「苦労」と「努力」?

 「苦労」「努力」は一見似ているようで違いますね。苦労」は苦しい思いをすること。努力」は目的のために頑張ること。苦しくて挫折しそうになっても、諦めずに希望を持って続けることが「努力」と言えます。自分のやっていることが「苦労」なのかそれとも「努力」なのか?その違いで結果もプロセスも大きく変わってきます。自分のやっていることが「苦労」だと思っているとき。「なんでこんな苦しい思いをしなくてはならないんだろう・・・?」とか「苦しい、辛い、もう嫌だ!」といった「後ろ向きな気持ち」で物事をやっていても、一つも楽しくありませんね。当然、いい結果にも恵まれません。逆に、自分のやっていることが「努力」だと思えるとき。そこにはしっかりとした目的があります。「よし、今日も○○を達成するために頑張るぞ!」「努力って気持ちいいな」という「前向きな気持ち」でやっていると、プロセスを楽しむこともできるし、いい結果にも恵まれます。なぜなら「苦労」は「後ろ向き」であるのに対して、努力」は「前向き」だからです。苦労」には「目的がない」のに対して、「努力」には「目的がある」からです。

▲尊敬する経営コンサルタント小宮一慶氏

 一般には、上のような見方をする人がほとんどだと思います。でも私は、ちょっと違った考えを持っているんです。私は人生において、人は「苦労」「努力」の両方が必要だと思っています。これは、尊敬する経営コンサルタント小宮一慶(こみやかずよし)さんの考えでもあるんですが、人が宝石の原石なら、努力」は宝石を大きく、苦労」は原石を磨いてくれます。辛く苦しい苦労」によって、原石はうんと磨き削られ、燦然と光り輝く宝石となります。努力」だけの人は、宝石は大きいけれども、トゲがあります。苦労」だけの人は、トゲはないけれども、宝石そのものが小さい。「人間」という宝石の原石には、苦労」「努力」の両方が必要だというのが、私の率直な思いです。

 私は小さい頃は、うんと貧しかったので、母親が苦労するところを毎日見て育ちました。およそ大学にも進学させてもらえないような環境の中で、一人の英語の先生に巡り会った幸運で、勉強を続けることができました。学費を稼がないといけませんから、ずいぶん「苦労」もしています。遊ぶ暇もなく、バイト(家庭教師・塾)しなければなりませんでした。これは「苦労」です。一方、英語は大好きでしたから、この勉強は「努力」です。少しも苦にはなりませんでした。人が寝ている時でも、頑張ったものです。この「苦労」「努力」の両方が、私を磨き上げて大きく(体を??〔笑〕)してくれたと思っています。以下は、人気漫画巨人の星」花形くんのセリフです。

青い水面に美しく優雅に浮かぶ白鳥は
しかしその水中にかくれた足で絶え間なく水をかいているけっている
だからこそ
つねに美しく優雅に浮かんでいられる
ぼくはその白鳥であるためにも星くん…
きみを打つ!

 経済的に恵まれないので、大学進学をあきらめる、という話もよく聞きます。私の経験を話してやった生徒で、親の仕送りなしで、大学院、博士課程まで出た教え子もいます。本人の覚悟次第でしょう。

 「努力」を続けることができる人の考え方や行動には、共通した特徴があるようです。挙げておきましょう。

(1)努力とは「結果」ではなく、振り返った時の「過程」だと理解している。

(2)努力を日々の習慣の中に落とし込んでいる。

(3)努力しやすい環境作りから始めている。

(4)努力を努力だと認識していない。

(5)困難や試練を楽しむことができる。

(6)人生において明確な目的や目標がある。

(7)努力をしたことによる見返りを求めすぎない。

 「努力」について、いろいろと私たちに教えてくれる名言も残っています。参考になりそうなものを挙げておきますね。なるほど、と思うものばかりでしょう。♥♥♥

「努力は必ず報われる。もし報われない努力があるのならば、それはまだ努力と呼べない。」(王貞治)

「石の上にも三年という。しかし、三年を一年で拾得する努力を怠ってはならない」(松下幸之助)

「努力する人は希望を語り、怠ける人は不満を語る」(井上 靖)

「小さなことを重ねることがとんでもないところに行くただ一つの道」(イチロー)

「天才とは努力する凡才のことである」(アインシュタイン)

 

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