稲盛和夫新著

DSCN3559 稲盛和夫さんの新しい単行本『従業員をやる気にさせる7つのカギ』(日本経済新聞出版)が出ました。稲盛さんは、私が今一番尊敬する経営者です。稲盛さんのルーツをたどっていくと、あの松下幸之助に行きつきます。

 さて、新著によれば従業員のモチベーションを高める要諦は、

①従業員をパートナーとして迎え入れる
自分と一心同体になって仕事をしてくれる「パートナー」とともに経営の責任を負う共同経営者として従業員を迎え入れることが必要です。

②従業員に心底惚れてもらう
経営者は、社長であるあなたに惚れ込み、どこまでもついてきてくれる従業員をつくり、彼らを幸せにしていかなければならないのです。

③仕事の意義を説く
従業員は、自分のやっている仕事に意義を見出せば、気持ちが高ぶり、持てる力を最大限に発揮してくれるはずです。

④ビジョンを高く掲げる
すばらしいビジョンを共有し、こうありたいと従業員が強く思えば、夢の実現に向かって、どんな障害をも乗り越えようという強大なパワーが生まれてくるのです。

⑤大義あるミッションを確立する
従業員のモチベーションを揺るぎないものにする。それが、「ミッション」です。会社の使命や目的を明らかにして、それを従業員と共有します。

⑥フィロソフィを語り続ける
高邁な企業の目的を追求していくためには、「私はこういう考え方で経営をしていくつもりだ」ということを皆に話して、それを共有していかなければなりません。

⑦経営者自らの心を高める
経営者は、しっかりとした哲学を学び、自分の器を大きくするように努めるべきです。

の七つです。これらのことを徹底して行い、従業員に共鳴、賛同してもらい、一緒に汗を流すことが大切だと主張しておられます。稲盛さんのアドバイスには厳しさの中に優しさがあり、優しさの中に厳しさがあると感じています。「追及することで人は育つ(上司たる者、フォローすることを忘れない)また、人を育てるのであれば結果を追求する、基本は信賞必罰である!」「社員一同が幸せになるような適正な儲けを出すことを考える」「ビジネスでは『飛び石を打ってはいけない』、地道にやることが大前提!」など、的確な経営哲学が語られます。この本は中小企業経営者への「経営問答集」なのですが、稲盛さんの考えておられることが、見事に集約された本に仕上がっています。

 さて、私は長年教員として学校に勤務してきましたが、「学校経営」にも上の7つはそのまま当てはまるのではないかと考えています。多くの校長に仕えましたが、結果を残す校長は、こうしたことを強く意識して、日々悩み、取り組んでおられたように思います。松江北高が、三年連続で公立高校での国公立大学合格者数日本一を記録していたときの、故鞁嶋弘明(かわしまひろあき)校長先生などは、その最たる例かと思います。先生の葬儀に駆けつけていた教え子の多さが、その人柄を物語っていました。私の仕えた故石賀 昇(いしがのぼる)先生もそんな校長先生でした。そのことはまた日を改めて。

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