宅間久善さんのマリンバ

 「西日本新聞」9月16日号の、さだまさしソロコンサート4000回達成記念記念特集の号外が送られてきました。ものすごい数の申し込みがあって、途中で受け付け中止になったものです。まっさんの来し方を振り返る素晴らしい企画でした。中でも「まっさん歩MAP in福岡」はいい記事でしたね。

 さだまさしさんのコンサートで、私が楽しみにしているもの(歌・トーク)がもう一つあります。それは、バックバンドのマリンバ・パーカッション奏者宅間久善さんの演奏を聞けることです。緞帳が上がって宅間さんの姿がそこにないと、すこしがっかりですね。

 四歳の頃よりマリンバを習い始め、僅か五歳でNHK「私の秘密」でデビューし『天才・宅間木琴兄弟』として、民放各局に多数出演していたこともあります。武蔵野音楽大学に進み、学園祭にグレープ(さだまさしと吉田政美のフォークデュオ)を呼んだ際の実行委員長だったことが契機となって、さだまさしとの音楽の接点がスタートしました。武蔵野音楽大学を首席で卒業した後、すぐにさださんのバックバンドグループに参加して、さださんがソロになった第1回目のコンサート(1976年)以降、現在までそのほとんどのステージを共にしています。コンサートでは、さださんからネタにされ、最もいじられるメンバーですが、最も人気のある演奏家です。

 宅間さんのエピソードで忘れられないのは、何と言っても「ミー・アウト・キー・イン・ドアガッチャン」事件でしょうね。さださんのツアーメンバーがハワイ・マウイ島へレコーディングを兼ねて行ったときのことです。宅間さんはホテルの自分の部屋に鍵を置いたままにして外へ出てきてしまったんです。オートロックの部屋です。英語が全く苦手な宅間さんは、英語のできるさださんの弟に頼みこみます。DSCN2956「頼むよ、お前、頼んでくれよ」「冗談じゃない。いちいちそんなことまで俺が出ていけるか。そのぐらいの英語だったら自分で何とかできるだろう。自分で行って来いよ、自分の始末なんだから」そこまで言われては「よし、俺行ってくるよ。バカヤロー、あそこまで言われてお前、俺だってプライドがあるよ、お前。行ってくるよ」このやりとりをそばで聞いていたさださんは、これは何かあるな、と思い記録用のソニーハンディカムを若いスタッフに持たせて一部始終を記録してくるように命じます。「自分の部屋に鍵を置き忘れて困っています。開けてください。」みなさんだったら何と言いますか。宅間さんはホテルのフロントで「ミー、アウト、キー・イン、ドア・ガッチャン!」と言いました。これで通じたんですね。ことばである限りは、愛があれば何でも通じるんです。さださんのコンサートネタでこれをバラされて、この事件が発覚しました(笑)。

 宅間さんが活躍する楽曲はどれも好きで、中でも「修二会」(しゅにえ)は大のお気に入りですが、ここではマリンバの超絶なテクニックが披露される「胡桃(くるみ)の日」という曲をご紹介します(先日の「さだまさし国民投票」では第30位)。昔のさださんの曲の中で、私が大好きな楽曲です。

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