『蛍雪時代』の水野先生講座

 book,reading,read私は生徒たちに、受験雑誌『蛍雪時代』(けいせつじだい、旺文社)を読むように薦めています。教科情報のみならず、全般的にこれだけの受験情報が載っている雑誌は他にはありません。

 まず、生徒たちに薦めているのは、巻末に連載されている、駿台予備校の水野 卓先生「鉄人講師のセンター試験傾向と対策ナビ英語。これはセンター試験の勉強のコツを教えてくれる、優れた解説講座です。今月発行の6月号には、第3問のA語義類推問題の取り組み方が解説されています。「段落の情報展開=流れのカタチ」に着目して、「どこを読んだら」解答情報が出てくるかをチャート化して教えてくださっています。第3問Aを、間違って「語彙問題」と勘違いしている高校生が結構いるんですが、これはあくまでも「読解問題」です。何よりも分かりやすい解説で、これに勝る講座を私は知りません。「センター試験」の大問の「勉強の仕方」が分かるのが何よりもいいのです。これはぜひ読んでおくといいと思います。北高の図書館でも好評の雑誌です。木村達哉先生「大学合格キムタツ相談所」という連載も、読むと面白いですよ。

  現在唯一残っている大学受験のための雑誌が、この『蛍雪時代』ですが、この書名の由来は次の通りです。中国の晋の時代に、車胤(しゃいん)孫康(そんこう)という二人の若者がいました。二人の家はともに貧しく、明かりを灯す油を買うお金もありませんでした。そこで、車胤は、夏の夜に、絹の袋に数十匹のホタルを入れ、その明かりで本を照らして勉強しました。一方、孫康は、冬の夜に窓辺に積った雪を明かりに勉学に励みました。その努力の甲斐あって、二人は後に科挙(官吏登用試験)に合格して、中央官庁の高級官吏になりました。この故事から、「蛍雪」は、苦労して勉学に励むことを意味するようになり、それによって成功を収めることを「蛍雪の功」(けいせつのこう)と言うようになったのです。「蛍雪の功なってみごと合格する」といった具合ですが、若い人はもうそんなことを知らないでしょうね。卒業式に歌う定番「蛍の光、窓の雪~」は、この故事にちなんだ歌詞です。

 ところで、40、50代から上の人で、大学受験を経験したことのある人なら、「蛍雪」と聞けば『蛍雪時代』を連想するのではないでしょうか。1932年創刊の受験雑誌で、まだ今日のようには予備校も受験参考書もなかった1970年代までは、高三コース』と並んで、受験生にとっては欠かせない受験勉強[情報]・受験対策用雑誌でした。(『蛍雪時代』だけが生き残りましたが)当時は、今ほどに快適な勉強環境がなく、部屋の中でも、ハンテンにくるまり、白い息を吐きながら夜遅くまで頑張った受験生が多かったのではないでしょうか。当時は『蛍雪時代』(旺文社)『高三コース』(学研)の二冊が受験生を取り合っていた時代ですが、私はもっぱら付録の充実度と活用度で『高三コース』を毎月購読していました。今はなくなってしまい、寂しい思いです。

カテゴリー: 日々の日記 パーマリンク

コメントを残す