『コンパスローズ英単語[新装版]』

    効率よく英語の語彙を増やすのにとても有効な方法が、「語源」の利用です。私は学生時代に故・山本和夫先生松江北高→島根県立女子短期大学)に語源の手ほどきを受けて、この勉強法に引き込まれていきました。「語源」を知れば、英単語は効率的に学べるし、入試対策にもピッタリです。清水建二先生の『英単語の語源図鑑』(かんき出版)が60万部もの超ベストセラーになったのは、高校生・大学生だけでなく、社会人の方たちにもこの学習方法が強く支持されたからでしょう(⇒私の紹介記事はコチラです)。

 このたび、私たち「岩崎研究会」の仲間の池田和夫(いけだかずお)先生が、『語根で覚える コンパスローズ英単語[新装版]』(研究社、2026年4月、1,980円)を刊行され、いち早く池田先生から送っていただきました。池田先生は千葉県立浦安高校、八千代高校、千葉東高校、船橋豊富高校、若松高校、幕張総合高校教諭などを経て、現在は千葉東高校に勤務なさっておられます。先生には、『語根で覚える英単語』、『語根で覚える英単語プラス』(ともに研究社刊)という、同類の著書があります。私たちと一緒に、『ライトハウス英和辞典』、『カレッジライトハウス英和辞典』、『ルミナス英和辞典』、『コンパスローズ英和辞典』(以上研究社)の編集に携わってこられました。何度も東京での編集会議でご一緒して、単語の続編を期待しています、とお話ししていました。

 「語源」をもとに、体系的・効率的に単語を学ぶための貴重な1冊です。「語根」を知り単語学習の「土台」を作るには最適の本です。主な特徴は、

① 300の語根で、重要2500語が学ぶことができる。
② 語源から学ぶので、単語の「イメージ」が明確につかめる。
③ 単語の意味の「長期的な記憶」に役立つ。《重要》
④ 未知の単語の意味を「推測」できる。《重要》
⑤ 今後の単語学習の「土台」となる知識が身につく。

 効率よく語彙を増やして、入試対策にもバッチリです。先生は、1990年に『ライトハウス英和辞典』(第2版、研究社)において、共通する「語根」を中心に単語をまとめた「単語の記憶」欄(現在は「単語のキズナ」)を担当されました。そして引き続き、『語根で覚える英単語』、『語根で覚える英単語プラス』(ともに研究社刊)を世に問われました。台湾でもこの本は翻訳出版されています。『カレッジライトハウス英和辞典』『ルミナス英和辞典』(研究社)にも続けて掲載され、さらには、『コンパスローズ英和辞典』(研究社)「語根で覚えよう」という75項目のコラムに引き継がれました。そして、それにさらに200以上の項目を追加してまとめられたのが本書でした。今回の新装版では、音声が無料ダウンロードできるようになりました(見出し語 英語+日本語 例文)。

 私の講演でよく取り上げるestablishmentという単語の成り立ちを分析することで、英単語の勉強法の指針が示されます。ここで大切なことは、新しい単語を「語源」に基づいて覚えるということではなく、すでにある程度知っている英単語を、語根を利用して頭脳の中にはっきりと定着させるということが大切です。mini(小さな)という語根1つで、miniskirt(ミニスカート)、minus(マイナス)、miniature(ミニチュア)、 minute(分;微少な)、minimum(最小値)、mince(ミンチ)、minor(より小さい)、minority(少数派)、diminish(減らす)、minister(大臣)、administer(管理する)といった語を一網打尽にすることができるのです。使わない手はありません。本書ではこのような重要な「語根」が300項目にわたって紹介されています。「共通テスト」ではますます「単語力」が重要になっていますが、このような勉強法を続けることで、圧倒的な単語力を習得することができるはずです。私は今までずっとそのようなやり方で「語彙指導」を続けてきました。この本はそういった指導をお考えの先生方には、ずいぶんと参考になるものと確信しています。オススメの一冊でした。❤❤❤

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