CoCo壱番屋

カレーライス 私はカレーが大好きで、いろいろなカレーを試しています。カレー専門チェーンのCoCo壱番屋」で食べることは数少ないのですが、あそこのIMG_3189レトルト「ビーフカレー」だけは昔から大好きで、必ず冷蔵庫の中に入っています。さて、ここで問題です。なぜCoCo壱」という名前がついているかご存じですか?店名の由来は”ここが一番おいしいよ”という意味です。創業者の宗次徳二さんが、1978年に1号店をオープンしたときに決まったものです。CoCoは何かの略語ではなく、単に「ここ」を横文字にしただけということなんですね。

 昨年末、野地秩嘉『日本一の秘書』(新潮新書、2011年)を読んでいて、CoCo壱の創業者の宗次徳二(むねつぐとくじ)さんの悲惨な境遇を知りました。宗次さんは孤児でした。生後まもなく兵庫県尼崎市の孤児院に預けられたので、生みの親を知りません。「宗次」という姓も本当の名字ではなく、養父母のそれです。養父が競輪やパチンコのギャンブルに狂ったので、生活は一転、極貧を体験します。暴力を振るう父が、時には荒れて隣近所に包丁を持って暴れることもあったそうです。社員寮の給食婦をしていた養母は、余ったご飯やおかずを持ち帰って彼を育てます。お腹が減ると、近所の野原に生えていた野草を取って食べていたと言います。学校から弁当を持ってくるように言われた時も、貧乏で弁当を持っていくことの出来なかった彼は、みんなが昼ご飯を食べ終わるまで、校舎の裏で一人じっと待っていることもあったと言います。朝5時半の始発電車に乗り、登校前に同級生の父が経営する豆腐屋でアルバイトをしながら、学費・生活費を稼いで、商業高校を卒業します。電気を止められたことも。ここら辺の壮絶な苦労は、宗次さんご本人がインタビューで生々しく語っています。幼いながらも「誰にも頼らずに一人で生きていかなければ」と、反骨精神が培われていました。⇒インタビュー動画はコチラです  そんな孤独な極貧生活の中で、少しでも他人から関心・興味を持ってもらいたい、という気持ちが宗次さんの原点だと言います。商売でお金を儲けるというより、人に喜んでもらいたい、少しでも自分がいて良かった、と言ってもらいたかったのです。

 宗次さんが経営で最も重視した「お客様第一主義」は、こんな境遇に原点があったんですね。彼は現役時代はパーティなどには一切出ず、社外の交友関係などは一切広げずに、常にお客様のことだけを考え続け、睡眠時間3-4時間で働いていたといいます。自分に期待してくれる人達に少しでもお返しをしたい、時間も身体も無駄遣いしている暇はなかったのです「やはり商売の基本というのは、コツコツと地道に地に足を付けて一生懸命にお客様のために頑張ることだと思いますね。そうすれば、急激な成長はしなくても、5年、10年のスパンで見れば、ずっと右肩上がりが続くんです。また、ライバル業者などの同業者に気を取られ過ぎるのも良くない。ライバル会社がこうしたから、自分の会社もこうする。そんな信念の無い経営をしていてはダメです。」「若いうちはさんざん苦労したらいいと思います苦労は経験という宝になります。私も若い頃に”お金”と”人材”でたいへん苦労しましたが、その苦労が後の人生の大きな糧となりました。」 やはり成功した人はいいことをおっしゃいますね。

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