私は熱狂的なプロレス・ファンなんですが、最近とっても気になっているレスラーがいます。ザック・セイバー・ジュニア(Jr)(30歳)という選手です。1987年7月24日生まれ。14歳から地元イギリスの「NWA-UKハンマーロック・レスリングスクール」に通ってレスリングを学んでいます。そこではプリンス・デビッド(現フィン・ベイラー)も一緒に練習していたといいます。2011年には日本のプロレスリング・ノアに留学生として初来日を果たし、道場に住み込んで巡業にも帯同していました。2004年3月に母国・イギリスでデビュー。伝統のランカシャースタイルのレスリングで、ヨーロッパ各地のリングやプロレスリング・ノアで活躍してきた若者です。変幻自
在の関節技、グラウンドテクニックのバリエーションで、世界中のプロレスファンから注目を浴びる“英国の若き匠”です。イギリス出身の新世代3選手、ザック・セイバーJr.、ウィル・オスプレイ、マーティ・スカルを総じて、「ブリティッシュ三銃士」と呼ばれることもあるようです。183センチ85キロの細身で、ノッポ、迫力どころかか弱ささえ感じる体格ですが、関節地獄に引き込んでしまえば、体格は全く関係ありません。昔から「柔よく剛を制す」と言います。「7822個の関節技」を持つと称しています。また、彼はベジタリアンよりも厳しいビーガン(完全菜食主義者)だそうです。ベジタリアンは、植物性食品・卵・乳製品を食べますが、ビーガンは動物性の食品も一切摂りません。動物の皮でできた製品も一切身につけない、というほど徹底しているそうです。
2017年3月6日『旗揚げ記念日』で、新日本プロレスに初上陸。新日本ではジュニアヘビー級戦士から、ヘビー級戦士へと転身。柴田勝頼を下し、「RPWブリティッシュヘビー級王座」のベルトを奪還。今春新日本プロレスの「ニュージャパンカップ2018」においては、初出場で初優勝。1回戦で内藤哲也(タップアウト)、2回戦で飯伏幸太(レフリーストップ)、準決勝でSANADA(タップアウト)、決勝戦では棚橋弘至(タップアウト)と、新日本の実力者たちをことごとくギブアップで退けての優勝は、まぐれではないことを物語っていました。「ニュージャパンカップ2018」の優勝戦の棚橋戦の試合映像を貼り付けておきますね。34分過ぎ棚橋の膝を破壊した「オリエンテーリング・ウィズ・ナパーム・デス」という必殺技は実に説得力のあるものでした。棚橋が悶絶していますね。
毎回試合前に行うTAKAみちのくの巧みなマイクパフォーマンスの前振り。そのインパクトもありザックの存在感も際立っています。「いつ、何時どんな態勢でも関節技、サブミッションホールドを決められるこの男! 無限のサブミッションホールドを持つこの男! he is サブミッションマスター !he is ZSJ! he is ザック・セイバーJr.! ザックの前に立つ奴は皆ジャスト・タップ・アウト! ギブアップあるのみ!」この絶妙なダサさのセリフ回しがまた観客の印象に残りやすく、最近では「ジャスト!タップ!アウト!」を一緒にコールする人も増えているので、間違いなく定着しつつあります。ザックのサブミッションの恐ろしさをしっかりと刷り込んで、技を繰り出すたびに、不安&恐怖が漂うように心理操作しているところも凄いですね。
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