「ラーメン大戦争」

◎週末はグルメ情報!!今週は変わったラーメン屋さん

 2025年5月3日、松江市上乃木に新しくオープンした「ラーメン大戦争」(THE RAMEN WAR)は、大阪市淀川区西中島にある行列必至のラーメン店「人類みな麺類」の創業者・松村 貴大氏が代表を務める「UNCHI株式会社」系列のフランチャイズ店舗です。これまでもさまざまなラーメンブランドをプロデュースして成功を収めてきた同社。この店名には「ラーメン激戦区のなかで勝ち抜いていくために」という意味が込められています。松江の開店以来大人気で行列になっていると聞いていた私は、午後3時前にお邪魔してみました。昼の部の営業は11時から15時までですから、閉店間際の15時前なら少しは空いているだろうとの目論見からでした。しかし米子帰りに自転車を飛ばしていざ行って見るとこれは大誤算でハズレ。すでに満席で、入り口の椅子で待つことになりました。

 10分くらい待って、カウンター席に案内されました。こちらの店舗は厨房のまわりを囲むようにカウンター席があり、テーブル席を併せた内装です。席の間隔は広めにとってあり、席の下にはバッグや荷物を置くかごが用意されていて、一人でもゆっくりとラーメンを味わうことができるようになっています。さらに丁寧な接客のスタッフからは「紙エプロンを使われますか?」と聞かれ、細やかな心遣いに感動です。

▲店内中央にド~ンと置かれた自動車

▲印象的な「クアトロガッツ」の外観

▲お隣の自動車販売会社

 この店舗は、地元でお隣にある自動車販売会社が運営しており、店内中央には車がど~んとディスプレイされ、内装はどこかSF「宇宙戦争」のような世界観です(写真上)。さまざまな自動車の部品が内装にも使われています。こうしたストーリー性が話題となり、地元メディアにも大きく取り上げられました。店内はとても活気がありラーメン屋とは思えないくらい内観がおしゃれでした。二年前󠄂に松江の中心街に「クアトロガッツ」というレストランがオープンしてその独特の外観と内装が話題となりました(⇒私の紹介記事はコチラです)が、そのリノベーションを手掛けたのが、アートディレクターの松尾謙太郎(まつおけんたろう)さんでした。松尾さんは松江市出身で、以前は首都圏に拠点を置き、有名テーマパークのデザインなど第一線で活躍し、国内の商業施設などの内装やディスプレイ設計などを手掛けていました。「本来テーマパークでよく登場するテクニックなんですが、エイジング技術があれば、材料は基本選ぶのではない。古いものに合わせることで古いものが生かせる」エイジングとは、アンティークのような古めかしい風合いに仕上げる工法です。店内には、自転車の部品や漬物桶や鍋蓋など予想外の廃材がエイジングされ、デザインの一部となっていました。今回の「ラーメン大戦争」の内観のデザインも松尾さんによるものです。地元に戻ってからは、こうした店舗のプロデュースを手掛けていて、今回の「ラーメン大戦争」の店の内観のデザインで6軒目です。宇宙戦争をイメージした遊び心あふれる異次元空間の店内にはデモカーも設置されています。

   机上のメニュー(写真上)には、「ピストル」「平和」「錆びた刀」「自由」「衝動」といったユニークで独創的なラーメンの名前がズラリと並んでいます(写真上メニュー)。私はこの日は、一番人気の「ピストル」を注文しました。注文はQRコードをスマホで読み取り(スマホを持たない私はどうすればいい?最近どこのお店に行っても不自由になってきました)、その場で選ぶセルフ方式(会計は現金のみでレジであと精算)です。チャーシューは無料で最大5枚まで選べるため、当然迷わず5枚でオーダーします。麺の大盛り無料、替玉(半玉)1回無料など嬉しいサービスも説明がありました。スープは、ほんのり甘みのある醤油ベースに、貝柱由来のコハク酸の旨味が前面に出た味わい。コクうまスープは関西風のしょうゆ味。名古屋コーチンの鶏がらと貝柱をブレンドして作られています。口に入れると最初にしょうゆと鶏がらのやさしい味わいが伝わり、あとから貝柱の余韻が残りますよ。スープ単体でいくらでも飲めそうな奥深い味です。下支えするのはクリアな鶏の旨味です。自家製の太ストレート麺は、提供に多少時間がかかっても弛れることなく、しっかりとした仕上がりで納得のクオリティです。全粒粉入りの太めのストレート麺でスープとのからみが抜群です。もちもち食感で口当たりもよいので一気に食べてしまいそうですが、チャーシュー白髪ねぎと一緒に食べて風味の変化を楽しむのがお勧めです。にんにくや背脂を追加してもいいですね。チャーシューはレアで極薄スライスされ、口当たりが良く食べやすいものでした。どんぶりのまわりにびっしりとかけられたピンク色のレアチャーシューのビジュアルのよさに注目です(写真下)。このレアチャーシュー松村氏が、ヨーロッパで食べた時に一目惚れしたという逸品で、産地で瞬間冷凍して仕入れているのだとか。薄くスライスされていてやわらかく、あっさりとした旨味が感じられます。極太のメンマでチャーシューに負けない存在感を放っています。こりこりとした食感が心地よいですよ。麺はすべて自家製。今や作り手の技術が上がり、「ラーメンが美味しいのは当たり前」で、店主やお店が持つストーリーや世界観が成功のカギを握る時代になっています。
いよいよ松江でも、本格的な「ラーメン大戦争」の幕が上がる予感がします〔笑〕。♥♥♥

 

▲このレアチャーシューが何とも言えず美しい!!

 

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