「おりづるタワー」

  今回広島でどうしても訪れてみたかった「おりづるタワー」は、世界文化遺産である「原爆ドーム」と、広島市最大の繁華街に隣接した場所に位置しています。2016年9月23日にグランドオープンしました。「原爆ドーム一帯を訪れる方に、雨風がしのげる『おもてなしの空間』をご用意したい」「原爆の悲惨さだけでなく、復興や希望、未来などの『広島の豊かさ』を感じられる場所をつくりたい」というコンセプトで造られました。原爆による悲劇と復興」が背景にあります。おりづるタワー」の建設・運営に携わる広島マツダは、1933年に当時原爆ドーム一帯に位置していた猿楽町で創業。しかし1945年の原爆によって、社屋はもとより全社員を失うという悲劇に遭遇します。その悲劇を乗り越え、広島の復興とともに成長を続け、2015年には創業83年をむかえました。創業の地で、地元広島の皆様や観光に来た方へ、原爆の悲惨さだけでなく、広島の復興や未来、希望を感じて頂く場所を作りたい。そして、広島の地で活動し続けていくことで、広島から受けたご恩を返していきたい」そんな思いが「おりづるタワー」には込められているのです。1階はカフェと物産館、2階は貸会議室、3階から11階にレンタル・オフィス、そして12階と屋上に展望スペースを設けています。

 「おりづるタワー」「隣接する世界文化遺産との調和」を意識し建築されました。ビルの外観は公園の自然に調和する色彩が選ばれ、「原爆ドーム」が引き立つ色合いで統一されています。ビルを覆う遮蔽ベールは、昼間の「日射を遮る」というだけでなく、夜にはビルの居室内から放たれる明かりを遮る役割も果たします。これらの工夫により、原爆ドームの景観を損なわず「世界文化遺産と共存し得る建物」としての品位を高めています。旧ビルの柱や床を活かした環境にやさしい建築方法・運用面でも、CO2排出を抑制す「おりづるタワー」は従来の51.5m(地上13階、地下2階)の高さはそのまま、オフィステナントビルの柱や床を活用し改修されました。この建築工法により新築する場合と比べ、CO2の排出を50%抑制。また建物内部では、三方位から風を取り込める一方で、日射遮蔽ベールで直接日光を遮ることで、エアコンの使用頻度を下げ、完成後の運用面でもCO2排出が抑制されています。地球環境へ配慮した建築・運用は、省CO2先導事業として公的機関からも評価されています。そして、見渡すと、「原爆ドーム」をはじめとする「平和記念公園」、元安川を行き交う舟、路面電車が通る広島の街並など、息づく広島の景観がひろがります。天気がよいともっと遠くまでいろいろ見られるそうです。

 チケット売り場でチケットを買って、中に入ります。「エレベータで行かれますか?坂を登られますか?」と聞かれました。450mも坂を登るのは辛いので、エレベーターにしました。このエレベータも素敵なデザインでしたよ(上写真)。どうやらタワー東側に設けられた「スパイラルスロープ」散歩坂は、一階から屋上展望台まで螺旋状につながるスロープで、非常階段も兼ねています。スロープには全フロアで木製の階段も併設されているので、疲れたらちょっと腰掛けて一休みすることもできるそうです。膨大な壁面を活用したキャンバスにはアート作品が。今度訪問したときには登ってみようかな。あ、そうそう。ここには一層ごとに設置された「すべり台」がありました。やや大きめに設計されているので、子どもだけでなく大人も利用することができます。

 おりづるタワー」の一番の魅力は、なんと言ってもそれは展望階「ひろしまの丘」からの眺望でしょう。周囲がメッシュで覆われたウッドデッキの展望スペースは、広島の風をダイレクトに感じながら、広島平和記念公園・原爆ドームのほか、晴れた日には宮島の弥山まで見ることができるスポットです。最上階へのエレベーターを降りて、正面の階段を上ります。視線の角度を計算して設計されたウッドデッキの稜線は、まるで地平線すべてを一望するかのような錯覚を感じさせてくれます。地上約50メートルから眺める、まるでパノラマ写真のようなビジュアルは最高の見どころです。外壁を覆うのはガラスではなく、ワイヤーロープ製のメッシュです。街の上空を通り過ぎる風を、そのまま肌に感じることができます。頬をなでるいい風が吹いていました。ウッドデッキには床と柱にはヒノキ材を、ルーフはスギ材を使用しており、温かな木の肌触りと存在感が「ひろしまの丘」の魅力を引き立たせます。木の存在感を前面に押し出した全体のデザインは、どことなく厳島神社の境内を思い起こします。普段とは全く違う角度から見る「原爆ドーム」や「平和記念公園」(私は広島を訪れるたびに足を運んでいます)は、今までにない新たな発見がありました。この心地よい風と見事な眺望だけで、入館料1,700円の価値があります(高すぎると言う人も多く来場者数は伸び悩んでいるとか)。また、この展望台は実は、飲食可能で、すぐそばにあるテイクアウト専用のカフェ(「握手カフェ -WINDSIDE-」)も常設しているので、昼はサンドイッチやコーヒー片手に、心地よい風を感じながら読書をしたり物思いにふけったり、ゆったりとくつげます。

 12階の「おりづる広場」にスロープで降りていきます。階段からはミストが吹き出ていました。ここは、窓の外に広がる広島の街並みを背景に、様々なコンテンツを体感できるスペースです。サークル状に配置された階段型ベンチや超巨大曲面ガラスなど、ユニークな空間づくりが印象的ですね。フロア中央に位置する立方体型表示装置“CUBE”は、斬新なデジタルコンテンツです。全部やってみましたが、間違いなく楽しめるこのコンテンツを、ちょっとご紹介してみましょうね。

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▲八幡が手を挙げてカメラを構えています

■アバター(avatar)
自分の姿が1,500枚のおりがみによる分身を生み出す「アバターavatar」は、着ている服装から自動的に色の要素をピックアップして、画面に映し出します。「色」に反応し、合わせ鏡のような不思議な世界を映し出します。体験した人にしかその面白さは伝わらないでしょうね。手を挙げたり、足を動かしたりして遊んでみました。

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■エアー(air)
少しわかりづらいのですが、画面に映し出された折り紙を体全体を使用して折り鶴を折っていくアトラクションです。大画面に映し出された様々なおりがみを折って遊ぶおりがみ体験です。手をかざして、足を動かし、体を使って、色とりどりの折り鶴を完成させます。最後は自分が折った鶴が羽ばたくという映像が見られました。最初は要領が分からず、苦労しましたが、手足を動かし、汗をかきつつ折り鶴作りを体験できるコーナ-でした。

■花火(fireworks)
私が一番気に入ったのがこの「花火 fireworks。円形テーブル上の種々の色をしたおりづるのオブジェたちを、台の中心に置くと、その色に対応した色鮮やかなおりづるの花火が次々と打ち上がります。すべての色を台にのせるのがオススメ。時間差でたくさんの花火が打ち上がります。これがまたきれいなおりづるの花火で、シンプルな楽しさを味わうことができます。その美しさに見とれていました。

 この3つの体験できるアトラクションは、世界有数のクリエイティブ・プロダクションのLab.751によるものなのだとか。五感に訴えかけるインタラクティブな体験を楽しむことができました。おりづるタワー」のビル全体が、音・風・緑・アート・広島を感じられるように作られており、建物そのものが現代アートなのでは?と感じました。アート好き、建築好きには特にお勧めしたいです。

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 こちらが、おりづるカウンター。ここでおりがみを受け取り、近くにあるおりがみコーナーで鶴を折ります。入場料を払う際に500円余分に払っておきます。展望台入場料と一緒に買わなかった場合、ここで600円払って購入します。おりがみは、おりづるタワー」オリジナルデザインの素敵なものです。おりづるの折り方を忘れちゃったよ・・・というアナタもご安心を。iPadを使用して折り鶴の作り方動画も見られるし、おりがみの裏には作り方が図で説明してありますよ!おりづるの壁」は、体験しなくちゃもったいないくらい楽しい!

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この高さ約50mのガラス張りの壁面に、展望台から投函した折り鶴が壁を彩る「おりづるの壁」は、料金をプラスしても体験すべきでしょう。

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 投入スペースはの床はガラス張りのシースルー。私のような高所恐怖症の方はかなりコワイかも!

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 大切に折った鶴をこのアクリルでできた窓から祈りを込めて投入します。床も壁も全部見えるので、自分が折った鶴がくるくると回転しながら舞い降りていきます。上手く下まで鶴を羽ばたかせるには、鶴の羽根を少しひねってみるといいのだとか。羽ばたいて下に落ちていく様子を見ながら「おりづるの壁」を楽しむといいかと思います。約50mの壁がいっぱいになるには、およそ100万羽のおりづるが必要とか。これからこの地に集まる人々の平和への祈りや願いが、少しずつ蓄積されていき、たくさんの想いが、この壁を彩っていくのでしょうね。

 ここ「おりづる広場」には、その他、復興からの広島をCG映像など複数のデジタルコンテンツで表現したコーナー、広島市内の眺望と連動した音響や映像演出、原爆ドーム・爆心地を望むスペースがあり、思い出に残る体験ができます。サークル状に配置された階段型ベンチは、傾斜に沿って緩やかなカーブを描くように緻密に設計された木のステップです。かなりの技術が散りばめられた作品です。

 出口のところでスタンプを押してもらうと、1日に何度でも入場できます。「夕景も素敵ですよ。ぜひもう一度お越し下さい」と案内してもらったので、夕陽が落ちる頃に、もう一度出かけてみました。6時半頃に夕陽が山に沈むというので、1階入り口「握手カフェ -PARKSIDE-」でセンター教材を作りながら時間を潰しました。「握手」は人が仲良くなるための象徴的な行動です。国内外の観光客や、オフィスフロアを利用する地元の人々、様々な人々が気持ちよくふれあい、仲良く同じ時を過ごせるような場でありたいと願い「握手カフェ」というネーミングが産まれました。天井からは折り鶴がぶら下がり、広島の温かさを感じることのできる場所でした。オレンジジュースを飲みながら、平和への想いを募らせていました。その隣にある物産館「人と樹」では、広島を代表する銘品や話題の新商品、地元で愛されているお土産品など約1,000品を取り揃えています。

 再びエレベーターで屋上展望台に上がり、山に落ちる夕陽を見ながら、原爆ドームをボーっと眺めていました。昼間とはまた違った顔を見せていました。

 タワー全体で「見る・体験する・食べる」が揃う「広島を体感できる」場所になっています。これからの広島を代表する新しい観光スポットとして、ぜひ訪れてみてはいかがでしょうか。ぜひオススメします。❤❤❤

 

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