稲盛和夫インタビュー

 今日2月9日(日)、NHKBSプレミアム「100年インタビュー」で、京セラ名誉会長の稲盛和夫さん(82歳)が出演しておられました。時代を切り拓いてきた人物の人生哲学や、未来へのメッセージを聞く番組です。約2時間たっぷりと、その哲学を語っておられ、ずいぶんと勉強になりました。

 27歳で電子部品メーカー、京セラをわずか8人で創業。以来、一度も赤字に陥る稲盛和夫ことなく、売上1兆円のハイテク企業に育て上げました。52歳のときには、のちのKDDIにつながる第二電電を設立し、NTTに立ち向かい長距離電話の低料金化に先鞭をつけました。そして、78歳で、経営破たんした日本航空の再生を託され、2年半で再上場を果たしました。 「京セラ」、「第二電電」、「日本航空」といった、全く違った業種の企業の経営に携わり、成功に導いた鍵は、「稲盛哲学」と呼ばれる独自の経営理念を、社員一人一人に浸透させることでした。その経営哲学は、どのように培われてきたのか、今の経営者に最も必要なものは何か、ロングインタビューで迫っていました。聞き手は三宅民夫アナウンサー。この番組のさわりだけ、動画で見ることができます。⇒コチラ  そして番組の最後に100年後の人々に伝えたいこととして、稲盛さんは、「人間には利己の心利他の心が共存している。人を慈しみ、人を愛し、人のためになることが生きる意味なのだ、ということが我々に課せられた課題だ」という意味のことを強調されました。このように、稲盛さんの言葉には、数々の胸を打つものがあるのですが、代表的な10個を厳選して紹介したサイトがコチラです。

 最近、『週刊朝日』(2013年11月22日号)で、「足るを知る」ことが必要だ、として、こうおっしゃっておられました。我々は、必要以上には求めないという、自然な節度を取り戻さなければなりません。とくに先進国には「もう十分満ち足りているではないか」という自覚を持ち、自らの欲望をコントロールする必要があると思っています。自分たちはもう十分豊かに生活させてもらっているのだから、今後は地球環境や発展途上国の人たちのことを考えるべきときなのではないでしょうか。少なくとも経済的な富のみを追求することはもうやめたほうがよいと思います。物質的な豊かさだけを追い求めるのではなく、どうすればみなの心が豊かになり、幸せに暮らしていけるのかを考えるべきだと思います」

 稲盛会長は、この「利他の心」を説く際に、よく「地獄と極楽」の例を引かれます。

 昔、禅寺の修行僧、雲水が、師匠である老師に尋ねました。「あの世には、地獄も極楽もあると言われますが、地獄と極楽とはどのようなところでしょうか」老師はこう答えたといいます。ある部屋の真ん中に置いてある大きな釜に、うどんがおいしそうに煮えているとします。ただ、うどんの食べ方にはルールがあって、1メートルくらいの長い箸で食べなければなりません。地獄では、みながわれ先にと食べようとするのですが、箸が長すぎて口にうまく運べず、他人の箸先のうどんを奪い合うようになり、けんかをして、阿鼻叫喚の図となる。結局、誰も一口も食べられないまま、釜の周りにせっかくのうどんが飛び散ってしまった。これが地獄の様相です。利他の心を持つ人々が住んでいる極楽では、「みなさん、うどんを一緒に食べましょう。あなたからお先にどうぞ」と順番に釜から箸でうどんをすくい上げ、向こう側の人に食べさせてあげます。だから、うどんが少しもこぼれないし、誰もが穏やかにうどんを食べられます。だからみなが感謝にあふれ、満ち足りています。この話は、同じような世界に住んでいても、心の在り方次第で、この世は地獄にも極楽にもなることを教えているのです。

 稲盛さんは常に「世のため人のために役立つことこそが、人間の最高の行為である」という信念のもとに、仕事をしてこられました。「動機善なりや、私心なかりしか」と常に自問しておられます。世のため人のために役立つとわかったら、あとは目標に向けて「誰にも負けない努力をする」だけです。これがいまこの一秒の集積が一日となり、その一日の積み重ねが一週間、一ヵ月、一年となって、気がついたら、あれほど高く、手の届かないように見えた山頂に立っていた、というのが私たちの人生のありようなのです」という言葉になっています。毎日の積み重ねを疎かにして、輝かしい未来はないということです。英語の勉強も同じじゃないですか。

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