共通テスト不正行為は被害届

 今年、昨年と、過去二年間に「共通テスト」で行われた不正行為は、次のようなものでした。

【2021年「共通テスト」不正行為】   4件

静岡県では定規を使用、東京都では「マスクを正しく着用すること」という試験監督者の指示に従わなかったこと。また、茨城県ではカンニングペーパーを使用、鳥取県では試験終了後にマークシートを記入した。

【2022年「共通テスト」不正行為】   4件

三重県の会場では、受験生が国語の時間にスマホを股に挟み、必要に応じて参照できる状態で試験を受けていました。開始から約50分たったところで、試験監督が不審な動きに気づいて不正が発覚しました。当の受験生は「分からない問題を調べるためだった。画面がスリープモードにならないように触っていたが、解答するための使用はしていない」などと話したといいます。スマホを調べたところ、外部に問題などを流出させたような記録はありませんでした。過去のセンター試験でも、試験中にスマートフォンを使っていた受験者や、国語の試験中に定規を使っていた受験者が不正行為とされて、全教科の試験結果が無効になってしまったことがありました。スマホに関連した不正行為の認定は、前身の大学入試センター試験を通じて6件目となります。

神奈川県の会場では、英語のリスニング試験の際、開始の合図の前に、試験用のICプレーヤーを作動させる不正がありました。受験生は英語リスニング開始直前に居眠りをしており、目覚めた時にプレーヤーがあったため、既に試験が始まっていると勘違いして操作したといいます。

徳島県の会場では、数学の試験で他人の解答用紙をのぞき込むようなしぐさをして、試験官から1度注意されていた受験生が、その後の理科でも同じように周囲の答案をのぞいていたため、カンニングと認定されたものです。喝です!

◎香川県出身の大阪在住の女子大生が「地理歴史、公民」で、試験時間中にスマホで動画撮影した「世界史B」の試験問題を協力者を通じて東大生に送信し、解答を得ていました。外部からの通報を受け、大学入試センターが警視庁に相談。東京地検は3月末、出頭した女子受験生を偽計業務妨害の非行事実で東京家裁に送致しました。

 さてここからは最新情報です。「大学入学共通テスト」の受験生が試験中に設問画像を外部に流出させた問題を受け、文部科学省は5月20日、今年度に行われる大学入試の実施要項に、試験監督官による巡視を強化するといった不正行為対策案に加え、カンニングなどの不正行為を行えば「警察に被害届を提出する場合がある」と明記する方針を固めました。刑事事件に発展する可能性を示すことで、抑止効果を期待しています。見直し案では、監督者の巡視強化(頻度を増やす)も求めています。受験生の手の位置や目線など、巡視時に注意が必要な観点を試験監督者に十分に周知することも盛り込んでいます。試験会場で監督者の席から見て死角となる場所があるかどうか確認することなどを求めました。今年の共通テストの会場近くで刺傷事件が起きたことを踏まえ、警備員の確保や警察との連携も要請しました。大学の実情に応じて巡視を補助する人員を確保すること、も追加されています。スマホ禁止の徹底や、新たにイヤホンの使用の禁止も盛り込みました。従来は、スマホなどを机上に出し、電源を切るタイミングは受験生まかせでした。来年以降は、試験前に監督者の指示で一斉に机上に出させ、電源を切らせてから、かばんにしまわせることで確実に実行させると言います。各大学の判断で不正行為について警察に被害届を提出する場合があることを受験生に周知するとしました。文科省は「受験生に不正行為を犯すことの影響を自覚してもらうことが重要。実行性があると考えている」としています。今年1月の共通テストでは,東京大学付近で刺傷事件が起きたことから、「受験者等が万が一、不審者や不審物を発見した場合に、その通報を受けられる体制を整えておくこと」も加えられました。

 今までは、不正行為をした場合は、その場で受験の中止と退室を指示され失格となり、それ以後の受験はできなくなり、受験した大学入学共通テストのすべての教科・科目の成績が無効となるだけでした。入試でのカンニングを禁じる法令はないため、刑法の偽計業務妨害などが適用されるとみられます。

 流出事件で使用されたスマートフォンへの対策として、スマホ電波遮断装置の導入も検討されましたが、「共通テスト」の全国の会場(約1万室)に配備すると、毎年約100億円のコストがかかるという、巨額の費用や維持管理の負担がネックとなり、見送られました。不正が発覚した場合、その受験生には翌年度の受験を認めないとする「罰則」の導入も検討しましたが、進学機会を奪いかねないことから、見送ることになりました。文科省はこうした対策を盛り込んだ大学入試の実施要項を6月に公表し、各大学や共通テストを実施する大学入試センターに徹底を求める見通しです。文科省担当者は、「様々な可能性を考慮して不正対策を打ち出した。不正行為を心理的に抑止する効果はあり、実効性はあると考えている」「不正を防ぐため、各試験の実施主体は会場などの状況に応じて具体的な対策を詰めてほしい」と話しました。

 今年1月の一橋大学の外国人留学生向けの入学試験で、数学の問題用紙の画像が試験中にSNSを通じて外部流失していたことが判明しました。問題を流出させたとされる中国人受験生は合格し、同大に入学していました。各大学は個別入試の不正対策に、一層の知恵を絞ることが求められます。 ♥♥♥

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