公共施設のトイレの中でも、駅のトイレは特に汚くて臭いですね。それに対して、商業ビルや百貨店のトイレはずいぶんきれいです。もちろん駅のトイレも、清掃職員さんは頑張って掃除をしておられます。なのに何故汚いのか? いくつかの理由が考えられます。①使う側のモラルの問題 ②百貨店のトイレは、毎日数時間毎に(1時間の所もある)清掃に入っています。 ③駅トイレは各駅を清掃さんが巡回してるのか、ターミナル駅はトイレ数が多いために、1日2回が限度かも知れませんよ。 ④駅トイレは水で清掃出来るようにタイル張りが多いため、床に水が残ってしまう。 ⑤駅トイレの場合は始発から終電まで、使用する人数がとにかく多いため清掃が追い付かない それでも昔に比べたら、施設も綺麗になり設備も良くなったと感じます。駅の男性用のトイレ(小便器)は、私の利用する駅ではほとんどが便器の真ん前の床が水びたし(尿びたし?)です。だから、いつも用をたすときは足をかなり広げてしています。1つの便器だけがそうなら別に疑問に思いませんが、手すり付き小便器以外はほぼ全てが汚れています。同じことを感じる人はきっと多いことでしょう。理由はただ一つ、多くの人は便器に十分近づかずに放尿しているからでしょう。以前、便器メーカーの調査が新聞に載っていて、男性小用のトイレに服が触ったり、自分が出した尿の跳ね返りがつくのがいやで、距離をとる人が多いそうですが、実は離れたほうが跳ね返りが多くなるそうです。だからぎりぎりまで近付いてするのが本当は賢い放尿法なんだとか。手すり付きの便器の汚れが少ないのは、服が手すりに触れるのが嫌であまり使う人がいないからでしょうね。昔よく落書きで、 「一歩前進 君のはそんなに長くない」ってのがありましたね〔笑〕。
私はいろいろな大学・高校・会社にお邪魔することが多いんですが、トイレを見ればだいたいのことが分かります。きれいに掃除が行き届いているかどうかを見ます。そういう点で、私の勤務していた松江北高は落第でした。オープンキャンパスに出かける生徒たちには、大学の「トイレ」と「図書館」をチェックしてくるように指導していました。私の尊敬するイエローハットの鍵山秀三郎(かぎやまひでさぶろう)さんは、「伸びる会社は、訪問すればすぐわかる。「いらっしゃいませ、おはようございますという爽やかな挨拶が返ってくる会社」、「事務所や工場がキッチリと整理整頓されている会社」「トイレの掃除がゆきとどいている会社」。この三つのことができている会社は間違いなく伸びる。逆に、これらが出来ていない会社は、今、ある程度の業績であっても、必ず駄目になる。そして、このことは人にもあてはまる。当たり前のこと、簡単なことをしっかりやり続けている人は、間違いなく成長する。逆に「凡事徹底」ができない人は絶対に伸びない」とおっしゃっておられますね。本当にその通りだと思います。もうずいぶん前になりますが、米子の「TOTOショールーム」の対応の爽やかだったこと、今でも忘れることができません。親切・丁寧な説明に、帰る時には玄関まで出て姿が見えなくなるまで見送っていただきました。私が仕事でよくお邪魔するベネッセ本社(岡山市)のトイレのそれはきれいなこと。それでももっときれいにと、毎回私が訪問する度に工事をしておられます。
私は全国いろんな駅に降り立つんですが、汚れたトイレも数多くありますね。トイレの場所が分からなくて苦労することも多いんです。大きな駅の場合は特にそうです。最近も、小倉駅や、博多駅で苦労しました。地元の松江駅の構内のトイレはまだ許せるにしても、改装前の米子駅のものはひどかったですね。駅の片隅に追いやられていましたし汚かったです。長崎駅もそうでした。デパートなどもそうですね。エスカレーターを昇ったところにトイレの表示があれば、お客さんはずいぶん楽なんですが、ほとんどがわかりにくい場所にあります。もう少し利用者のことを考えた配置にしてもらいたいものです。
さて、このたびリニューアルされた米子駅。そのトイレはちょっと素敵です。改札内トイレの壁や扉などにも、2024年導入の新型「やくも」のボディカラーやシートに使われる和柄などが取り入れられています。木や内装の色合い、すごく落ち着きますね。トイレの入り口の標示も特急「やくも」を彷彿させるデザインで素敵です。

トイレの前に設置されたこのベンチ、智頭杉で作られているのに加え、県西部の伝統工芸品「弓浜絣」が敷かれているんです。

白い粒はなんとお米!県固有の酒米「強力米」です。星取県といわれる鳥取の夜空のようなデザインだなと思いました。素敵!


私はこの7年間、松江駅から米子駅に電車で通っていますが。米子駅は、構内の種々の掲示も松江駅とはひと味もふた味も違います。微笑ましいものもたくさん見てきました。いつも米子駅のトイレを利用させてもらっているんですが、米子駅の清掃担当の方たちのさわやかさといったら半端ではありません。「おはようございます」「ご利用ありがとうございます」「ご迷惑をおかけしております」「ご利用ありがとうございました」全ての人からこんな声が返ってきます。私はいつも「ありがとうございます」と言ってトイレを出ます。それと比べて松江駅は、誰も無言・無視。駅員さんのマナーも雲泥の差です。同じJRの駅でありながら、ここら辺はやはりトップに立つ人の意識の差なんでしょうかね?どこの組織も同じか?
駅のトイレを取り上げましたが、私が今までで一番感動したのは、大分県のJR大分駅ですね。鉄道ファンやデザイン好きの間で、「日本一豪華な駅トイレ」と話題になることがよくあります。この駅は、JR九州の車両デザインでおなじみのデザイナーの水戸岡鋭治(みとおかえいじ)先生が、プロデュースされた駅舎なんですが、実に細かいところまでこだわりを持って一貫したデザインをしておられることが、トイレ一つとってもよく表れています。まず第一に、改札口正面の分かりやすい場所に配置されています。入り口からして素敵な外観です。
入口には温泉風の暖簾(のれん)がかかっていました(写真上)。季節毎の色鮮やかな暖簾が、まるで高級旅館や料亭のような佇まいです。前室を設けて、「多機能トイレ」が通路から直接見えないような配慮もしてあります。左右勝手違いで2カ所に設置してあり、さまざまな身体状況の利用者を想定して、さまざまな装備が完備されていました。トイレに入ってまずびっくりするのは、壁一面に人気のJR九州の特急列車「あそぼーい」のキャラクターの「くろちゃん」がそこらじゅうにちりばめてあり、トイレの雰囲気が非常に明るく可愛らしいものになっているということです。こんなトイレは初めて見ました。大便器ブースの間仕切りは天井まで立ち上げてあり、防犯対策を図るとともに個室感を高めています。お子様連れに配慮した背の低いキッズ用小便器もあり、細かいところにまで配慮がなされていました。洗面コーナーは、間接照明
の光が空間を明るく照らしており、女性用トイレには、身繕いができるように全身鏡を配置したパウダーコーナー、小さめの棚と手荷物用の棚を設けているそうです(入って見たわけではないので―笑)。男性用小便器の間には、プライバシーに配慮して圧迫感を与えない程度の間仕切りを設置していました。棚に荷物が置きやすいように鏡は少し高めに設置されていました。水栓金具は、ノンタッチで水の出し止めができる自動水栓を採用しています。私の訪問時にできたばかりの駅とはいえ、こんなきれいなトイレだったら、利用者もきっと気持ちよくきれいに使うと思います。お手本にしたいトイレです。私はトイレを写真に撮ることなどまずないのですが、ここだけはしっかりと撮りたくなりました。単なる用を足す場所ではなく、旅の思い出となるようなおもてなしの空間として設計されています。❤❤❤








