「長岡屋茂助」がつぶれた!

 島根県を代表するふるさとの味として、広く親しまれてきた「あご野焼」などを販売する島根県松江市の「長岡屋」が、13日、松江地裁から破産手続き開始の決定を受けたと、民間調査会社の帝国データバンクが明らかにしました。負債額は約5億7800万円です。私が小さい頃からおかずに食べてきた、島根県のソールフード「あご野焼き」のお店が倒産してしまいました。

 元文3年創業の「長岡屋」は自然に恵まれた島根で、大海原をはばたく「飛魚(あご)」を原料に、伝統の技と魂で山陰を代表する特産品「あご野焼」を焼き上げています。山陰地方では飛魚(とびうお)のことを「あごが落ちるほどうまい」ことから「あご」と言います。5月頃から日本海を産卵のため北上してくる旬の「あご」をすり身にし、山陰の地酒を混ぜ合わせ焼き上げた「あご野焼」、山陰産まれの郷土が育んだふるさとの味です。創業以来、あごに魂を注ぎ、お客様にあごをお届けすることだけを考え、「手作り」にこだわり、自社で作ったすり身を主原料に、職人が一本一本手で焼いていました。大量生産の機械化が進む中、現在も伝統の技術で職人が1本1本手作りで焼き上げていたんです。手作りだからこそ味わえる伝統の味を守ってきた会社でした。お客様の「おいしい」と笑顔がこぼれることを、長岡屋社員一同の至福の喜びとしてきました。

 「長岡屋」は1738年(元文3年)創業の老舗水産練製品メーカーです。「長岡屋茂助」の屋号で、自然豊かな島根半島を回遊するあご(トビウオ、5月~9月)のすり身を原料に職人が一本一本手で焼き上げた特産品「あご野焼」の製造を主力に事業を展開して、地元百貨店やスーパー、土産物店などに販売していました。あご本来の味わいが幅広い層に人気の商品でした。また、直営店を松江市と出雲市に1店舗ずつ構え、2018年5月期には年間売上高約2億6700万円を計上していました。

 しかし、新型コロナウィルス感染症の影響で、主力だった土産物店への販売が急激に落ち込んで業績が悪化すると、原材料や人件費の上昇による採算の悪化も重なり、資金繰りが逼迫しました。2022年の5月期の年間売上高は約1億7000万円まで下がり、約6700万円の欠損を計上して債務超過の状態が続いていました。その後も、業績の回復見込みが立たないとして、事業の継続を断念しました。

 先日の一畑百貨店、加藤精肉店に続き、新型コロナ関連の倒産は、これで島根県では50件目となります。♥♥♥

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