describe/ explain

 「その食べ物の味を説明するという日本語を英語に直してもらうと、高校生は日本語の「説明する」につられて、“explain the taste of the food”とやってしまうことが多いようです。単語集などで「explain=説明する describe=描写する」と単純に覚えているからです。しかし、ここでは、“describe the taste of the food” とするのが自然で一般的です。“explain the taste of the food” は文法的に間違いではありませんが、やや不自然です。

 describeは、見たまま・感じたままを言葉で表現することで、見た目・味・匂い・感触などの性質を言葉で表す時に使うので、味の説明にはピッタリです。例としては、甘い、辛い、スパイシー、クリーミー など、その食べ物の特徴や様子を詳しく伝える時にはdescribeを使います。相手の頭の中にその味のイメージを浮かび上がらせる感じです。

 一方のexplainは、理由・仕組み・プロセス・背景を説明する時に使う言葉で、「なぜそういう味がするのか?」「その味がどうやって作られているのか?」までを説明します。次の例を比べてみてください。

<比較>

Describe the taste of the food.(その食べ物の味を描写してください)

Explain why the food tastes bitter.(その食べ物が苦い理由を説明してください)

 「味」という感覚的なものをexplainするとは言いません。explainは、理由・仕組みを説明する時に使うので、冒頭の文脈では不向きなのです。もし「なぜその味になるのか(調理法や材料)」までを話すのならexplain も使うことができます。ほとんどの日常会話では、“What does it taste like?”(それはどんな味?)という表現が最もよく使われます。

 竹岡広信先生の最新作『LEAP Basic必携英単語』(改訂版、2025年)は、これら類義語をグルーピングしてニュアンスの微妙な差違まで細かく記述されていて感心するところです。このような単語集を他に知りません(⇒この最新版の私の紹介記事はコチラをご覧ください)。♥♥♥

describe ~を説明する ▲「人、物などの特徴)を「見た目はこんな感じです」と(言
葉で説明する」
explain ~を説明する ▲「(難しいこと)を(分かりやすいように言葉で)説明する」
show 「(言葉に加え、実際にやってみせたりして)説明する」 (『LEAP Basic』)

▲改訂版で大きく変わった『LEAP Basic必携英単語』

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HAPPY SWEETS FACTORY

◎週末はグルメ情報!!今週はスイーツ

 週に一度古志原に温熱療法(テルミ)に通う帰り道に立ち寄るお店です。お店の場所は松江市上乃木5丁目「イオン エクスプレス上乃木店」の裏にある複合施設「MONOTONE(モノトーン)」新棟02BLACKの2階にあります。2024年5月に誕生した新しいスイーツショップです。「幸せなお菓子を生み出し続ける」という想いを込めて名付けられたスイーツショップ「HAPPY SWEETS FACTORY」(ハッピースイーツファクトリー)です。木次牛乳を主体とした島根の食材や、様々な食材を使用したこだわりスイーツを届けておられます。コンクリートの階段をどんどん上がって、さらに建物に入り2階に上がっていきます。

 あまりにもきれいな木の階段が待ち受けていたので、入り口で靴を脱いで階段を上がり、お店の中へ入りましたが、「靴のままでいいですよ」と店主さん。「靴を取ってきましょうか?」と実に親切です。ショーケースの中には素敵なスイーツがズラリと並んでいます。

 こちらは【ギフトエリア】です。

 店主の吉岡 徹さんと奥様の菜緒美さんのお二人で切り盛りしておられます。今日じっくりとお話をうかがったところによれば、実は店主の吉岡さん、伯耆町のアクイール風彩森迎賓館にある、アシェットデセール専門「premiér(プルミエ)」のパティシエをされていたお方なんです。独立し、奥様の菜緒美さんと共に新しくこのお店をオープンされました。

 

    入り口の壁には、吉岡さんがデザイナーの方と一緒に考案したお店のロゴコンセプトが掲げられています。お店を開くにあたって、「パティスリー吉岡」など、ご自分の名前を店名に入れなかったのには理由がありました。「吉岡徹という名前を売りたいのではなく、自分の作ったスイーツを食べてお客様が幸せな気持ちになってもらえることが嬉しいんです。幸せを作り出し、お届けすることが出来れば」と話す吉岡さん。「HAPPY SWEETS FACTORY」という名前は、「スイーツで幸せを生み出す」という意味が込められているんだそうです。ロゴの下のコンセプトですが、是非皆さんがお店を訪れた時に読んでもらえたらと思います。「カーテンから差し込む光と和室の敷居。カーテンは時間の境目。敷居は場所の境目を表している。洋(カーテン)と和(敷居)を合わせ、洋と和が融合したスイーツを表現。人生の節目には必ずHAPPY SWEETS FACTORYがあったと思い出してもらえるように」と、人生の節目に『幸せ』になるスイーツを生み出していく、という店主さんの熱い思いが込められています。

 初めてお邪魔した時に聞いた情報によれば、一番の人気商品が生クリームサンド「AWASE」(アワセ)だそうです。はちみつを使用した生地は、まるでシフォンケーキのようにふんわりと、カステラのようにしっとり。中のクリームは北海道産生クリームをベースに、脂肪分や甘さのバランスまで緻密に調整されたもの。「濃厚だけど重たくない」絶妙な味わいは唯一無二。どこか「和」の雰囲気も感じる、ここでしか味わうことのできない味わいです。仁多米の米粉、きび砂糖、米油を使用、白砂糖不使用のもの、ショコラ・カフェラテ・いちごなど10種類以上味のバリエーションがあります。吉岡さんご実家のルーツ「和菓子」×兵庫県のエスコヤマで修行した「洋菓子」からインスピレーションを融合させた逸品です。自然のまま、シンプルにストレスなしの美味しさをみんなに食べてもらいたい!そんな思いもあり、優しく挟む生クリームサンドの形になりました。私が薦められたのは一番人気の「プレーン」。初めて食べる食感でした。生地は、ふわふわでどこか懐かしさも感じられ(カステラの感じから来るもの)、生クリームも甘さ控えめで食べやすかったです。二度目にお邪魔した時には「プレーン」が売り切れており、「ラムレーズン」を買って帰りました。これも美味しかった。

▲たっぷりの甘さ控えめな優しい滑らかなクリームとシューが口の中でいいバランス

▲ラムレーズンのAWASE

 店名にあえて個人名を入れず、“FACTORY(工場)”としたのは、主役は作り手ではなく、ここから生まれる「菓子そのもの」でありたいという決意からだそうです。洋菓子、和菓子両方の経験がありそこから表現する菓子だからこそ、あえて「SWEETS」にしており、あくまで大切なのは名前を広めるためではなく「菓子・スイーツ」であり、その「菓子・スイーツ」を生み出し続ける「工場(こうば)」であるべきという理由からでした。名前が生まれたきっかけは、修業時代のある出来事。ハードな日々の中で心が折れかけていた時、店頭でお菓子を見つけて嬉しそうに笑う女の子とおばあちゃんの会話に救われたというエピソードが語られています。「美味しい」は誰かの日常を支えるもの。その原点が、このお店の名前に込められています。「HAPPY SWEETS FACTORY」の特徴は、余計なものを足さず、素材を最大限に深掘りする“引き算のスイーツ”でした。

  甘さは控えめに整えられ、生地の気泡や水分量、糖度まで計算された繊細な仕上がり。洋菓子と和菓子、両方の経験を持つ店主だからこそ表現できる、シンプルで奥行きのある味わいが魅力です。ショーケースの正面にズラリと並んだ焼き菓子も人気のようで、先日は市内の「みしまや」の一角で発見して購入しました。私のお気に入りは、「バターシューラスク」「フィナンシェ」。全国のラスクを食べ歩く私がまだ味わったことのないラスクでした。一口頬張ると、ザクザクっと心地よい食感で、しっかりした歯ごたえがクセになります。食べ進めると、じゅわーっと広がるのは、濃厚なバターの芳醇な香りと深いコク。ひと口ごとに満足感がたっぷりです。ただの焼き菓子じゃない「贅沢感」がしっかりと感じられます。

  店内の「イートインスペース」は4席ほど。焼きたてのお菓子の香りに包まれながら過ごす時間は、まさに小さなご褒美ですが、焼き菓子の方が忙しくてなかなか開けることができないでいます、とのことでした。夫婦お二人で営まれる温かな工房で、“幸せを生み出すスイーツ”をぜひ体感してみてください。ご主人は私が教員になった初任校の平田高校の出身であること、ソフトテニス部であったこと、偉大なパティシエ辻口さんとのつながりなど、私との共通点をうかがいました。和菓子屋を家業とする家に生まれ(ご実家は出雲市の吉岡製菓さん)、将来は菓子職人になるだろうと思っておられたそうですが、学ぶために選んだ進路は製菓専門学校ではなく、現在の島根大学の生物資源科学部でした。和洋問わずにお菓子で使われる果物はいったいどうやってできているのか。それがまさに吉岡さんの原点でした。♥♥♥

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GLOBAL WORK

 「GLOBAL WORK」 は、心からの笑顔は様々なものとの良いつながりから生まれると信じています。あなたが会いたい人に、もっと会いたくなる服を提供。あなたの大切な人と、もっと笑顔になれる服を。私たちはあらゆる人に寄り添い、より人を理解することで生まれる“Good Feeling Wear”で、そんなつながりを、笑顔を、つくり続けます。Live together ともに生きよう。日本のカジュアルブランドの中でも、特に「コスパの良さ」「清潔感のあるデザイン」で高い支持を得ているブランドです。「幸せやよろこびを共有できる服」を掲げており、背伸びしすぎない、日常を少し豊かにしてくれるデザインが特徴です。メンズ、レディース、キッズ、さらにはベビーまで展開しており、幅広い層に愛されていますが、特に20代~40代(ファミリー層)に人気です。ユニクロほどシンプルすぎず、適度なトレンド感(シルエットのゆとりや色使い)を取り入れています。

 私は普段着る洋服はラコステ」ブルックスブラザーズ」と決めているんですが、今日、イオン松江店を歩いていたら、「GLOBAL WORK」にあまりにも私の好きな素敵な色のセーターが積んであったので、思わず手に取っていました。なかなかこんな青色のセーターには出会ったことがありません。「ヤワラカリッチモールニット」(4,193円)という商品でした(30%引きでした)。光沢感となめらかな触り心地が特徴のモールニットです。素材/機能としては、細いモール糸を表面、伸縮性のあるポリエステル糸を裏側に編みで接結した編地になっています。モール糸は品の良い光沢感となめらかな触り心地が特徴です。裏側にポリエステル糸を施されているため着脱しやすいです。デザインは、シンプルなクルーネックセーターの裾(ヘム部分)にブランケットステッチ柄の編みを入れたデザインです。色が気に入って買って帰りました。浮気です〔笑〕。

▲色が気に入りました!

 ところが、3回ほど着たところ、左袖口の縫合部分から裂けてきました。こんなことは、ラコステ」ブルックスブラザーズ」では何年着ても絶対になかったことです。やはり値段は値段ですね。昔の人は言いました。「安物買いの銭失い」♥♥♥

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さだまさしの「変さ値」

 先日、私は鎌田實(かまたみのる)先生の提唱する「変さ値」を紹介して、さだ一家(祖母・母)「変さ」を述べました(⇒コチラです)。最新の雑誌『潮』5月号では、新連載「男の“変さ値”」の第二回目として、さだまさしさんご本人の「変さ値」を取り上げました。これが実に面白い分析だったので、私なりの例も取り混ぜてご紹介したいと思います。

①「面白いことを思いつくとすぐやる症候群」

 2011年秋、翌年に予定をしていた歌手生活「40周年記念ツアー」の企画会議で、さださんは前代未聞のコンサートをスタッフに提案しました。「歌を取るのか、トークを取るのか。お客さんにまともに突きつけてみるのはどうだろうか?」一つの会場で2日続けてコンサートをやり、初日はとにかくしゃべり続け、2日目はひたすら歌うという企画です。どちらを取るか、選ぶのはお客さん。まさに「さだまさし」にしかできない究極の構成・演出でしたが、そんな常識破りの企画を60歳にしてやろうとするところがまた、さださんの凄さでもありました。「一度やってみたかったし、やるならまだ体力がある今しかないと思ったね。70歳では多分無理だろうからね」

 また、デビュー50周年の記念コンサートでは、四夜にわたって内容が全て異なる開催でした。第一夜は、吉田政美さんと共に原点に立ち返る「グレープナイト」。第二夜は、長きにわたって一緒に歩んできたツアーバンド「さだ工務店」との「工務店ナイト」。第三夜は、管楽器が加わった華やかな「管もナイト」。そして第四夜は、バイオリンを中心とした旋律が響き渡る「弦もナイト」。こんな途方もない音楽世界を、たった一人で、しかも四晩にわたって完結させてしまうのがさだまさしという人物です。諏訪の画家の故・原田泰治さんに魅せられると、信州・諏訪の地に住み始めてしまいます。好奇心のかたまりのような人です。

②「なんでも“さだ味”にするまさしんぐワールド病」

 彼にはいくつもの顔があります。時・命・心を主題に心に響く歌を600曲以上作詩・作曲し、毎月NHKテレビでは「今夜も生でさだまさし」で絶妙なMCを務め、童話を書き、数々のベストセラー小説を執筆して、ステージに立てば歌とトークで変幻自在。歌い手でありながらコンサート・トークのCD全集を出してしまうユニークさです。浅田飴とのコラボで「あ、さだ飴」を作ってしまいました(⇒コチラに私の紹介記事が)。

③「とことん優しい症候群」

 28歳で28億円(金利を入れて35億円)の借金苦に苦しむ中で、平和を希求する活動、そして故郷・長崎への恩返しとして「夏・長崎から」コンサートを無料で20年間も続ける熱い思いがありました。寄付金を集め、被災地に駆けつけてボランティアで慰問を続けます。月にわずかしかない休日を返上して東北に支援に出かけます。この活動が支援をシステムでやろうと「風に立つライオン基金」の理念になりました。「柴田賞」「鎌田賞」を毎年贈っておられます。音楽界の若手歌手にも暖かい救いの手を差し伸べる優しい思いやりにあふれています。

④「みんなから忘れられた人・モノ・空間が好きになる病」

 小説で取り上げる題材も、ベーチェット病とか、遺品整理業とか、献体とか、みんなから忘れられている人やモノに光を当てています。偉大な人を称えたくなる症候群(柴田紘一郎「風に立つライオン」中村哲「ひと粒の麦」)で、頑張っている人を見つける力がすごいんです。さださんは昔から、「ヘンなジジイ」になりたいと語っておられました。それには共通の三条件があり、まずは、1)知識が豊富であること。それぞれのジジイの一言にそれぞれに正解があり、正解は一つではないということを気づかせてくれるという。漫然と生きていくと情報が流れていくだけで、知識は増えていかず、変なジジイになる人は流れていかないように紐を離さないといいます。知識という記憶力の中で培ってきたものを、どう実生活で活用できるかということが本当の知識であり、教養だと思うと話しました。次に、(2)「どんな痛みも共有してくれる」。さだまさしさんは山本健吉さんがいなかったらとうに歌をやめていたかもしれないと話しました。根暗」「軟弱」「マザコン」「女性蔑視」「右翼」「左翼」など、歌ってきた曲が厳しい批判を受ける度に、たかが歌でなんで日本中を敵に回すのか?と思ったと言います。さらに「防人の詩」がヒットした時には、戦争の映画だったため、戦争を賛美していると言われました。その時に山本健吉さんは、これは命の詩であり、居なくなった人を歌うことは、日本の詩歌の伝統で、キミは居なくなった人を歌うのはうまいから自信を持ちなさい、と励まされ、胸を張ろうと思えるようになったといいます。このように「ヘンなジジイ」はいつも背中を押してくれるのです。最後は、3)「何か一つスゴイものを持っている」。これは最低条件で、さださんはまだ何も持てていないといいますが、それは謙遜です。さださんは職人が好きで、色んな全国の職人に会いに行くといいます。「人は道によって賢し」という言葉があるように、職人には抜群の知識があります。生活品を作っているので、気負いもないし、カッコもつけません。そんな変なジジイになりたく、自分は歌を歌うので、歌を歌うことで変なジジイになれたらいいと話しました。迷っている青年には、色んな“ジジイ” “ババア”に会って欲しいと言います。男性はジジイで、女性はババアがいい。「あ!この人すごいな!」と思った瞬間に、迷っていた霧がパッと晴れるといいます。あと10年ぐらいあれば、いい感じで「迷惑なジジイ」になれる気がすると言っておられました。

⑤「変化し続けていながら、原点を大事にする病」

 2022年に、吉田政美さんとのグレープを復活させました。わずか二年半しか活動しなかったので、やり残したことがいっぱいあるのです。毎回手抜きをせずに、精一杯お客さんをおもてなしするという哲学を貫いています。

⑥「与えられたステージがある以上は一歩も引かずに歌い続ける病」

 新陳代謝が激しい業界にあって、53年間にもわたって4700回以上満員のステージをこなし続け(現在4,744回)、与えられたステージがある限りは一歩も引かずに歌い続けます。毎年大晦日に両国国技館を9,000人の超満員に埋める幸せな70代を過ごしておられます。歌とトークで多くの人を幸せにし続けています。

 「ビワの木にはスイカはなりません。君の木には君の実しかなりません。あるがままにやったらよかろう」さださんは日頃語ります。しかし本来ならあり得ないはずの、ビワの木にスイカもさくらんぼもグレープも実る、不可能を可能にしてしまう不思議な木が、さだまさしだと感じています。♥♥♥

▲さだまさしの「変さ値」を詳述した『潮』

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江口さんの新松下本

 江口克彦(えぐちかつひこ)さんの新著『松下幸之助直伝 道をひらく経営』(方丈社、2026年4月)が出ました。早速取り寄せて読みましたが、仕事が停滞した時、困難に直面した時、どう考え、どう動くべきか。松下幸之助の傍らで薫陶を受けてきた著者が、若いリーダーへ贈る「成長と成功」のための考え方と生き方、自分を磨き、未来を切り拓く本質を説く珠玉の志50編が収録されています。

 「経営の神様」と言われた松下幸之助翁から、23年にわたり直接教えを受けた著者が、松下幸之助の経営哲学の真髄を、若手リーダーを念頭に置いて書き下ろした作品です。江口克彦さんは、23年間にわたり秘書として寄り添い、その思想を最も深く理解している「直弟子」の一人として知られています。

 チームや課を任されたばかりの若手社員は、日々の業務の中で停滞感や予期せぬ困難、人間関係の軋轢に直面し、理想と現実のギャップに悩んでいます。本書はそうした「現場の壁」にぶつかっている彼らに対し、松下幸之助の体験や言葉を、具体的かつ普遍的な行動指針として提示しています。本書に紹介した50項目は、その時々の対処方法ではなく、経営者として、職場の責任者として、また働く一人の人間としての心構えや考え方ばかりなので、全く輝きを失っていません。この一冊を読み終えた時、読者は目の前の問題に立ち向かう勇気と、自らの手で未来を切り拓く確信が得られるはずです。 

 江口氏は慶應義塾大学を卒業後、1963年に松下電器産業(現パナソニック)に入社しました。その後、PHP研究所へ異動し、松下幸之助氏の側近として頭角を現します。松下氏が亡くなるまでの約23年間、常に傍らでその教えを直接受けました。当時、経営が苦しかったPHP研究所松下氏の命を受けて立て直し、常務、専務を経て社長に就任しました。2010年には参議院議員に当選し、政治の場でも、松下氏が提唱した「地域主権(地域主権型道州制)」の実現に尽力しました。

 江口氏の最大の功績は、松下幸之助という稀代の経営者が何を考え、どう行動したかを言語化し、後世に伝えている点にあります。『松下幸之助 成功の金言』『上司の哲学』など、松下氏との対話から得た智慧をまとめた著書は100冊を超えます。さらには、松下政経塾の塾長代行を務めるなど、次世代のリーダー育成にも深く関わってきました。単なる伝記作家ではなく、「松下幸之助ならこの時どう判断するか?」という思考プロセスを熟知しているのが、江口氏の強みです。

 江口氏は、松下氏から学んだ教えのエッセンスを、以下のような言葉で表現することが多いようです。

「素直な心」

自分の私利私欲にとらわれず、ありのままに物事を見る素直な心こそが成功の根源である。

「熱意」

能力が多少劣っていても、誰にも負けない熱意があれば道は必ず開ける。

「人間大事」

経営とは「人間」を知ることであり、社員や顧客を「生かす」ことが商売の本質である。


 現在は、執筆活動や講演を通じて、経営者へのアドバイスやリーダーシップ教育を行っています。また、一般財団法人「東アジア共同体研究所」の理事を務めるなど、政治・経済の両面で発信を続けておられます。

 江口氏は、松下幸之助氏から「君、運を落としたらいかんよ」と日常的に言われていたそうです。これは単なる迷信ではなく、常に前向きな姿勢を保ち、周囲に感謝する心が「運」を呼び込むという、松下流の処世術を象徴する言葉です。松下幸之助の「経営哲学」を単なる学問ではなく、生きた実践知として学びたい場合は、江口克彦氏の著作が最も信頼できるソースの一つと言えます。私は彼の著作を片っ端から読み続けています。2月には江口さんの『松下幸之助の言葉80』(リベラル社)という金言集が出ています(写真下)。♥♥♥

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駅のトイレ

 公共施設のトイレの中でも、駅のトイレは特に汚くて臭いですね。それに対して、商業ビルや百貨店のトイレはずいぶんきれいです。もちろん駅のトイレも、清掃職員さんは頑張って掃除をしておられます。なのに何故汚いのか? いくつかの理由が考えられます。①使う側のモラルの問題  ②百貨店のトイレは、毎日数時間毎に(1時間の所もある)清掃に入っています。  ③駅トイレは各駅を清掃さんが巡回してるのか、ターミナル駅はトイレ数が多いために、1日2回が限度かも知れませんよ。  ④駅トイレは水で清掃出来るようにタイル張りが多いため、床に水が残ってしまう。  ⑤駅トイレの場合は始発から終電まで、使用する人数がとにかく多いため清掃が追い付かない   それでも昔に比べたら、施設も綺麗になり設備も良くなったと感じます。駅の男性用のトイレ(小便器)は、私の利用する駅ではほとんどが便器の真ん前の床が水びたし(尿びたし?)です。だから、いつも用をたすときは足をかなり広げてしています。1つの便器だけがそうなら別に疑問に思いませんが、手すり付き小便器以外はほぼ全てが汚れています。同じことを感じる人はきっと多いことでしょう。理由はただ一つ、多くの人は便器に十分近づかずに放尿しているからでしょう。以前、便器メーカーの調査が新聞に載っていて、男性小用のトイレに服が触ったり、自分が出した尿の跳ね返りがつくのがいやで、距離をとる人が多いそうですが、実は離れたほうが跳ね返りが多くなるそうです。だからぎりぎりまで近付いてするのが本当は賢い放尿法なんだとか。手すり付きの便器の汚れが少ないのは、服が手すりに触れるのが嫌であまり使う人がいないからでしょうね。昔よく落書きで、 「一歩前進 君のはそんなに長くない」ってのがありましたね〔笑〕。

 私はいろいろな大学・高校・会社にお邪魔することが多いんですが、トイレを見ればだいたいのことが分かります。きれいに掃除が行き届いているかどうかを見ます。そういう点で、私の勤務していた松江北高は落第でした。オープンキャンパスに出かける生徒たちには、大学の「トイレ」「図書館」をチェックしてくるように指導していました。私の尊敬するイエローハットの鍵山秀三郎(かぎやまひでさぶろう)さんは、伸びる会社は、訪問すればすぐわかる。「いらっしゃいませ、おはようございますという爽やかな挨拶が返ってくる会社」、「事務所や工場がキッチリと整理整頓されている会社」「トイレの掃除がゆきとどいている会社」。この三つのことができている会社は間違いなく伸びる。逆に、これらが出来ていない会社は、今、ある程度の業績であっても、必ず駄目になる。そして、このことは人にもあてはまる。当たり前のこと、簡単なことをしっかりやり続けている人は、間違いなく成長する。逆に「凡事徹底」ができない人は絶対に伸びない」とおっしゃっておられますね。本当にその通りだと思います。もうずいぶん前になりますが、米子の「TOTOショールーム」の対応の爽やかだったこと、今でも忘れることができません。親切・丁寧な説明に、帰る時には玄関まで出て姿が見えなくなるまで見送っていただきました。私が仕事でよくお邪魔するベネッセ本社(岡山市)のトイレのそれはきれいなこと。それでももっときれいにと、毎回私が訪問する度に工事をしておられます。

 私は全国いろんな駅に降り立つんですが、汚れたトイレも数多くありますね。トイレの場所が分からなくて苦労することも多いんです。大きな駅の場合は特にそうです。最近も、小倉駅や、博多駅で苦労しました。地元の松江駅の構内のトイレはまだ許せるにしても、改装前の米子駅のものはひどかったですね。駅の片隅に追いやられていましたし汚かったです。長崎駅もそうでした。デパートなどもそうですね。エスカレーターを昇ったところにトイレの表示があれば、お客さんはずいぶん楽なんですが、ほとんどがわかりにくい場所にあります。もう少し利用者のことを考えた配置にしてもらいたいものです。

 さて、このたびリニューアルされた米子駅。そのトイレはちょっと素敵です。改札内トイレの壁や扉などにも、2024年導入の新型「やくも」のボディカラーやシートに使われる和柄などが取り入れられています。木や内装の色合い、すごく落ち着きますね。トイレの入り口の標示も特急「やくも」を彷彿させるデザインで素敵です。

▲JR米子駅改札横のトイレ

 トイレの前に設置されたこのベンチ、智頭杉で作られているのに加え、県西部の伝統工芸品「弓浜絣」が敷かれているんです。

 白い粒はなんとお米!県固有の酒米「強力米」です。星取県といわれる鳥取の夜空のようなデザインだなと思いました。素敵!

 私はこの7年間、松江駅から米子駅に電車で通っていますが。米子駅は、構内の種々の掲示も松江駅とはひと味もふた味も違います。微笑ましいものもたくさん見てきました。いつも米子駅トイレを利用させてもらっているんですが、米子駅の清掃担当の方たちのさわやかさといったら半端ではありません。「おはようございます」「ご利用ありがとうございます」「ご迷惑をおかけしております」「ご利用ありがとうございました」全ての人からこんな声が返ってきます。私はいつも「ありがとうございます」と言ってトイレを出ます。それと比べて松江駅は、誰も無言・無視。駅員さんのマナーも雲泥の差です。同じJRの駅でありながら、ここら辺はやはりトップに立つ人の意識の差なんでしょうかね?どこの組織も同じか?

 駅のトイレを取り上げましたが、私が今までで一番感動したのは、大分県のJR大分駅ですね。鉄道ファンやデザイン好きの間で、「日本一豪華な駅トイレ」と話題になることがよくあります。この駅は、JR九州の車両デザインでおなじみのデザイナーの水戸岡鋭治(みとおかえいじ)先生が、プロデュースされた駅舎なんですが、実に細かいところまでこだわりを持って一貫したデザインをしておられることが、トイレ一つとってもよく表れています。まず第一に、改札口正面の分かりやすい場所に配置されています。入り口からして素敵な外観です。

DSC01753 入口には温泉風の暖簾(のれん)がかかっていました(写真上)。季節毎の色鮮やかな暖簾が、まるで高級旅館や料亭のような佇まいです。前室を設けて、「多機能トイレ」が通路から直接見えないような配慮もしてあります。左右勝手違いで2カ所に設置してあり、さまざまな身体状況の利用者を想定して、さまざまな装備が完備されていました。トイレに入ってまずびっくりするのは、壁一面に人気のJR九州の特急列車「あそぼーい」のキャラクターの「くろちゃん」がそこらじゅうにちりばめてあり、トイレの雰囲気が非常に明るく可愛らしいものになっているということです。こんなトイレは初めて見ました。大便器ブースの間仕切りは天井まで立ち上げてあり、防犯対策を図るとともに個室感を高めています。お子様連れに配慮した背の低いキッズ用小便器もあり、細かいところにまで配慮がなされていました。洗面コーナーは、間接照明DSC01750の光が空間を明るく照らしており、女性用トイレには、身繕いができるように全身鏡を配置したパウダーコーナー、小さめの棚と手荷物用の棚を設けているそうです(入って見たわけではないので―笑)。男性用小便器の間には、プライバシーに配慮して圧迫感を与えない程度の間仕切りを設置していました。棚に荷物が置きやすいように鏡は少し高めに設置されていました。水栓金具は、ノンタッチで水の出し止めができる自動水栓を採用しています。私の訪問時にできたばかりの駅とはいえ、こんなきれいなトイレだったら、利用者もきっと気持ちよくきれいに使うと思います。お手本にしたいトイレです。私はトイレを写真に撮ることなどまずないのですが、ここだけはしっかりと撮りたくなりました。単なる用を足す場所ではなく、旅の思い出となるようなおもてなしの空間として設計されています。❤❤❤

▲お子様用小便器

 

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「Hocus Pocus」閉店

 今年の1月30日に私のご贔屓だった、アメリカ・カリフォルニア州フレズノ(Fresno)に拠点を置いていた有名マジックショップ「Hocus Pocus」が、突然閉店して驚きました。私は大田市津和野町に住んでいた頃から、会員になり、最新作品を直接アメリカに注文して、このお店から航空便(Fedex)で届けてもらっていたんです。注文してから一週間でアメリカから正確に届けてもらっていました。非常に親切でスピーディな処理をしてくれる信頼のおけるお店でした。お店のホームページには次のような告知が載りました。

Hocus Pocusは閉店いたします
Hocus Pocusのお客様各位
 大変心苦しい思いで、このお知らせを申し上げます。
 50年にわたりマジックコミュニティに誇りを持って奉仕してまいりましたが、Hocus Pocusは閉店することとなりました。この決断は軽々しく下されたものではなく、多くのお客様にとって衝撃的なニュースとなることを承知しております。マジックは私たちにとって、生涯の仕事であり、情熱であり、喜びそのものでした。しかし残念ながら、これ以上事業を継続することはできなくなりました。未発送のご注文につきましては、すべて確実に処理し、発送いたしますのでご安心ください。現在当店に委託販売中の商品をお持ちのお客様には、直接ご連絡させていただきます。
 長年にわたり私たちを支えてくださったすべてのお客様、パフォーマー、コレクター、そして友人の皆様に、心より感謝申し上げます。皆様の変わらぬご愛顧、温かいお心遣い、そしてマジックへの情熱を分かち合ってくださったことは、言葉では言い表せないほど私たちにとって大きな意味を持っていました。
半世紀にわたり、このコミュニティの一員であり続けられたことを、心から光栄に思います。
 皆様の魔法のような旅路に、私たちもささやかながら関わらせていただけたことに感謝いたします。
心より感謝を込めて、
ホカス・ポカス一同

A hand gestures towards a room with Houdini posters, clown art, and magic memorabilia. A table with cups sits in the center. Walls are packed with framed items.

 「ホーカス・ポーカス・マジックショップ」は単なる小売店ではありませんでした。世界中のマジシャンにとって「宝庫」のような存在の「聖地」でした。最新のギミックから、アンティークの稀少な道具、絶版の本、さらには大型のステージイリュージョンまで、圧倒的な品揃えを誇っていました。1976年以来、マジック愛好家たちの心を魅了し続けてきた、マジックの歴史における礎なのです。幼い頃にテレビ番組『マジック・ランド・オブ・アラカザム』を見てマジックへの情熱に火がついたポール・グロス(Paul Gross)によって創業されたこのお店は、カリフォルニア州フレズノの地元で知られた隠れた名店から、高品質なマジック用品を求める世界中の人々が訪れる名店へと成長しました。亡くなったマジシャンの遺品(エステート)を整理・販売する分野では世界トップクラスで、「ここに行けば珍しい一点ものが見つかる」という信頼がありました。非常に早い段階から、インターネットの販売にも力を入れ、毎週配信されるメールマガジンや、魅力的な商品写真・説明文は、日本のマジシャンも含め世界中のファンがチェックしていました。巨大な倉庫のようなショップでありながら、家族の温かいサービスが特徴で、1976年の創業以来、家族経営の店舗として営業を続けてきました。長年にわたり、幅広いマジック用品を取り揃え、実店舗を構えてお客様をお迎えすることで、マジック愛好家にとって名高いスポットとなっていました。このお店では、世界トップクラスのマジシャンやマジックメーカーの新作を全て取り揃えており、また、多くのプロマジシャンと提携して限定アイテムを制作しており、常連のお客様に最高品質のマジックアイテムを届けてくれていたんです。

 「ホカス・ポカス・マジック・ショップ」が閉店するというニュースは、寝耳に水でした。この閉店は、地域社会にとっての大きな損失でした。この決断の背景にある理由は推測するしかありませんが、マジックショップの経営はやりがいがある一方で、ますます複雑化しているのでしょうね。長年にわたりマジックコミュニティに献身的に尽力してくださったグロス家の皆様に、心から感謝したいと思います。この閉店は「家族経営のマジックショップ」時代の終焉を意味します。「スティーブンス・マジック・エンポリアム」を除けば、もはやアメリカには目立った家族経営のマジックショップは存在しません。確かに小規模な店はいくつかありますが、全国的あるいは国際的な影響力を持つ店は、もはやほとんどないのです。

 長年ショップを支えてきたオーナーのポール・グロス(Paul Gross)が2023年11月に亡くなった後も、息子さんのマックスが跡を引き継いで取引きを続けていました。マックスはそれ以前から関わっていましたが、その時点で事業の顔となりました。マジシャンではないにもかかわらず、この業界について深く理解しており、コレクターズ・アイテムとしてのマジックに関しては特に博識でした。こうしたマジックの目利きがいなくなるのはファンとしては寂しい限りです。♥♥♥

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トランプ大統領のシャーピー

 トランプ大統領のニュースは、良きにつけ悪しきにつけなにかと毎日途切れることはありませんが、アメリカで密かに話題になっているのは、トランプ大統領が署名に愛用するペン「シャーピー」です。リッチなビジネスマンのトランプ氏だから、相当高級なペンを使っているのでは?と思っている人も多いでしょうね。しかし意外にも普通のペンであることが、興味を引く理由となっているようです。アメリカでは、マジックの世界でもカードにサインしてもらう時にしょっちゅう使われる定番商品です。私も何本も持っています(写真下)。

 トランプ大統領は、大統領が伝統的に署名で使用してきた高級ペンブランド「クロス(A.T.Cross)」の万年筆について、「書き心地がよくない」と感じており、署名式の後に参列者に配る際に、1本数百ドル~数千ドルもするペンを何本も贈るのは「無駄遣いだ」と不満を漏らしていました。アメリカの慣習では、重要な法案に署名した後、その時に使ったペンを法案に関わった議員や関係者に記念品として贈呈します。トランプ大統領は、この「配る用」としても、1本5ドル程度で作成できる特注シャーピーを「安くて、最高にかっこいいプレゼントだ」と非常に気に入っています。トランプ大統領の署名は非常に大きく、力強いスタイルです。細い万年筆よりも、太くはっきり書くことのできるシャーピーの黒インクの方が彼の美学に合致しました。

 「シャーピー」(Sharpie)とは、アメリカでならどこにでも売っているごく普通のマーカーで、国民の80%が使うと言われるほど、庶民的なペンなのです。アメリカでは、油性マジック・油性ペンと言えば、 Sharpie 以外に思いつかない程ポピュラーなものです。シャーピーは黒以外にも赤や青などあらゆる色があり、書きやすいペン先が人気の商品です。日本でいう油性マジックのようなものです。細字用やデザイン用、壁などに書くタイプなどいくつか種類がありますが、どこにでもありそうなペンです。しかしトランプ大統領のおかげで、一躍スポットライトが当たることになりました。トランプ大統領が現在署名に使っているのは、1857年創業の油性マーカーのShapie(シャーピー)社の特注品で、トランプ大統領の署名が金文字で入っています。第45代大統領ドナルド・J・トランプ大統領の署名ペンとして、ホワイトハウスの公式グッズです。市販のシャーピーはグレーのプラスチックボディにロゴが入っていますが、大統領専用モデルは、高級感のあるマット・ブラック(艶消しの黒)で、ボディにはドナルド・トランプの署名とホワイトハウスのロゴがゴールドで刻印されています。本人がシャーピー社に電話して「もっと高級感のあるデザインにしてくれ」と頼んだところ、現在の黒地に金文字のデザインが提案されました。

 かつて2019年、トランプ大統領が、ハリケーンの予想進路図を勝手に油性ペンで書き足し、自らの希望に合わせるようにしたことが話題になり、メディアのあちこちで揶揄されました(「シャーピー・ゲイト」)。フロリダ地域を襲ったハリケーンの「ドリアン」。進路予想図について大統領の記者会見があった際に、一枚の天気図を使って最新状況の説明が行われました。もともと印刷された進路図から、さらに大きく描かれた対象になるエリア。つけ足されたその予報円をよく見ると「シャーピー」で書かれています。このシャーピーでつけ足された進路予想図は、実際には通過しなかったアラバマ州の一部も含まれ、記者会見の内容は物議を醸しました。それ以上に話題になったのがあのシャーピー。アメリカでは手をつけ加える行為のことを「シャーピーする」と言うようになったほどです。試しにインターネットで“sharpie・シャーピー”と入力すると、CNNなどのニュース項目が即座に並び、話題の熱狂ぶりが伝わってきます。シャーピーはアメリカを代表する油性ペンの商品名で、あまりにも一般に浸透しているので、油性ペンで書くことを“シャーピーする”と言い、もはや動詞名詞としても使われています。日本ではあまり一般的ではありませんが、シャーピーが浸透しているアメリカなどでは口語(スラング的)として日常的に使われているのです。ただし、フォーマルな文書では、mark with a permanent markerと表現するのが無難です。英語Sharpieの用法には次のようなものがあります。

①「マジックで書く」という表現→名前を書いたり、ラベルを貼る代わりに直接書き込んだりする際によく使われます。

I’ll Sharpie my name on this box.(この箱にシャーピーで名前を書いておきます)

②「塗りつぶす・修正する」という表現→見せたくない部分を黒々と塗りつぶす際にも使われます。

He Sharpied out the price on the gift tag.(彼はギフトタグの値段をマジックで塗りつぶした)

③「サインをする」という表現→有名人がファンにサインをする文脈も登場します。

The player Sharpied a few autographs before heading to the locker room.(その選手はロッカーに向かう前に、マジックで数枚のサインを書いた)

 関係者の話によるとトランプ大統領は、何でもシャーピーを使うのが好きだとか。高級万年筆よりも普通の油性マーカーのほうが、確かに書きやすいのは納得できますね。トランプ大統領シャーピーを使用したのは、多くの人の共感を得たことでしょう。シャーピーとはどんな場面にも活躍するアイテムで、学校や職場、アートなど、あらゆるところで使うことができます。庶民からトップクラスまで人気があるのは、なじみやすい商品だからでしょう。

 まず注目すべきは、ドナルド・トランプ大統領が筆記具に対して特に強いこだわりを持っているという事実です。彼は大統領としての任期中、法律や政策文書への署名の際に、頻繁に「シャーピー(Sharpie)」というブランドのマーカーを使用していたことで広く知られています。シャーピーはその鮮やかなインクとシンプルなデザインで人気があり、アメリカ国内では非常にポピュラーな製品です。この選択には、トランプ氏特有の理由があったと考えられます。シャーピーの太くて濃い文字は彼の強いイメージや決断力を象徴すると同時に、彼自身のビジネスマンとしての背景を反映しているとも言えるでしょう。トランプ氏が好むあの独特の太い文字や、目立つ書体を生み出すシャーピーは、彼の自己表現の一部とも言えるでしょう。今回のアメリカでの高市早苗総理との会談で、大統領令の署名に使うサインペンをプレゼントしたという報道がありましたが、おそらくこのシャーピーのことだと推測されます。トランプ氏は長年、公文書の署名などにもこのシャーピーを使用しており、贈呈されたものには彼のサインが金色の文字で刻印されているのが特徴です。

 このSharpieのように、便利すぎてブランド名がそのまま動作を表す言葉になったものが英語ではたくさんあります。(例)Google→search(ネットで検索する)、Xerox→copy / photocopy(コピーをとる)、FedEx(速達で送る)♥♥♥

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ラーメン你好

◎週末はグルメ情報!!今週はラーメン

 松江市東津田町の国道9号線沿いの「ラーメン你好」(ニイハオ)さんをご紹介します。こちらのお店はいつもお昼時は賑わっているお店で、お店の入り口は国道側でひんぱんに車が近くを通過しますので気を付けながら入店します。メニューはラーメン主体で、いろいろな種類のチャーハンなどがあります。チャーシュー、みそ、キムチ、野菜の組み合わせでのメニューとなっています。以前にも一度来たことがありましたが、それほど印象はありませんでした。今日は開店の11時過ぎに入店したのですが(斜め前にある目当ての唐崎商店が休みだったのです)、もうほぼ満席です。テーブルに相席となりました。近隣のビジネスマンで賑わっています。昼時は込み合うので17時以降がオススメだと聞きました。

 看板メニューは「野菜ラーメン」らしく、ほとんどのお客さんがかなりの確率で注文しておられましたが、私は普通の「ラーメン」(650円)「チャーハン」(550円)を注文しました。注文してから気がついたのですが、「半チャンセット」(300円増し)を頼めばよかったと思いました。

 まずは「ラーメン」です。ネギ、もやし、チャーシュー、メンマがのったごく一般的なラーメンです。鶏ガラ、豚骨のあっさりしたやさしい味です。スープは白濁していて麺は黄色い縮れ麺で結構固め。チャーシューがトロトロで凄く美味しい。同じく高評価の「チャーハン」はほど良い味付けで、ラーメンとの相性もピッタリで美味しい!多くの方がラーメンを注文するとついつい「半チャン」をオーダーしてしまうとか。ラードかな?油が美味しい炒飯でした。ご馳走様。

 「ラーメン你好」は、女性スタッフのみで切り盛りするアットホームなお店で、店内は明るくにぎやかな雰囲気。女性だけでも気兼ねなく足を運べる点も人気の秘密かもしれません。いわゆる昔ながらの素朴な味を守り続ける、身近な存在の『町の中華屋さん』です。どこか県外で修行経験があるのかと思いきや、この店を開くにあたり、姉妹で試行錯誤しながら独学でたどり着いた味だといいます。豚骨をメインに、鶏ガラや野菜を20時間以上煮出したスープは、骨の髄から旨味が溶け出した白湯。まろやかな旨味だけが凝縮された臭みのないスープに、自家製の醤油ダレを加えることで、くどくないサッパリとした味に仕上げています。ふとした時に無性に食べたくなる、そんな懐かしい味わいのラーメン食堂といったところでしょうか。半チャンセットは必須ですよ!

  今日は再び一番人気の「野菜ラーメン」を食べに、開店の11時前にお邪魔しましたが、お店の前にはもうすでに10数人の行列ができています。開店と同時にお店は満席となり、オーダーしたラーメンが出てくるまでに25分かかりました。店内は家族連れでにぎわっています。私はカウンター席の真ん中に座って、女性店主が厨房で中華鍋を振られる調理現場をずっと見ていました。「野菜ラーメン」はトンコツ醤油スープに、シャキシャキ食感の野菜がたっぷりと乗ったボリューム満点のひと品で、25年愛され続ける一杯です(写真上)。炒め野菜の甘味がスープに溶け出す長年支持される具だくさんの一杯です。あっさりとしたやさしい味わいながら、食べ応えも充分な一杯です。中太の縮れ麺も食べやすく、炒めたニンジンや玉ねぎ、キャベツ、もやしのほか、カットチャーシューやかまぼこがのっている旨味もプラスした具だくさんな一杯で、野菜の旨味、甘味がスープに溶け出してコクがアップします。野菜は、サッといためることで食感を残し、炒め油にラードを使用しているのもコクを感じるポイントです。麺が隠れるぐらいどっさり盛られた野菜が、スープと混ざることで、旨味の相乗効果を生み出しています。同じく高評価のチャーハンはほど良い味付けで、ラーメンとの相性もピッタリ!主役をはれるクオリティです。多くの方がラーメンを注文するとついつい「半チャン」をオーダーしてしまうとか。野菜やチャーシューがたっぷりのしっとり系チャーハンです。美味しかった。お店を外に出ると、さらに10数人のお客さんが行列をしておられました。人気店です。♥♥♥

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「東京スカイツリー」のエレベーター

DSC01688 春の陽気となった三連休の最終日。2月22日、東京・墨田東京スカイツリーで起きた「エレベーター閉じ込め」騒動。20人の乗客が地上30メートル(10階建てのマンションの高さ)で急停止したエレベーターに閉じ込められました。隣に移動した別のエレベーターに乗り移るという方法で救出されたのは、発生から5時間半後でした。幸いけが人はいませんでした。救出作業は隣のエレベーターを同じ高さまで移動させ、側面にある緊急用の扉を開けて、2基の間にステンレス製の板(長さ約12センチ、幅約40センチ)を渡し、乗り移る方法で実施しました。

 閉じ込めが起きたエレベーターは東芝エレベータ製で、40人が乗れるエレベーターが4基設置されており、地上350メートルの展望デッキまで約50秒で結んでいます。今回は2基が緊急停止し、そのうち1基に乗客が乗っていました。エレベーターの制御盤と本体をつなぐ回線の束が別の装置と接触して損傷したことが原因でした。「天望デッキ」などに、約1,200人が取り残されましたが、運転を再開したエレベーターで順次降りました。あんな狭い所に5時間半も閉じ込められた人たちはさぞや大変だったことでしょう。2月26日、安全が確認できたとして営業を再開しています。閉じ込めのあった1基は運用を停止して点検を続けました。

 そもそも、設置されている場所が特殊です。日本には高層のランドマークがいくつかありますが、あそこまで高い建物は少ないのです。さらに、40人を乗せて、高速で高いところへ運ぶというのはなかなかありません。そういう意味で今回のケースは非常に稀だと考えられます。通常、高層ビルにはフロアがあるので、止まってしまっても最寄り階に避難させることができます。ところが、スカイツリーは5階から上は340~350メートルの展望デッキまで何もありません。そこで緊急停止したら、点検する人が使うようなはしごなどを使って避難することしかできません。一般の人には危険です。そうした問題を東芝エレベータがよく考えていて、乗り物の側面に緊急避難の脱出経路を作り、いざというときは隣の動いているエレベーターを横付けして、そこへ避難させ、そのエレベーターで安全に降ろす方法を開発段階で検討し、実装していたのです。

 東京スカイツリーのエレベーターは4種類の内装があり、春・夏・秋・冬の四季を表現しているのだそうです。

・春(桜の空)
・夏(隅田川の空)
・秋(祭の空)
・冬(都鳥の空)

 地上350mの高さにある「天望デッキ」へのぼるエレベーターは、自分では選ぶことはできず、案内されたものに乗ることになります。「天望デッキ」までわずか50秒で運んでくれるシャトルエレベーターです。春夏秋冬と、それぞれ異なるイメージで飾られたエレベーターは、40人乗りでは国内最高速。スカイツリーの運営を支える業務用エレベーターは、日本一の昇降距離(464.4m)を誇ります。

 私がかつて「天望デッキ」へのぼるときに案内されたエレベーターは「秋」でした。ピカピカの金色です!ドアがオープンすると、目の前に東京の絶景が広がります。

 そして、下りるときに乗ったのは「冬」のエレベーターでした。銀色のシックな内装で、都鳥(ユリカモメ)の空を表現しています。これは墨田区のデザイナー高橋正実氏がデザインしたものだそうです。

 よく見ると、雲の中にスカイツリーが見えますね!

 この四季を表現したエレベーター、どのエレベーターに乗れるのか自分では決められないところも、また一期一会という感じで趣があって良いなーと思いました。スカイツリー「天望デッキ」へのぼるときは、どのエレベーターになるかちょっとワクワクしつつ、それぞれの内装を楽しみたいですね。♥♥♥

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