ジョージ・ウィンストン

 昔、東京NHKホールで、ピアニストのジョージ・ウィンストンを初めて見た時の衝撃は、忘れることができません。およそピアニストらしくない容貌、頭は禿げて、髭もじゃ、Gパンに、よれよれのTシャツに、靴もはかずに靴下履きで登場したのです。ピアノの足下にはタオルのような布が置いてある。彼の説明によれば、自分は演奏中に余計な音はみなさんにお聴かせしたくない。自分のピアノの音色だけを聴いていただきたい。と、ぼそぼそと述べられました。演奏の前には、ぼそっと曲名だけを告げて即演奏に入る。ところがそのピアノの美しい調べと言ったら、もうただただ驚くばかりでした。その後「あこがれ・愛」が自動車のCM(トヨタ・クレスタ)に使われ大ヒット、彼の旋律が広く知れ渡るようになります。当時彼のピアノ・アルバムは、「春夏秋冬」季節毎に1枚ずつ制作・発表されており、のぼせて買い集めたものです(『オータム』『ウィンター・イントゥ・スプリング』『ディセンバー』『サマー』)。中でも、「あこがれ・愛」が収録されている『オータム』が一番の出来で、今まで3枚(!)も買っています。彼のピアノの特徴を一言でいうならば、北カリフォルニアの秋景色の中を一人散歩するようなしっとりとした音色、ということでしょうか。私のお気に入りのピアニストです。彼のソロピアノ新作が届いたので、今それを聞きながらこのブログを書いています。私の夜の仕事にはいい音楽が不可欠なんです。

★彼の容貌を見たい人、そして「あこがれ・愛」のピアノ演奏を聴いてみたい方は  →コチラです。

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