シティループとポートループ

 神戸中心市街の観光に便利な循環バスに、「シティループ」「ポートループ」の二つがあります。今回神戸を訪れた際に、この二つの循環バスを利用したので、取り上げてみます。緑色のレトロデザインバス「シティループ」と、長い連節バス「ポートループ」。違いと共通点を把握してうまく使いこなし、便利に効率よく神戸観光を楽しむこととしましょう。

 「シティループ」「ポートループ」は、ともに神戸中心部観光に便利な循環バスです。下の表に両者の違いと共通点をまとめておきます。

シティループ ポートループ
主な経由地 南京町・旧居留地・北野異人館 等 神戸駅・ポートオアシス・東遊園地 等
共通経由地 三宮駅周辺・新神戸駅・メリケンパーク・ポートタワー・かもめりあ・ハーバーランド(モザイク前)
バスの車両 中型バス(レトロ調) 長い連節バス
運賃(均一料金) 大人300円・小児150円 大人230円・小児120円
運賃支払いのタイミング 先払い 後払い
乗降ドア 前乗り・後降り 中または後乗り・前降り
運転間隔 概ね 15分間隔 概ね20分間隔
一周の所要時間 約60分 約80分
支払(決済)方法 現金・交通系ICカード・タッチ決済クレジットカード
その他 乗り放題乗車券あり(下欄参照)
乗り放題乗車券 1日乗車券(大人800円 小人400円)
2日乗車券(大人1,200円 小人400円)
シティループとポートループのどちらにも乗り放題
運行開始時期 1990(平成2)年 2021(令和3)年

▲シティループバス

▲シティループバス内

「シティループ」神戸中心部の観光に便利な循環バスで、1990(平成2)年から運行されています。もう30年以上運行されているので、すっかり神戸の風景の一部となっている感じです。緑色のレトロな外観が目を引く中型バス。「前ドア」から乗って「後ドア」から降りる方式で、運賃(300円)は先払いです。バス停も、バスの車体の雰囲気に合わせたシックなデザインです。観光名所では、案内が放送で流されます。私もずいぶん乗った便利なバスです。

 もう一つの 「ポートループ」は、「シティーループ」と同じく 神戸中心部の観光に便利な循環バスで、「ポートループ」の名の通り、主にベイエリアを巡るコースとなっています。まさに「シティ」と「ポート」の違いって感じですね。2021(令和3)年に運行が開始され、2024年11月8日からは 神戸駅(南口)への乗り入れも開始となりました。「ポートループ」の最大の特徴は、長~い「連節バス」で運行されることでしょう。普通のバスを2台連結したような形の長~いバスで、その定員は110人を越えます。デザインコンセプトは「PORT BLUE みなとまち神戸の風景をうつし込む ひと・まちが輝く 新たな公共交通」ですって。長~い車体の後ろには「全長18m追い越し注意」と書いてあります。一般的な路線バスの全長は11m程度ですから、18mってやはりずいぶんと長いですね。また、「シティループ」の車両は中型バスなので、一般的な路線バスより少し短い全長約9m。「ポートループ」「シティループ」の約2倍の長さということになります。カーブの所では、車体がじゃばら部分でぐにゃりと折れ曲がって進む光景は実に見応えがあります。「神戸ポートタワー」の前󠄂で大きく転回するシーンは一見の価値がありますよ。ちなみに、車体は日野自動車「ブルーリボンハイブリッド連節バス」です。

▲ポートループバス

 「ポートループ」連節バス車内は、前後車両の連結部のジャバラがとても印象的です。

 座席のシート地のデザインは、神戸らしいタータン柄風です。バス後端付近だけですが、向かい合った座席もあります。路線バスでこの座席配置は珍しいですよね。

 カーブにさしかかると、車内後部からも 車体がジャバラ部分で曲がる様子がよく分かります。「ポートループ」は「中ドア」(連節バスの前側車両の後ろドア)または「後ろドア」から乗って「前ドア」から降りる方式で、「シティループ」と違い運賃は「後払い」です(230円)。

 私は初めて連節バスに乗った時から、興味を持ちましたが、最近、諸井泉『連節バス物語~1台で2台分の活躍 その誕生から現在まで』(交通新聞社新書、2025年8月)という本が出て、その歴史と活躍を面白く読みました。日本で最初に本格実用化されたのは1985(昭和60)年の「つくば科学万博」でした。つまり、立派な “万博レガシー” なのです。当時の運営管理者としての経験を持つ著者がその導入の舞台裏を記すとともに、連節バスのあゆみ、特長、有効性、全国での活躍ぶりを解説した面白い本でした。

 「シティループ」・「ポートループ」を運行するのは「神姫バス」兵庫県姫路市に本社のある1927(昭和2)年設立のバス会社。神戸の「神」と姫路の「姫」を取って「神姫」バス「しんきバス」と読みます。♥♥♥

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