見事!竹丸投手

 球団史上64年ぶりの新人開幕投手となった巨人のドラフト1位・竹丸和幸投手(たけまるかずゆき、24歳)、阪神との開幕戦(東京ドーム)で先発し、6回79球を投げて3安打1失点と好投して勝ち投手になりました。昨年のチャンピオンチームに対して見事な投球でした。試合前はいつものように、クールな表情でグラウンドを見つめていた竹丸投手でしたが、ヒーローインタビューで語ったところでは、めちゃ緊張していたそうです。苦しい場面もありましたが、背番号21は最後まで冷静な投球を続け、マウンドを降りました。プロ初の大舞台で存在感を見せつけてくれました。試合前日には「勝利に貢献できるピッチングができたらいいなと思います。相手は去年のセリーグのチャンピオン。自分にとっても初登板なんおで、思い切って投げて開幕戦から勝てればいい」と語っていた左腕は、宣言通りの投球を見せ、開幕戦からQS(クオリティースタート)を達成しました。次回も楽しみです。

▲巨人公式ホームページより

 新人の開幕投手は1962年4月7日の阪神戦で城之内邦雄投手が務めて以来(1年目で24勝)、2リーグ制以降、球団64年ぶり3人目。勝利投手となるのは球団初の快挙です。城之内さんからは「とにかく逃げるな!一球入魂で、どんどん勝負していってほしい」と檄を送られました。監督室で「開幕いくぞ!」と通達した時は、「ひょうひょうとしていたよ。ちょっとニコッとしてたけど」と新人らしからぬ反応に、さらに期待は高まりました。自身も同じドラ1ルーキーの2001年、長嶋監督の下で、阪神との東京Dでの開幕戦に先発出場。歴史的な大役指名は最高の結果で結実しました。この日は昨年6月に亡くなった恩師・長嶋茂雄さんの遺品のベージュのチェック柄のジャケット、スラックスを着用して「ミスター魂」を胸に球場入りしています。2月のキャンプ前、都内の長嶋さんの自宅を訪問した際、次女・三奈さんの厚意でもらって仕立て直したものです。長嶋さんが今年の開幕戦を観戦時につける予定だった、「3」の番号が入った巨人の帽子形の形見のブローチも継承してつけてきました。

 開幕投手の最有力候補だった山崎伊織投手がコンディション不良で離脱し、阿部監督から「開幕行くぞ」「思い切ってやってくれ」と告げられた際も緊張はしなかったという強心臓ルーキー。試合中も持ち前のポーカーフェイスを貫きました。6回を1失点で投げ終えた竹丸投手がベンチに戻った際に、握手を交わしていた阿部監督「ナイスピッチング」と声をかけたそうで、「ゲーム前から凄い落ち着いてたんで。“君は凄いな”って言いました」と感心していました。

 先頭の1番・キャベッジが期待通りに一発を放って勢いをつけました。パワーのある先頭打者にはこれがあるんです。さらに2番・松本が追い込まれながらも、粘りに粘って11球目で四球を選び出塁しました。私はこの試合の行方を決めたのはこのファーボールだと思いました。そして泉口の2球目でエンドラン。阿部監督松本が粘っている間に「ようし、四球で出たら積極的に仕掛けるぞ」と絵を描いていたはず。続くダルベックの併殺ゴロで泥臭く追加点をあげました。あそこから阪神バッテリーのけん制も増え、村上投手の生命線と言えるテンポのよい投球が乱れました。ダルベックのダメ押しホームランも素晴らしかった。8回にはキャベッジが二盗を試み、アウトにこそなりましたが、今年は動くことを印象づけたスチールでした。「相手に考えさせる野球」ができている時点で、勝負は優位に立つことができます。

 新人ながら開幕投手を務めた竹丸も見事な投球でした。真っすぐも強く、チェンジアップが有効で、背伸びせずに自分の投球ができていました。重圧のある初戦を託され、しかもプロ初登板ということを差し引いても、なかなかできることではありません。諸先輩方のけがや不調もあったけれど、実力で勝ち取った開幕投手だということを、雄弁に示してくれました。私はこんなすごさを彼の姿に感じました。①緊張しないポーカーフィエス、②打たれても引きずらずひょうひょうとして大崩れにしない、③特徴的フォームと決め球(出所が見えずらい直球、スライダー、カーブ、チェンジアップ)、④テンポの良い投球は試合リズムを作れる、⑤大学時代から加速した直球(最速152キロ)、⑥趣味は寝ることと答えるほど睡眠時間を大切にしている。「メッチャ、嬉しいです!」と試合後のヒーローインタビューで。

 「新しいチームを作る」というスローガンで始まったシーズン。昨季まで4番を張った岡本も移籍し、それぞれの事情で主力選手を多く欠いた状態で開幕を迎えました。極端に言えば「今年はいろいろな選手を試そう」とか、いかようにもできてしまう状況です。その中で春季キャンプから2か月ほど熟考して選んだ開幕スタメンでした。結果が伴わない時も来るかもしれませんが、いつもより少し我慢も必要になるでしょう。選手にもそういうふうに思わせることで、より強い責任感も出てくるはずです。

 OBの堀内恒夫さんが、中でも目を見張ったのは左腕の所作だったとおっしゃっておられました。「竹丸の何が一番すごかったって新人のピッチャーがさ、プロ初登板 しかも開幕戦で普通、あんな落ち着いて投げられませんよ。あんまりにも落ち着いててビックリした(笑)」阿部監督も試合後に「君はすごいな」と伝えたことを明かしていたが、堀内さんもまったく同様だったそうです。というのも「俺の場合 91勝してようやっと開幕投手になれたけれど それでも緊張したもんなぁ」と、竹丸投手の精神面の強さに感心しておられました。

 喜んだのも束の間「続く二試合はボロボロじゃないか!」と言われそうですが、私はちょっと違う考えを持っています。二試合目は2-0で完封負けでしたが、先発のハワード投手は十分使える見込みが立つ見事な投球でした。次回もきっと頑張ってくれるでしょう。相手の髙橋投手が完璧すぎました。三試合目は先発の山城投手が制球が定まらず、5つの四死球では試合を作ることができません(二軍再調整)。新人にはチョット荷が重すぎたようです(恐らく次回は二軍で好投した井上温大投手が帰って来るでしょう)。序盤で5-1とリードされもうダメかと思っていたら、ダルベックのホームランなどで何と4点差を追いついたではありませんか!さらには、泉口のホームランで勝ち越しました。ここでいつもなら、大勢→マルチネスで逃げ切れるところです。残念ながら両投手がいないブルペンでは、火の付いた阪神打線は抑えられません。しかし両投手が帰ってくれば、逃げ切れる展開にまで持ってこれたことでよしとしましょう。それにしても北浦船迫石川とムダな四球が多すぎる。石川はメッタ打ちを食らいました(二軍降格)。心配なのは二試合とも中川投手の運のなさ。セカンドゴロを浦田がちゃんと処理していれば(記録に表れないエラーです)、決勝点を与えることもありませんでした。打ちとってはいるのですから、自信をなくさないで欲しいものです。あれが両股関節の手術で出遅れている吉川選手だったら、間違いなく刺していたはずですから。ということで決して落胆することはない三連戦でした。外国人助っ人も3試合で3本ホームランを打っていますし、泉口も10打数5安打。今季は泥臭く戦えそうだ、というのが私の見方です。♥♥♥

▲桜咲け!巨人軍

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