自己採点ミス

◎「まあいいか、その一言でもう一年!」

 マーク模試「自己採点」がデタラメです。○×の確認だけの採点がきちんとできないのは一体どういうことか??某予備校のデータによれば、自己採点と実際の得点が一致しない生徒の割合は82%もあります。模試会社の公表によれば85%とも言われています。ひどいのになると数十点も違います。成績が悪いことよりも、自己採点がデタラメなことの方が問題ですが、もっと問題なのは、それをきちんと理解してミスをなくす努力をきちんとしている生徒が非常に少ないという点です。学校も「きちんとしなさい!」とは言うけれど、それ以上の手立てを講じようとはしません。無関心なんです。私が松江北高に赴任した頃は、模試の各回ごとに追跡をかけて、対策を講じていたものですが、今はそれもありません。当時は、冬休みに学校で行うセンター模試演習でさえも、その日のうちにマークリーダーで得点と自己採点の照合をしていたぐらいです。こういう基本がきちんとできていたから、進学成績も好結果が出ていたんです。

 今日は、なぜ「自己採点ミス」が起こるのかを考えてみたいと思います。私の考える主な原因は次の通りです。いずれも2回点検することで防げるミスばかりです。

(1)問題を解く際に、自分の解答をきちんと問題用紙に転写していない。問題番号をずらしてしまう。不鮮明でどれにマークしたのかが読めない。消しゴムできちんと消していない。その結果、自己採点当日に自分の答案が再現できなくなる。

(2)問題用紙の解答を「自己採点用紙」に転記する際に写し間違える。もう1回点検することで防げるミス。

(3)正解と自分の解答を照合する際にうっかり○×を間違える。もう1回点検することで防げるミス。

(4)得点を小計、合計する際に暗算でやって間違える。電卓を使って、2回計算することで正確に合計できる。

 これらはもう一度見直す(検算)ことで全部防ぐことができます。いかに正確な自己採点が重要かは、受験指導を長年やった先生なら、よくよく分かっておられることでしょう。最近、今年の英語のセンター本試験の分布で、平均点付近で2点違うとどのくらいの順位が違ってくるのかを、同僚の正村先生に計算してもらいました。それによれば9,504人です。長文問題1問6点違うと、28,621人です。どうです?馬鹿にならないことが一目瞭然でしょう?たった1問でこれだけ順位が異なってくるのです。模試の判定でも、自己採点がデタラメ状態では、デタラメな志望校判定結果しか返って来ません。ましてやこれが本番となると…?この恐ろしさを生徒にきちんと伝えて、毎回追跡をかけて、限りなく自己採点ミスを0点に近づけていく努力を怠ってはなりません。現場では「忙しい」と称して、こうした努力を行っていない学校が数多くあります。私には本末転倒の「言い訳」としか思えません。生徒の自己採点を信じて、二次出願を行う訳ですから、そこをきちんとしておかないと、ボロボロと取りこぼしが出てくるでしょう。長年進路部長を務め、毎年校内データ追跡をしながら痛感したことです。

 私は若い頃、島根県立松江南高等学校に13年間勤務させていただき、そこで教師として一から育ててもらいました。当時は「北高に追いつけ、追い越せ!」を合い言葉にして、方法論こそ違え、全教員がそこを目指して精一杯努力をしていました。そしてそれを実現して、島根県一のトップに立ったものです(今はもう見る影もありませんが…)。今では信じられないでしょうが、センター試験の初日、2日目に島根大学で試験終了後には、会場で担任が生徒一人一人から問題用紙を段ボール箱に回収していました。これには三つ理由があって、初日、家に帰って自己採点をしたりして動揺する生徒を出さないため②学校での「自己採点」当日の問題用紙忘れを避けるため、そしてここが一番重要なんですが③担任がその夜のうちにクラス全生徒の自己採点をして、翌日学校で生徒の自己採点との照合をして正確を期すため、ここまでやっていたんです。真夜中に、その結果を担任同士で電話連絡を取り合ったりしたものです。ある年には真夜中にクラス全員の自己採点をしていて、英語があまりにも点が低いので、ショックを受けて鼻血を出した(笑)こともありましたっけ(実はこの年は英語がとびきり難しく全国平均点が96.4点で、私の生徒たちはかなり高得点を取っていたにもかかわらず、見かけの点の低さに愕然としたものです)。すでに「自己採点」の当日には、生徒の点を担任がちゃんと把握しているのですから、生徒がいい加減な「自己採点」をすればすぐ突き返すことができました。ここまで正確を期してやっていたのです。

 教員が「忙しい」と称して、肝心の所で手抜きをしているのがとても気になります。事情の分かっている私などは、「ここできちんとやっておけば後で楽ができるのに。結局、後で苦労することになるのになあ…」と感じています。負けに不思議の負けなし」です。○×の自己採点くらいきちんとできなければいけません。

 私は今日の病院検査で、過去最悪の数字を見せられ(授業が少なくなったために歩くのが激減したのと、旅行三昧で食生活が乱れたのが原因です)、チョット打撃を受けましたが、今日行われた「第2回ベネッセ・駿台記述模試」(超難しい!)「見直しプリント」の手直しを、超満員のイオンの3階・フードコートでやっていました。全国の先生方から「忙しいのに大変でしょう。よくできますね」と声をかけていただくことが多いんですが、ここで頑張っておくと、後で楽が出来ることが分かっているのでできるんです。月曜日にはこれを配布して、生徒に見直しを迫りました。前回の「全統マーク模試」の見直しプリントを、「ダウンロードサイト」に登録しておきました。❤❤❤

・「2017年3年生10月全統マーク模試」見直しプリント

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