先日「原爆ドーム」を取り上げました。国際平和文化都市である広島のシンボル的存在で、水と緑に囲まれた「平和記念公園」内には、恒久平和の拠点として、平和を祈る施設がたくさんあります。中でも「広島平和記念資料館」は有名ですが(一部休館中)、それ以外にも数多くのモニュメントが点在しているんです。今日は私の心に残る印象的なモニュメントをいくつかご紹介しますね。
私が一番大好きなモニュメントは、「平和記念公園」のバス停に出る際に設置されている緑色の「嵐の中の母子像」です。彫刻家の本郷 新さんの手になるもので、右手で乳飲み子を抱え、左手で幼児を背負おうとしながら、前かがみ姿勢で必死に生き抜こうとする愛情深い母の姿を表しています。高さ1.5m、幅1.6m、奥行き65cmのブロンズ像です。
1959(昭和34)年、第5回原水爆禁止世界大会が開かれた折、原水爆禁止日本協議会から当時の浜井広島市長に、原水爆禁止運動推進への感謝のしるしとして、この像の原型となった石こう像が贈られました。その後、この大会の成功のために尽力した広島市婦人会連合会が「平和記念公園への設置」を呼びかけ、ブロンズ像にするための募金活動を行い建立され、広島市に寄贈されたもので
す。襲いかかる苦難に耐え、悲しみを乗り越えていく母親の強い愛情を示す像に、市民の平和への願いを託しています。作者の彫刻家本郷 新さんは、「わだつみの像」をはじめ、人間愛に満ちた多くのモニュメントを残しています。像の原型となった石こう像は、現在、札幌市にある「本郷新記念館(札幌彫刻美術館)」に展示されています。私はこの像をいろいろな角度から眺めるのが好きなんです。どこからも母親のわが子に対する強い愛情を肌で感じることができますね。
核兵器のない世界と平和への祈りを込めて「平和の鐘」を自由に鳴らすことができます。鐘がつかれる部分には原水爆禁止の想いを込めて原子力マークと鐘をつく人の己の心を映し出す鏡が入っています。鐘の表面には、世界が一つであることを象徴して、国境のない世界地図が描かれていました。
そのすぐそばには、世界中から年間一千万羽の折り鶴が届く子供たちのための慰霊碑「原爆の子の像」が立っています。別名「千羽鶴の塔」とも呼ばれています。被爆のために白血病を発症して12歳で亡くなった佐々木禎子さんと原爆の犠牲となったすべての子供たちを慰霊するために建てられた碑です。内側には金色の鶴が吊るされています。碑の上には折り鶴を掲げた少女の像が立っています。








