十津川警部今昔

 この連休中に、西村京太郎サスペンス 十津川警部シリーズ「特急さくら殺人事件」(1982年、宝田 明主演)「ラブ・トレイン下り特急富士殺人事件」(1983年、若林 豪主演)「四国連絡特急殺人事件」(1983年、若林 豪主演)、「ミステリー列車が消えた」(1983年、若林 豪主演)、「寝台特急紀伊殺人行」(1984年、若林 豪主演)を観ました。現在の渡瀬恒彦、髙橋英樹の演ずる十津川警部とはまた違った魅力がありましたね。今から30年も前に撮られたドラマですから、今をときめく大スターたちの若かりし頃の総出演です。懐かしさ満載の番組でした。

 「西村京太郎サスペンス 十津川警部シリーズセレクションDVDコレクション」DSCN2847が隔週で、続々と届きます。最新号は「寝台特急カシオペアを追え」です。付録の「特別ガイドブック」の出来が、なかなかいいんです。西村先生の巻頭言や、ロケの時のこぼれ話が満載です。さらに、DVDには西村京太郎先生と渡瀬・伊東の特別対談が収録されています。

 週刊朝日が「週刊JR全駅・全車両基地」という全集を刊行中なんですが、そのNo.57「長門市駅」の巻末に、西村京太郎先生が、「私の駅物語」として萩駅を取り上げておられました。歴史の町、萩の魅力を語っておられました。萩のレトロな駅舎は私も見てみたいと思っています。

 今日はチョット西村京太郎先生の過去にさかのぼってみたいと思います。十津川警部シリーズが大当たりして今ではミステリー界の大御所となっておられますが、そこに至るまでには並大抵の苦労ではありませんでした。30歳を前に、11年間勤めた役所をパッと辞めて作家を目指して転身を図ります。生活費のためにいくつもの職を転々とし、その合間を縫ってひたすら小説を書き続けられました。パン屋のトラック運転手、探偵、パチプロ、競馬場の警備員、生命保険のセールスマン、雑誌・書籍取次の東販、などです。13年間も売れずにいて、将来に対する不安はなかったのか、と聞かれて、西村先生は「まったくないわけじゃないけど、いつも何とかなるんじゃないか、という気でいましたね。楽観的というよりも、俺は作家になるんだ、と大いにうぬぼれていましたし、それだけの、自信もあった。変に、謙遜しちゃうとかえってダメ。自分が一番うまいんだぐらいに思っていれば、いいんですよ。そうすれば、迷いも不安もなくなる。ずっと後になって、山村美沙さんにいわれたことがある。西村さんは小説を書くしか能がないんだから、迷わなくて幸せだ、とね。やはり単純なほうがいいんですよ。」と答えておられます。苦労が苦労でなかったことが成功の秘訣のようですね。

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