ポカポカ陽気

 先週の金曜日のことです。勝田ケ丘志学館で授業が終わり、博労町から境線米子駅に、米子駅から出雲市駅行きの国鉄系キハ47に乗車しました。この日はものすごいポカポカ陽気で、いい気持ちで座席に腰掛けていました。揖屋駅を過ぎた辺りまでは覚えているのですが、ついうつらうつらしてしまったようです。気がつくと見たこともない駅に停車していました。慌てて飛び降りると、松江の次の乃木駅まで乗り越してしまっていたようです。大急ぎで跨線橋を渡って、反対側のホームに行き、無人駅の時刻表を見ると、あと7~8分で米子行きの列車が来るとあり助かりました。米子行きの列車に乗り込み、松江へと引き返します。そう言えば2年前にも同じ経験をしたことを思い出しました。その時は列車が1時間半以上なく途方に暮れていた所、市内循環バスがやって来て助けられました(⇒詳しくはコチラに)。

 松江駅に着いたところで、事情をお話しして駅員さんに乗り越し分の運賃を払おうとした所、必要ないと言われ、そのまま自動改札機を出るように言われました。30分近い時間を無駄にしてしまいましたが、それほどダメージなく帰ることができました。松江駅シャミネにある「リトルマーメード」で、最近出たばかりで美味しかった「コペンハーゲナー」というデニッシュパンを買って、帰る途中にあるケーキ屋さんの「ペイナタル」(Pays Natal)「オパル」「デリス・オー・フランボワーズ」を購入して帰りました。

 「あー、やれやれ、これで今週はのんびりとできる」と思ってカバンを開けたら、とんでもないことに気づきました。列車の中で校正と手直しをしていたブログの原稿30枚とピンクのボールペン(ナイジェルフリー)がどこにもありません。よく思い出してみると、ポカポカ陽気で手直しをしながら原稿をそのまま座席に置いてウトウトしてしまったようです。乗り越したことに気づいて慌てて降りた際に、座席にそのまま原稿を忘れてしまったのです。時間をかけて真っ赤になるまで手直ししていた大切なブログ原稿です。「困った!」最近はいたる所でこのような物忘れが多くて困っています(今日も手袋がない!)。間違いなく歳のせいですね。JR西日本「忘れ物問い合わせセンター」に電話をかけ、事情を話して出雲駅に届いていないかどうか確かめてもらいました。落とし物の特徴を伝えると、その時点での拾得物情報を照会した上で、目的物の有無を回答してくださいます。問い合わせをする際には、忘れた物の詳細な情報を伝えることが重要です。例えば、忘れた日時、乗車した車両番号や車両の位置(先頭から何番目か)、忘れ物の特徴(色、形、大きさ、ブランドなど)を具体的に伝えるのです。JR西日本の各駅・路線で見つかった忘れ物の情報を一元管理しているとのことで、問い合わせ先が一本化されていて便利ですね。この時は、残念ながらそのような落とし物は届いていないということで、一応登録しておいていつでも電話で現在の状況を確かめることができると、実に親切丁寧に案内をしていただきました。4時間ほど経ってからもう一度電話してみましたが、やはりまだ出て来ないということでした。翌日また確認してみようと思い、あきらめてパソコン作業に明け暮れました。すると夜になって、米子駅から電話がありました。原稿が見つかったとのことでした。月曜日に米子駅で返却していただきました。いつぞやも大切な手帳を電車に置き忘れて途方に暮れていたところ、見つかったと米子駅から電話をいただき、本当に助かったことがありました(私はスケジュールの管理をこの一冊でやっているので大切な手帳なんです)。日本は幸せな国です。こうやって落とした物がちゃんと届けられ、無事に落とし主の元に戻ってくるのですから。JRに大感謝です。

  治安の良さで知られる日本においては、落とし物が持ち主の元に戻る確率は結構高いんです。財布は8割以上の確率で手元に戻るという、海外では考えにくい状況です。警視庁の発表によると、2018年に東京管内では証明書類(身分証など)について約101万件の遺失物届が提出され、これに対して拾得届は約75万件でした。当然のことながら届出が行われなかった遺失・拾得は含まれていないものの、数字の上では身分証を落としても4回に3回は戻ってくる計算になります。同様に携帯はおよそ26万件中の61%、財布は40万件中93%と、高い割合で落とし主に返還されています。一方海外では、落とし主が財布と再会する確率はこれほど高くありません。米ミシガン州立大学ロースクールの教授が行った社会実験によると、携帯と財布を合わせて東京では約9割が拾得物として届けられたのが、ニューヨークでは6%ほどに留まるという結果が出ています。♥♥♥

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