受験界では、as soon as possible = as soon as one can「できるだけ早く」という機械的で安易な書き換えが頻繁に行われます。状況によってはほぼ同じ意味で使われますが、両者には微妙なニュアンスの違いがあることは、柏野健次『英語教師のための語法ガイド』(大修館、2025年)でも取り上げられていました。
多くのネイティブ・スピーカーは、as soon as you canは時間的余裕があることを表し、「できるだけ早く」という意味であるのに対してas soon as possibleは「緊急性」(urgency)を表し、「至急」という意味だと指摘します。(同書p.18)
私の調べたところでは、as soon as possibleは
-
一般的で広く使われる表現
-
「可能な限り最速で」という意味
-
相手に対する依頼・要望でよく使われる
例:Please reply as soon as possible.
→「できるだけ早く返事してください」
👉 「可能な範囲で最速」がポイントです。誰にとっての「可能か」は文脈次第で、主語を明確にしないまま使われることが多いようです。それに対し一方の、as soon as one canは
-
硬くてフォーマルな響き
-
“one” は一般の人を指す形式的な代名詞
-
「(その人が)できる時に」という意味合いが少し強い
-
as soon as possible に比べると 急いで欲しい圧が弱いことが多い
例:Do it as soon as you can.
→「できる時でいいから、できるだけ早くやって」
👉 相手の事情をある程度尊重しているニュアンスですね。両者のニュアンスの違いをまとめると次のようになるでしょう。
| 表現 | 直訳 | ニュアンス |
|---|---|---|
| as soon as possible | 可能な限り早く、至急 | 一般的・急いでほしい度が高い |
| as soon as one can / as soon as you can | (その人が)できる時に早く | もっと穏やか・相手の都合を踏まえた感じ |
結論的には、意味はほぼ同じ「できるだけ早く」ですが、そのニュアンスは少し違います。♥♥♥
-
as soon as possible = 急いで!(少し圧がある)⇒指示感 cf. ASAP「大至急」
-
as soon as one/you can = 無理しない範囲で急いでね(柔らかい)⇒丁寧な依頼



