ジョン・バノン

一組のフルデックを使ったカード・マジックも大好きですが、最も好きなのは、わずか数枚のみを使って不思議な現象を行う、パケット・トリックです。特にポール・ハラスのものを気に入って演じています(”Especially Wild”や”Vampire Dawn”とか”Something from Nothing”など)。今一番気になっているのは、日本では新沼 研、イギリスではポール・ゴードン(Paul Gordon)、アメリカでは何と言ってもジョン・バノン(John Bannon) です。ポール・ゴードンは最近絶好調のようで、どんどん新作を発表しています(最新作は ”OMG”)。一方のジョン・バノンは、ポツポツとではありますが、クオリティの高い作品が多いようです。つい最近、彼の20年前の作品である“Twisted Sisters”が、DVD解説付きでリバイバル発売になりました。これはもうずいぶん昔、のぼせて演じた作品です。マックス・メイビンの名作“B’Wave”の進化形作品です。使うのは「エルムズレイ・カウント」だけです。

 マジシャンは、それぞれ4枚ずつの色違いの裏向きのパケットを二組示します。二組のパケットをテーブルに置き、赤裏・青裏好きなパケットを選んでもらいます。お客さんにパケットは4枚のクイーンだと思ってもらいます。そうしたら、4つのスートのうち好きなマークを一つ自由に決めてもらいます(ハート)。もう一人のお客さんに同じように違ったマークを一つ決めてもらいます(スペード)。術者は、カードに触らずに二枚のカードを入れ替えると言います。ここで初めて一人目の客のカードを聞きます。パケットを一本指で広げると、なんと思い浮かべていたカードだけが表向いているのです。二人目の客でも同じことが起こります。これだけじゃありません。術者は、本当に入れ替わった事を見せると言って赤裏のパケット中の表向いたクイーンを引っ繰り返すと、青裏なのです!青裏のパケットの中の表向きのカードを引っ繰り返すと、赤裏なのです!!今度はさらに残りのカードを表向きにすると、客の思い浮かべたカード以外は全てジョーカー(!)なのです。

フォースも何も使わずに、これだけの現象を構成できるのはまさに天才と言わねばなりません。他のパケットも名作揃いです。彼の最近のパケット・トリックの特徴は、演技終了後、全て客に手渡しできるという点です(Fractal Packet Tricks)。本職は弁護士さんとか。

ジョン・バノンのHP>          http://johnbannonmagic.com/

▲バノンのTwisted Sisters

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