川江美奈子と「つないで手」

 大好きな一青 窈(ひととよう)さんの歌に、「つないで手」というバラード曲があります。実はこの曲と、ただいま」「受けいれて」のシングル3曲は、川江美奈子(かわえみなこ)さんが作曲し、それに一青 窈さんが詞をつけた作品です。一青さんは川江さんを「ぎゃんちゃん」と呼び、姉のように慕っています。当時デモテープをさりげなく渡されたそうですが、川江さんはこのとき生死に係わる重病で手術・入院をしており、「遺書代わりに書いた曲」だったそうです。一方の一青さんは、そうとも知らずに“♪今を生きるために 負けない~♪”という大サビの歌詞を書きます。二人の生きようとする強い思いが、偶然にもシンクロした曲となりました。「川江さんの曲から受けた、生きるパワーみたいなもののおかげで書けたのではないか」と、一青さんは回想しています。ここに、一青 窈さんから川江さんに宛てた手紙があります。

私にとって
つないで手は
音楽と私をつなぎ
生ける人と私をつなぐ
大切な一曲です。

父に先立たれた母の背中を見て
愛する人達を残して死んでしまうことの
辛さ、苦しさを
子供ながらに側で感じてきました。

大サビの『どんなに傷ついても 今、を生きるため 負けない』
という下りはその実体験からきています。

わたしは私で歌の存在を自分の中で見失いそうになっていた時期で
この曲に出逢えなければ
私は歌い続けるということにくじけてしまったかもしれません

後に知ることですが
同じ時、ぎゃんちゃんも病の淵を彷徨って
生きる力を
唄うことの真実をみつけていました

この曲はそんな同時代に生きる私とぎゃんちゃんが
図らずも共鳴したものです

音楽はそうやって目に見えない気持ちをすくいとり
誰かと誰かをつないでゆくものです。

彼女の真摯さ、そして
脆さを認めた上での強さが
優しさとなって表れたメロディーだと思います。

少し口はばったいかもしれませんが
この曲が誰かの前に進む力になってくれたら
こんなに嬉しいことはありません。
何よりも私はぎゃんちゃんに、「行け!」と
肩をおされました。
それはとても暖かい愛でした

一青 窈   

piano,button 川江さんの澄んだ美しいメロディーと、一青さんの心に響く言葉が、見事にシンクロした名曲です。この二人がハモッって共演している映像がありますので、お聴き下さい。川江さんのハモリのうまさは、業界では有名なんですよ。武部聡志さんの編曲も素敵ですね。この映像で、後ろでピアノを弾いているのが武部さんです。

 この二人のハモリを聴かれて、川江さんの音楽性の原点と質の高さにご興味の方は、プロデューサーの武部聡志さんとの面白い対談がありますので、お読みください。⇒コチラです  私は川江さんの歌唱力の大ファンなんです。川江さんが闘病中に、「つないで手」を書いた頃に、彼女が自分のために書いた「ピアノ」という曲があるんですが、歌詞の中に何度も死を連想させる部分が出てきます。川江さんの弾き語りで聴くと、ウルウルきてしまうのは、生死の中で手探りをしながら書いた曲だからでしょう。大きく羽ばたいて欲しいアーティストです。

川江美奈子 : シンガーソングライターとして歌い続けながらも、数多くのアーティストに楽曲を提供している。これまでに書き下ろしたアーティストは、中島美嘉、今井美樹、一青窈、平原綾香、郷ひろみ、などと実力派ばかり。ピアノを弾き、歌う、その声は時代に流される事はない。また、楽曲を提供してきたアーティスト達からも信頼が厚いその作品力は、心が織り成す風景を丁寧に描き出す作風で、多くの支持を集める。実力派アカペラグループTRY-TONEのメンバーとしてデビュー。その後留学を決意し、米国バークリー音学院を卒業。’99年に帰国、様々なアーティストへの楽曲提供を始める。’04年10月 ドリーミュージックより「願い唄」で、シンガーソングライターとしてメジャーデビュー。現在までに6枚のアルバム(内1枚は朗読アルバム)と6枚のシングル、1枚のライブDVDをリリース。最新作はセルフカヴァーを含むピアノ弾き語りアルバム第2弾『letters2~愛に帰ろう~』  (川江美奈子ホームページより引用)

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