「サッチャー錯視」の応用

 このブログの6月30日付けに「サッチャー錯視」のことを書きました(⇒コチラ)。ヨーク大学のピーター・トンプソンにより、元英国首相のマーガレット・サッチャー氏の顔写真が見本に使われたことから、この名前が付けられています。人間は顔を認識するときに、目や鼻や口の配置や位置関係など、全体的な情報を手がかりにして行っていますが、歪ませた顔の画像を倒立させて提示すると、この全体的な情報を使えなくなるので、奇妙な感じを受けなくなるのです。昨年「サッチャー・イリュージョンカード」という、この錯視を利用した商品が出て話題になりました。顔の画像の一部を変形すると不気味な印象を引き起こすはずなのに、同じ画像をひっくり返してみせると、そういう印象があまり起こらない、という現象を利用したものです。一種のだまし絵ですね。これは単なる面白いカードだったんですが、今度ドイツのカード・シャーク社から、この「サッチャー錯視」をマジックに応用したパケット・マジックが発売されたので、買ってみました。

 あなたは友達と夜の繁華街に飲みに行きます。とあるクラブに入るとそこには見まがうほどの美女がいました。ほどよく飲んだ後、その中の一人をあなたは誘います。そして夢のような一夜を過ごすのです。翌朝目が覚めると・・・そこには昨日とは全く違う女がベットの横にいるではありませんか。カードを上下に返すと徐々に女性の顔がアニメーションのように変化していきます。(6枚の美女の描かれたカードを示します。観客に全く自由に1人の美女を選んでもらいます。選ばれた美女のカードをテーブルに出します。残った美女のカードは特に異変はありませんが・・・観客の選んだ美女は・・・とんでもなく怖い顔をしているのです!)

 このマジックの原題は“One Night You Can’t Stand”といいます。もちろん、これは英語のone-night stand(一夜限りの情事)のもじりですね。大学生の頃、“Ann Landers”の悩み相談欄にしょっちゅう出てくる(アメリカ英語の勉強にずいぶんなった新聞のコラムでした。面白い表現をカードを取りながら読んだものです。亡くなった今でも昔のコラムが“Classic Ann Landers”として読むことができます(⇒コチラ)。今は私は“Dear Abby”を毎朝読んでいます。これもアメリカ口語英語の勉強になりますよ。→コチラ)、この表現(当時辞書にも全く載っていなかった)の意味が分からなくて、苦労したことを思い出しました。「サッチャ-錯視」、ご覧ください。♠♣♥♦

 

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