ウサギと亀

 進路部長時代に、イソップ童話の「ウサギと亀」の話から引き出される教訓として、(1)他人を気にせずに、(2)自分自身の力を信じ、(3)目標を一点に集中し、(4)最後まであきらめずに100%の力を出し切る、これに尽きる、と書きました。その後、こんな話を聞いたんです。

 「ウサギはどうしてのろまな亀に負けたのか言ってごらん?」普通は「ウサギにはいつでも勝てるという油断があったのです。人生は油断をしてはいけないという戒めです」という答えが返ってくる。これは零点の答案です。「亀にとって相手はウサギでもライオンでも何でもよかったはずだ。なぜなら亀はいっぺんも相手を見ていないんだよ。亀は旗の立っている頂上、つまり人生の目標だけを見つめて歩き続けた。一方のウサギはどうだ。絶えず亀のことばかり気にして、大切な人生の目標をたった一度も考えることをしなかったんだよ。賢い亀になって歩き続けなさい」

 渡部昇一先生の「できない理由を探すな」もしかり。かつて、大赤字の日産を見事に再建したカルロス・ゴーン社長は、「解決方法のない問題はない。熱意と努力と集中力を持ってすれば必ずそれが見えてくる」と喝破しました。「あれが…」「これが…」と言い訳ばかりせずに、目標に向かって歩き続けたいものです。和田秀樹さんの新刊『「忙しい」「時間がない」をやめる9つの習慣』(だいわ文庫)によれば、こういう言い訳ばかりする人に、仕事のできる人はいないとか。

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