

 そんな歌番組は見ない私が、今年は「紅白歌合戦」だけは一部見ました(視聴率は過去史上最低の37.3%)。水森かおりという歌い手が、世界的マジシャンのメイガスと共演して、大イリュージョンを披露するということで、マジック好きの私もここだけはスイッチを入れて見ていました。すごいスケールのイリュージョンでした。「スポーツ報知」に細かな時間刻みの出演者表が載っていたので、10時34分過ぎの竹内まりやさんの「いのちの歌」にも注目していました。特別企画「未来へつなぐ命のメッセージ」として、緑のドレス姿のまりやさんが、NHKのスタジオから生中継で登場し、綾瀬はるかさんがMCを務めます。デビューから40年の軌跡を振り返る映像には、夫で歌手の山下達郎さんと一緒に写った写真もあり、夫婦で“紅白初共演”するサプライズで観客・視聴者を沸かせました。穏やかな笑みを浮かべながら、新緑の森の舞台セットに立ち、「いのちの歌」を圧巻の歌唱力で聴かせました。こういう歌の上手い人の歌を聞くと、うっとりしますね。まりやさんは、左手で胸を押さえた後、両手を組んで祈りを捧げるポーズ。スタジオで見守った紅組司会の綾瀬はるかさんが、「生で聴けてうれしかったです」と目を潤ませると、まりやさんは「生で緊張しましたけども、この歌に込めた思いが全国の皆さんに届けばいいな、と歌わせていただきました」とにっこり。「令和という時代が、皆さまにとって素晴らしい時代になることを祈ります」と語ると、綾瀬さんと握手を交わして静かに舞台袖に消えていきました。私と同い年の64歳とは思えない神々しい美しさでした。

 その竹内まりやさんが、1月1日元日に、シングル「いのちの歌(スペシャル・エディション)」をリリースしました。スタジオワンダーで早速購入してきました。この曲は、2008年のNHK連続テレビ小説『だんだん』で(松江北高校が舞台になったテレビロケの模様は、最近このブログでも「だんだんの想い出」として紹介しましたね⇒コチラです)、主演の三倉茉奈・三倉佳奈が劇中歌として初披露し、2012年にはまりやさん自身がセルフカバーしたものです。家族や友人、もう会えなくなってしまった大切な人たちに、「出会えた喜び」を、「命への感謝」を歌った名曲として知られています。卒業式、結婚式など様々なイベントで歌われ、昨春には道徳の教科書に歌詞が掲載される⼈気曲になりました。全国の学校で合唱曲として歌われていますね。

 初出場の紅白でこの曲を歌ったことで、2012年に既発のシングルの初回限定盤に名曲「人生の扉」のライブ映像(souvenir the movie~Mariya Takeuchi Theater Live~より)を収録したDVDをセットにした、完全生産限定盤のスペシャル・エディションでの発売です。まりやさんの歌、聞かせますね。なおこのCDが、1⽉7日発表の最新「オリコン週間シングルランキング」では、週間売上0.7万枚で第1位を獲得しています。1955年3⽉20日生まれの竹内さんにとっては、「64歳10ヵ月」での1位となり、昨年、桑田佳祐さんが記録した62歳11ヵ⽉を上回り、シングル1位歴代最年長記録」で歴代1位となりました。また今回の1位は、1998年11月30日付で「カムフラージュ/WinterLovers」が1位を獲得して以来「21年1ヵ月ぶりの1位」となり、シングル1位インターバル記録」でも、松任谷由実さんが1993年8月9日付で記録した「17年7ヵ⽉ぶり」を26年5ヵ⽉ぶりに更新し、歴代1位となりました。私と同い年の竹内まりさんのご活躍、同郷人として非常に嬉しく思っています。♥♥♥

    初めての紅白で歌わせていただいた「いのちの歌」が、沢山の方々の心に届いたことを何よりも嬉しく思います。この記録を励みにして、これからも末永く歌い続けていきます。本当にありがとうございました!(竹内まりや談)

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センター試験不正行為

 「大学入試センター試験」が近づいてきました。昨年は全国693の会場で行われました。昨年の試験では、4人の受験生がスマートフォンを使うなどの不正行為」をしたということが、大学入試センターより報道されています。この頃は終了後すぐに、いち早く大学入試センターが会見を開き、明らかにされるようになりました。以前なら、こういった情報は公表されず、全く表に出てこなかったんですが、馳 浩文科大臣の時から、全部すぐに情報開示されるようになりましたね。

 内訳は、宮城県三重県の会場で、2人が理科の試験中にスマートフォンを使った不正をしていました。1人はスマホの検索機能を使い、ウェブサイトで用語を調べていました。もう1人は電卓として使っていたということですが、外部と通信した記録はなかったということです。さらに、東京都の会場で、国語の試験において、問題文を読む際に、使用が禁止された定規を当てて読んでいた受験生と、試験が終わっているのにマークシートへの記入をやめない受験生に、試験監督が注意した後も解答をやめなかったとのことです。今までで一番多い「不正行為」がこれなんですね。注意しないといけないよ、と私は生徒たちに警告しています。かつて島根県でも経験しています。大学入試センターによりますと、全員が不正行為を認め、試験結果はすべて無効とされました。スマートフォンを使った不正は、過去の試験でも起きていて、大学入試センターは「何が不正行為にあたるかは受験案内に書いてあるので注意して受験してほしい」と呼びかけています。

 試験中に使用してはいけないものとして、要項には定規、コンパス、電卓、そろばん、グラフ用紙等の補助具、携帯電話、スマートフォン、ウェアラブル端末、電子辞書、ICレコーダー等の電子機器類」と明記されています。問題用紙の図形は正確に描かれているために、数学や物理、地理は定規があれば答えが分かってしまうこともあるからです。図形問題を定規を使って精密に描けば答えが出ることもあるでしょう。かつては、定規に英単語などを書き込んで、カンニングペーパーとして悪用する例もあったと聞きます。そういうわけで、定規は全教科で使用禁止となっているんです。

 メガネがカメラ兼ディスプレーで、問題を外部に自動送信して、ディスプレーに解答が表示されたり、小型の骨伝導イヤホンで解答を聞くなんてことが可能ですよね。外部への通信が遮断されても、ディスプレーに電子辞書機能があり、シャーペン型マウスで検索できるとか。すでにメガネに装着した超小型プロジェクターから網膜に直接映像を投影する技術は開発されていますし。

 今後は、IT技術の進化によって、カンニング行為」は巧妙化の一途をたどりそうだ、とIT事情通は予測しています(「大阪スポーツ」より)。すごい時代になったものです。私が今までに経験したカンニング行為の中で、感心(?)したのは、鉛筆の芯の部分を上手にくりぬいて、そこに小さな字で書き込んだカンニング・ペーパーをくるくる巻いて仕込んで試験中に見ていたというものです。そんなことに膨大な手間暇をかけるくらいなら勉強しろよ、と言ったのを覚えています〔笑〕。

 以下は、「大学入試センター」が公表している「不正行為」の例です。気をつけましょうね。日頃の模擬試験でも、①のケに関しては、特に注意を喚起しておきたいですね。

①  次のことをすると不正行為となります。不正行為を行った場合は,その場で受験の中止と退室を指示され,それ以後の受験はできなくなります。また,受験した大学入試センター試験の全ての教科・科目の成績を無効とします。
ア  志願票,受験票・写真票,解答用紙へ故意に虚偽の記入(受験票・写真票に本人以外の写真を貼ることや解答用紙に本人以外の氏名・受験番号を記入するなど。)をすること。
イ  カンニング(試験の教科・科目に関係するメモやコピーなどを机上等に置いたり見たりすること,教科書,参考書,辞書等の書籍類の内容を見ること,他の受験者の答案等を見ること,他の人から答えを教わることなど。)をすること。
ウ  他の受験者に答えを教えたりカンニングの手助けをすること。
エ  配付された問題冊子を,その試験時間が終了する前に試験室から持ち出すこと。
オ  解答用紙を試験室から持ち出すこと。
カ  「解答はじめ。」の指示の前に,問題冊子を開いたり解答を始めること。
キ  試験時間中に,定規(定規の機能を備えた鉛筆等を含む。),コンパス,電卓,そろばん,グラフ用紙等の補助具を使用すること。
ク  試験時間中に,携帯電話,スマートフォン,ウェアラブル端末,電子辞書,IC レコーダー等の電子機器類を使用すること。
ケ  「解答やめ。鉛筆や消しゴムを置いて問題冊子を閉じてください。」の指示に従わず,鉛筆や消しゴムを持っていたり解答を続けること。

②  上記①以外にも,次のことをすると不正行為となることがあります。指示等に従わず,不正行為と認定された場合の取扱いは,①と同様です。
ア  試験時間中に,定規(定規の機能を備えた鉛筆等を含む。),コンパス,電卓,そろばん,グラフ用紙等の補助具や携帯電話,スマートフォン,ウェアラブル端末,電子辞書,IC レコーダー等の電子機器類,教科書,参考書,辞書等の書籍類をかばん等にしまわず,身に付けていたり手に持っていること。
イ  試験時間中に携帯電話や時計等の音(着信・アラーム・振動音など。)を長時間鳴らすなど,試験の進行に影響を与えること。
ウ  監督者の指示に従わず,IC プレーヤーを操作したり,IC プレーヤーの不具合について虚偽の申出をすること。
エ  IC プレーヤー,イヤホン及び音声メモリーを試験室から持ち出すこと。
オ  試験に関することについて,自身や他の受験者が有利になるような虚偽の申出をすること。
カ  試験場において他の受験者の迷惑となる行為をすること。
キ  試験場において監督者等の指示に従わないこと。
ク  その他,試験の公平性を損なうおそれのある行為をすること。

 もう一つ触れておきましょう。毎年センター試験の会場で、突飛な行動をする受験生が必ずいます。このことにも注意喚起しておいてやるといいでしょう。時にそういう生徒がいる、ということを伝えておいてやってください。私は毎年事前にこの話をして、過去の受験教室での例を紹介します。そして、そういう場合にはどうするか、ということにまで踏みこんで指導していました。するとセンター試験終了後、職員室に「こんな変な生徒がいました」と報告に来てくれます。以下はその実例です。

・貧乏ゆすりをやめない
・ブツブツ物を言いながら解答している
・突如として奇声を上げる
・「あー、簡単だった!」と言って早々に教室を出て行く(現在は時間まで出られません)
・「必勝」鉢巻きをしている
・教室内の暑さにたまらず服をどんどん脱いでいく生徒
・あたりをキョロキョロと目線の定まらない生徒
・試験監督者がうたた寝していた。いびきがうるさかった

 私は毎年、センター試験が終わった翌日の授業で、受験を終えた生徒たちに、後輩たちにぜひとも伝えておきたいことを書いてもらっています。実際に受験を体験した生徒ならではの細かな注意事項が挙がってきて、とても参考になります。昨年の補習科・現役の生徒たちが書いてくれた資料を「ダウンロードサイト」に登録しておきました。参考にしてくださいね。最新の『週刊ポスト』1月17/24日号(小学館)が、「大学入試センター試験笑いと涙満点のドラマ」という特集記事を組んでいて、面白く読みました(大学入試センター試験31年の歩み/ふりかかった難題/受験生を悩ませた!?珍問・奇問/試験監督の耐えがたい“憂鬱”と“絶望”)。♥♥♥

・「賢者は歴史に学ぶ~センター試験先輩からのアドバイス」 島根県立松江北高等学校 八幡成人  ⇒コチラで読むことができます

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「穴熊校長は学校を潰す」?

 若い頃は将棋が好きで、のぼせてやっていた時代もあります。引退された加藤一二三(かとうひふみ)先生が大好きで(今や「ひふみん」としてアイドルになってしまわれましたね!)、「矢倉」を一生懸命勉強したりもしていました。すると、田中寅彦(たなかとらひこ)先生が登場して居飛車穴熊」戦法を駆使して勝ちまくりだしました。王将を自陣の隅に囲い込んで、金、銀、桂馬、香車で守る鉄壁の陣形ですね。ちょっとやそっとでは、王手がかからず、数ある将棋の守備陣形の中でも最も堅牢と言われています。故・大内延介(おおうちのぶゆき)先生が愛用された王囲いです(2017年にお亡くなりになりました⇒コチラです)。当時は私も真似をして結構勝っていました。もう最近は、将棋を指すこともほとんどないので、ずいぶん弱くなりました。常勤で現場復帰して、松江北高将棋部の顧問を務めましたが、生徒たちに全く勝てませんでした。序盤はいいところまで行くんですが、終盤は全くダメです。さて、今日の本論は穴熊社長は会社を潰す」です。

 経営コンサルタントの大御所、一倉 定(いちくらさだむ)先生は、穴熊社長は会社をつぶす」という名言を残しておられます(私は一倉先生の残された数多くの名言を愛唱しています)。組織のリーダーが穴熊のように社内に閉じこもり、部下に指示するばかりでは、組織の衰退は間違いなしだ、と言うのです。お客さんや世間のニーズは、会社の中にいては絶対に感じ取ることはできません。常に会社内・現場・世間をしっかりと観察して、現場の問題点を洗い出しておかねば、会社のさらなる発展は見込めないでしょう。自社製品がどのように陳列されており、お客様が手に取っているのか、いないのか、手に取っているとしたらどういった客層が多いのか、といったことを細かく観察することが必要です。加えて、自社のライバル商品をチェックし、価格面、外観、性能面など、比較すべきポイントは山のようにあることでしょう。時には自らユーザーとなって使ってみて、体感する事も重要です。経営者が社内に穴熊のようにこもっていては、お客さんのことや現場は絶対に分からないということを、厳に戒められた言葉がこれです。環境変化やお客様の動向、現場での状況を経営者が見極めることは、企業の「方向づけ」をする上でとても大切なことです。また、現状が上手くいっているかどうか、あるいは逆に現場での問題点を見極めるためにも、お客様の意見や現場がとても重要です。それは、社長室にで~んと座っているだけでは分かりません。社長室の外へ出て、現場を見る、お客様を訪問するといったことを行わないと分からないことです。

 私の尊敬する経営コンサルタントの小宮一慶(こみやかずよし)さんのお話によると、小宮さんの会社(東京・麹町)のすぐ近くに、セブン&アイホールディングスの大きな本社ビルがあり、それに併設して、傘下のファミレスのデニーズがあります。小宮さんが、お客さんやスタッフとときどきデニーズで食事をとっていると、そこで何度か、創業者の伊藤雅俊さんをお見かけしたことがあるそうです。もう90歳を過ぎてご高齢なんですが、ご自身で階段を上り、2階のお店にやって来られるのだそうです。売上高6兆円もの会社の創業経営者ですから、デニーズの料理を食べたいのなら、秘書に言えば名誉会長室まですぐに届けてもらえると思うんですが、ご自身でお店に出かけて食べられるのです。味だけなら、名誉会長室で食べても分かりますが、お店の雰囲気や、サービスの状況、そしてお客さんが何を食べ、満足されているかどうかは、お店まで出ない限り絶対にわかりません。やはり、一代で会社を大きく伸ばす経営者は、お客さんを直接見ることや現場を大切にされるのですね。名誉会長でもあり、高齢であるので、そこまでしなくてもと思われるかもしれませんが、その「一歩の踏み込み」を自然にできるところが、一般の人と違うところなのでしょう、と小宮さんは観察しておられました。なるほど!

 長年教育現場に勤め、よ~く考えて見たら、このことは学校現場にも言えることでないかと感じるようになりました。松江北高・元校長泉 雄二郎(いずみゆうじろう)先生(現・島根大学 教育・学生支援機構アドミッションセンター教授)は、朝早くからいつも校内を歩き回って、学校内を鋭く観察をしておられましたね。今学校がどうなっているのかを、ご自分の目で確かめるべく、暇があると校内を歩いて細かなところまで目を光らせておられました。廊下で生徒に声をかけ、先生方の授業をしょっちゅう見に来られていました。学校外部の多くの方々とも太いパイプを持っておられ、その方々から絶えず情報を仕入れられ、北高を客観的な立場で俯瞰しておられました。我々教員に、朝礼や職員会議で、それらをフィードバックしてくださっていました。一方、対照的に、校長室に引き籠もって本ばかり読んでいる校長先生もおられましたね。東大の合格人数にしか興味のない校長も。研究授業に顔を出したことのない校長も。夜遅くまでみんなで頑張る高校入試の採点当日、さっさと帰ってしまった校長も。生徒・学校の成績に全く興味のない校長も。穴熊校長は学校を潰す」と言えるかもしれません。

 やはり一倉 定先生の言葉に、「良い会社とか悪い会社はない、あるのは良い社長と悪い社長である」というのがあります。私はこれをもじって、「良い学校とか悪い学校はない、あるのは良い校長(教師)と悪い校長(教師)である」と言っています。❤❤❤

            *********

 補足です。一倉 定先生は、1918年4月群馬県前橋市に生まれ、1999年3月に80歳でお亡くなりになりました。5000社を超える企業を指導し、多くの倒産寸前の企業を再建しました。徹底して、現場実践主義とお客様第一主義を標榜。経営コンサルタントの第一人者とされ、苛烈なまでに経営者を叱り飛ばす姿から、「社長の教祖」「炎のコンサルタント」との異名を持つ指導者です。中小企業の社長さん方には絶大な人気で、二日間で7万8千円のセミナーには、千人もの社長さんたちが押し寄せました。それを年に6回、30年間も続けておられたのですから、人気のほどはお分かりでしょう。「ダメな会社はTOPがすべて悪い、人のせいにするな、部下のせいにするな、環境のせいにするな」が基本方針。空理空論で経営する社長や、利益だけを追求する社長に対しては、烈火の如く怒り叱り飛ばすとされ、「こんなに叱られるのは生まれて初めてだ」「講義と聞いて来たが、これは講義ではない、落雷だ」との感想を述べる経営者もいたそうですよ。事業経営の成否は、社長次第で決まるという信念から、赤字会社の社長だけを対象に、情熱的に指導した異色の経営コンサルタントです。社長を小学生のように叱りつけ、時には、手にしたチョークを投げつける反面、社長と悩みを共にし、親身になって対応策を練る、まさに「社長の教祖」的存在でした。「経営者として成功したければ、電信柱が高いのも、郵便ポストが赤いのも、全部自分のせいだと思いなさい」という言葉もありましたね。「社長が知らないうちに起ったこと」でもすべて社長の責任なのだ。会社の中では、何がどうなっていようと、結果に対する責任は、すべて社長がとらなければならないことを述べた言葉です。自分は知らなかった、部下がやったことで、と言い訳する社長がいかに多いことでしょう。指導者はそれぐらいの覚悟を持ってあたらなければ、成功はおぼつかないということでしょう。そのような指導者がいかに少ないことか!♠♠♠

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センターの過去問

 いよいよ最後の「センター試験」が間近に迫ってきました。今日の話題はこの「センター試験」です。

 私が教えている米子東高校内の「勝田ケ丘志学館」では、冬休み、お正月も返上で9回(!)の「パック模試」を行っています。この時期は、こうした本番並みの演習をやるのが一番効果があるんです。もちろん「やりっ放し」にせずに、間違えたところを自分なりに振り返っておく必要がありますが。以前の松江北高で、「模試→1日休み(自分なりに見直す)→フォロー講座(苦手な大問別に講座を開講)」という3日間を1セットで、最後の演習を行っていた頃が懐かしく思われます。

 チョット懐かしい話を。私がまだ若い30代の頃、島根県立松江南高等学校で、冬休みに自分のクラス担任の生徒たちが、点を取るために休み返上で頑張るというので、知り合いの模試業者にお願いして、すでに終わった(あるいは昨年の)古い模試を譲ってもらって(当時はまだ「パック模試」などという教材は全くありませんでした)、本番の時間帯通りに演習をやろうと思い立ちました。業者の中には私の熱意に、ご好意で無料で提供してくれた所、安く譲ってくれたところもあり、自腹で生徒人数分を調達しました。保護者からはお金を取ってくれと言ってきてくださった方もおられましたが、私が勝手にやることなので、やりたいようにやらせてもらいました(当時は辞典が売れて印税がたんまり入っていましたから。「利他の精神」です)。すると他クラスの熱心な生徒の中にも、ぜひ参加したいという者も出てきて、約100人が冬休み返上で毎日頑張りました。この生徒たちがものすごい結果を残してくれたので、翌年度から学校全体で「直前模試演習」というものが始まったのでした。我ながら、良いアイデアだったと思っています。

 この時期は、「センター試験」本試験・追試験にあたって、本番に少しでも慣れていくことと、一種の「勘」のようなものを培わなくてはいけません。実際に出題された問題に数多く触れることで、現在の自分の実力を把握することが必要なんです。一生懸命に市販のセンター問題集を解くのはこの時期にやることではない、というのが私の持論です。中にはヒドイ問題もたくさんあって、そういういい加減な問題で、本来養うべき力が削がれるのが一番怖いんです。特にこの時期、配点の高い長文問題で、「本文」「正解選択肢」の言い換えの『間合い』のようなものをしっかりと体感しておくことが重要だと思っています。私は、松江北高補習科・勝田ケ丘志学館で、秋口から「センター試験」の過去問演習を始め、現時点で、2019年~2010年の本試・追試まで10年分(20回)を解き終わり、解説をしました。もちろん、各大問の解き方のコツを最初に指導しておかねばなりません。年末に米子東高の現役生徒たち(⇒詳細はコチラです)に指導した「センター試験のツボ」資料を、「ダウンロードサイト」に登録しておきました。ご参考にしてください。

・「センター試験のツボ」 (編)八幡成人 ⇒コチラで読むことができます

 尊敬する竹岡広信(たけおかひろのぶ)先生(駿台予備校・竹岡塾)が、「センター過去問」の有用性について、『Q&A即決英語勉強法』(教学社、2016年)に、こんなことをおっしゃっておられました。私が『間合い』と呼ぶものを、逆の視点から、竹岡先生『濁る』と表現しておられますね。全面的に賛成します。

 センター本試験の切れ味のある問題に対処するには過去問以外は考えられません。よくある質問に「古い傾向の問題をやる意味はありますか?」というのがあります。これに対しては「センター試験の根幹は変わっていない。すべてやりなさい」と答えることにしています。また「過去問2週目が終わりましたが、次はどの問題集をやればいいですか?」という質問を受けたときには「変な問題集をやると、『濁る』からダメ。ひたすら過去問を繰り返せ!予想問題集よりも過去問。ひたすら過去問。しみじみ過去問!」と言います。すると「過去問を5周もやったので答えを覚えてしまいました」なんて言う生徒がいるので、そんな場合には「僕なんか、問題文を覚えているけど、それでもやり直すと新たな発見があるよ。とにかく、ぶつぶつ文句を言わないで過去問をやること!」と言います。「書き込みを一杯して使えなくなりました」なんて言う生徒には「2冊目を買いなさい。1年浪人すれば生涯賃金を含めて1,000万円ぐらいの損害が出る。1,000円もしない過去問の本が高いというのはcrazyとしか言いようがない」と言っています。センター試験は良問ですから、高校1年からやるべきです。センター試験という枠にとらわれずに、良質な問題集として使えばいいのです。直前期だけにやるなんて「なんてもったいない!」 (p.142)

 「センター試験」の本番の問題は、非常によく練られていて(稀にひどい問題もありますが…)、私たちがつけるべき英語の力の指標をはっきりと提示してくれています。これを利用しない手はありません。過去問を解く度に、大問ごとに得点率を一覧表に記入させていましたが、こうすることで自分の弱点分野がはっきりと現れてきます。そこを集中的に征服することで、得点力をアップさせることができます。大切なことは、本番の問題を使って、今の自分の「立ち位置」を正確に知ることなんです。それに対して、市販の問題集の中には、本文そのままの表現が正解選択肢に使われていたり、どうしてそれ一つに正解が絞られるのかが疑問なものや、なぜそれが正解なのか根拠すら不明瞭な問題も数多く見られます。やはり長文問題(第3問~第6問)は本番のもので、「本文」とは違う形で言い換えられた「正解選択肢」を見抜く「間合い」のようなものを磨いておきたいですね(「原文典拠の法則」にしたがって「同一内容異表現の法則」を練習するのです)。特に、第1問と第2問の知識問題では、「お色直し」が頻繁に起こりますから、余計に過去問をさらいながら本番に備えておく必要があります。

 私が勤務していた松江南高校では、「二次の力をつければセンターの勉強などはしなくても大丈夫」という教育方針で、伝統的に二次試験の指導ばかりをやっていました。私もまだ若かったので、物も言えずに方針に従って指導していました。ただこれではセンターで取りこぼす生徒も多く、欠陥が生じていました。勤務13年目の最後の年に、私のわがままを言わせていただいて、8月からセンター試験の準備を始めました。福崎伍郎先生『決める!』(学研)を夏休み前に配布して、私がそれまでに指導で溜めてきたセンター試験の資料を整理してプリントにまとめ、少しずつ「センター対策」を計画的に始めたんです。この時のプリント資料が、後の私の「センター対策本」(14版まで改訂版を出しました)となっていきます。今では信じられないかもしれませんが、

▲松江北高で最後に使った黒本

松江南高校時代の若い頃は、過去問の問題集などは出版されていませんでしたから(やって来る出版社の営業の方に片っ端からお願いしていましたが、どこも作ってはくれませんでした。絶対に売れますからと保証したんですが…今では考えられないことです)、自分でセンター本番の問題を縮小コピーして、切り貼り編集をして、版下を作り、印刷屋さんにお願いをして印刷・製本をしてもらって、「過去問題集」として生徒に配布し、演習を行っていました。大変な手間暇をかけましたが、生徒たちは平均180点を取ってくれましたから、やはり効果は絶大であったと言わねばなりません。今は、各社からこぞって「過去問題集」が出版されていますね。松江北高では例年(今は買っていません…)、河合塾『センター試験過去問レビュー』(河合出版)[通称「黒本」]を全員購入して、センター対策のフォローに使っていました。どこの会社よりも解答・解説が詳しいところが魅力の本です(写真上)。「志学館」の生徒たちは現在この本を使って、振り返り学習をしています。

 親しくさせていただいている中川右也先生(三重県鈴鹿高等学校)から、「センター試験」にまつわる詳細な最新データをお送りいただきましたので、「ダウンロードサイト」に登録しておきました。中川先生、いつもありがとうございます。

・「センター試験データ」 三重県鈴鹿高等学校 中川右也先生 ⇒コチラで読むことができます

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「引きこもり」

 日本語の「カラオケ」「オタク」が、英語圏でもそのまま通用するようになって久しくなりますね。英国オックスフォード大学出版局の英語辞書Oxford Dictionary of English (改訂3版, 2010年)に、当時新たに収録された新語約2,000語の中に、日本語の「引きこもり」hikikomoriとして収録されたことが話題になりましたね(第2版には日本語起源の「オタク」「過労死」「ラーメン」「昆布」などが収録されて話題になりました)。「えーっ、英語として通じるんですか?」と、今日も話題になりました。「引きこもり」が英語として認定されたのは、欧米では若者による「引きこもり」自体が、日本のようには社会問題化しておらず、英語で正確に表現できる言葉がないことが背景にありました。またゲームやアニメといった日本のサブ・カルチャーと、「引きこもり」がイメージ的に重なる点も指摘されました。「引きこもり」は、「社会との接触を異常なまでに避けることで、一般的には思春期の男性に多い」と説明されています。原文はこうです。

[mass noun] (in Japan)  the abnormal avoidance of social contact, typically by adolescent males.

[count noun]  a person who avoids social contact.

ORIGIN   Japanese, literally ‘staying indoors, (social) withdrawal’

 この「引きこもり」を表すとされる英語表現には、幾つかのものが考えられます。Homebodyは、週末に外出したりするでなく、家で読書したり、テレビをみたりゲームをして過ごすのがすきなひとを指す軽い言葉です。homebodyは決して悪い言葉ではないですが、自分自身を紹介する時に言います。I, myself, am actually a homebody sometimes.(時々家で引きこもったりするときがあるんだ。)

 couch potatoは、怠惰な人のことを指します。これは、外に出ないで、ソファの上にずっといる人のことを言います。

“You see James over there? He hasn’t had a job in over a year and just stays home and plays video games all day….what a couch potato
(あっちにジェームズがいるだろう?一年以上働かないで家でずっとテレビゲームだって。すごい引きこもりだよな。)

これでわかる通り、couch potatoには否定的な意味合いがあるので、使う時は気を付ける必要があります。

 anti-social は単純に、会話や社交的に振る舞うのが嫌いな人を言います。この言葉も少し強い言葉なので、誰に対してどのように言うかは気を付けるべき言葉です。友達同士でジョークを言う時に使えますが、状況次第ですね。

 和英辞典には、social withdrawal/ withdrawal from societyと訳されているのを目にしますが、米国ではこの言葉をあまり聞かないらしく、「ひきこもり」という”状態”を示す表現を英訳したものではないかとのことです。心理学や精神医学など専門領域では違うのかもしれませんが。

 cocoonはかいこなどの「繭;繭ごもりする」という意味で、そこから cocoonerが「外出せずに家にこもる人」を言うようです。

 引きこもりのことをhermitと呼ぶアメリカ人もでいました。ドキュメンタリー番組で見たときに、hermitと呼ばれていました(部屋に引きこもっているのはbedroom hermit、自分の世界を作っているのは、ただのhermitと認識していました)。

      *********************

 このような英語になった日本語の研究をしておられたのが、もうお亡くなりになってずいぶんが経ちますが、故・山岸直勇(やまぎしなおとし)先生でした(大阪府立工業高等専門学校、奈良大学)。「英語の辞書・百科事典の誤りについて」という論文を毎年書かれ、私も送っていただいていました。英米の辞典や百科事典に見られる 定義や説明の不備を(特に日本語起源の英語の) 、ライフワークとして細かく検証し続けておられた先生です。⇒例えばコチラで読むことが出来ます  こういうユニークな研究に生涯を打ち込まれた立派な先生でした。お手紙をよくいただいたあの先生の独特の文字を思い出します。♣♣♣

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石部金吉

 しばらくして、食事とビールが運ばれると、治子が姿を見せた。そして酌をする。東京では洋服を着ていたせいか、こんなに魅力のある女とは思わなかった。「高比良はんは、真面目な方どすやろな」「どう見えますか」「石部金吉?」「真面目に見えて損しています」  ―峰隆一郎『函館発「日本海」27分の殺意』(集英社文庫)

 峰 隆一郎の推理小説を読んでいて、「石部金吉」(いしべきんきち)という表現に、久しぶりに出会いました。江戸時代から使われてきた表現ですが、もうすでに古風になった表現かもしれません。若い人たちはご存じない人も多いのではないでしょうか?私の周りの若い先生方は誰もご存じありませんでした。

 「石部金吉」の意味は、「非常にきまじめで実直な性格、あるいはきわめて物堅い人、さらには、融通の利かない人間性、女色に迷わされない人」といった意味合いで使われます。まるで石材や金物でできたかのような、生真面目でお固い頭(考え)を持った相手に用いる。特に男女の機微に疎い相手に用いたりもします。この表現を英語で表してみるとより理解しやすいと思われます。「man of incorruptible character」と表現されるので、腐敗していない人柄、あるいは清廉潔白な人とも訳せます。石と金の二つの硬いものを並べて人名めかしたもの」(『広辞苑』)が由来です。実在の人物ではないようです。石部金吉を使った例文を幾つか紹介しますね。―「あの人は石部金吉のような人です。」「毎日、寄り道せずに真っすぐ家に帰るとは、まさに石部金吉ですね。」「石部金吉のような性格の持ち主は貴重ですよ。」

 「石部金吉金兜(いしべきんきちかなかぶと)」は、さらに極端な堅物を指して言われます。「石部金吉」に鉄の兜を着せたような男というのだから、極端に物堅く融通の利かぬ人間を指して言います。♥♥♥

▲JR松江駅もお正月らしくなりました

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