by way of

 今日は、次のような「…するために」(=in order to)という意味の成句、by way of…の用法を考えてみたいと思います『ライトハウス英和辞典』(第2版,1990年)には次のような用例が載っていました: I ask these questions by way of finding the best possible solution. (できるだけよい解決策をみつけるためにこのような質問をするのです)【1の用例】

 第3版以降、この用例は削除されました。しかし下記に示すように、今も学習辞典にはこの用法がまだ数多く残っています。

◎He did so by way of helping you. 彼は君を助けるためにそうしたのだ
[グランドセンチュリー英和]
◎《by way of doingで》…するために[つもりで]:by way of helping her 
彼女を助けるために [プログレッシブユース英和]
◎(…する)ために《doing》[旺文社英和中]
◎…のつもりで、…の目的で:by way of greeting 出迎えるつもりで 
[ジーニアス英和]
◎…のために:We should do a survey by way of discovering how much 
demand there is. どれくらいの需要があるかを知るために調査をすべきだ
[研究社英和中]

 

 私たちのアメリカ人編集委員は、この用例を見て、「非常に違和感がある、なぜかは分からないけれど…」と反応しました。でも次のような用例がイギリスの辞典にはちゃんと載っているのです:make enquiries by way of learning the facts of the case [OALD4]

 ジョージア大学のアルジオ博士に、このことをぶつけてみました。博士ご自身もオカシナ英語と反応され、周りの3人のアメリカ人に聞いてもらいましたが、やはり同意見で、in order to か単にtoと言うべきだとのことです。OALDの用例も、アメリカ英語の立場からは変に聞こえるとのことでした。

 イギリス英語の立場から、イルソン博士にも伺いました。やはりこの用例はオカシイと感じられたようです。ただCOD8LDOCEにこの用例が出ているので、イギリス英語では認められる英語なのでしょう。しかし【1の用例】は、askedと過去形にするようにとの意見でした。以上のような考察を踏まえて、現在の『ライトハウス英和辞典』には、この用例を削除して、語義で最後の方に「…するために」とだけ残しておいたのです。以上、by way of …の裏話でした。

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