アリ・ボンゴ Top Ten

 あのアリ・ボンゴ氏が原案の素晴らしいカード・トリックです。アリ・ボンゴさんと言えTop Tenば、抱腹絶倒のコメディ・マジックのイメージが強いんですが、どうしてどうして、本格的なカードマジック作品もいっぱい持っておられるんです(東京茅場町のマジックランドから、アリさんのレクチャー・ノートや作品が発売になっています)。本当によく考えられているな、と感心することの多いクリエーターです。この作品もその一つです。デックから10枚のカードを裏向きにしてテーブルに並べます。残ったデックは「予言」として、テーブルに置いておきます。そして、観客にAli Bongo自由に1枚のカードを選んでもらいます。「変えてもいいですが、どうします?」と念を押した後で、観客が選んだカード以外のカードを表向きにします。もちろん、全て違うカードです。ここで、残りのデックを表向きで広げます。すると、1枚だけ裏向きのカードが出てきます。この裏向きのカードを抜き出して表を見ると・・・カードの名前が書いてあります。観客が選んだカードを見ると、そのカードに書かれたカードと見事に一致しているのです。本当によく考えられた特製デックが、すべての仕事をやってくれます。♠♣♥♦

 日刊イトイ新聞」に載ったアリさんの紹介記事です。

アリ・ボンゴ
(Ali Bongo 1929~ )

 アラビアあたりから来たマジシャンのようなコスチュームで演じる抱腹絶倒のドタバタコメディ・マジックで評判となった。だが、素顔のアリ・ボンゴはもの静かなイギリス人である。ステージ以外の普段のアリさんは、いつもスーツをきちんと着こなしている英国紳士のイメージそのままの人だ。スーツ姿のアリさんと舞台上のアリ・ボンゴは、まったくの別人に思えてしまう。だから、アリさんがスーツのままでリハーサルをしているのを見ても、始めは誰もあのアリ・ボンゴのリハーサルだと気付かない。しばらくして、あのヘンテコリンな動きはひょっとして・・・、などと気付くのである。アリ・ボンゴが初来日したのは1978年のこと。日本が経済発展を遂げ、やっと国際的なマジックの大会を開催、海外からマジシャンを呼べるようになってきた頃であった。それまで映像でしかお目にかかることがなかった、あこがれのマジシャンを生で見られる時代がやってきたのだ。Hさんは、アリ・ボンゴをこよなく愛し崇拝しているファンのひとりであった。彼の目の前に、幾度も映像で見たあのアリ・ボンゴが飛び出してきた!その瞬間から、客席を爆笑の渦に巻き込んでしまうアリ・ボンゴ。Hさんも笑っている。が、やがてわけの分からない幸福な感情がこみあげて、笑っているのに涙があふれてきた。笑いながら泣いているのであった。演技は夢のように過ぎて、鳴りやまない拍手に応えるアリ・ボンゴ。拍手をしながら泣きじゃくっているHさん、それを不思議そうに見ているアリ・ボンゴ、しあわせな出会いがそこにあった。

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