soonは「すぐに」ではない!

 「soon=すぐに」と一対一対応で安易に覚えている高校生が多くいます。何でもかんでも「すぐに…」という日本語をsoonとやってしまう生徒が、英作文を指導していて目に付くんです。ここでsoonを英英辞典で引いてみると、“in a short time from now” [LDCE] /at a time that is not long from now [NWALED] とありますから、およそ切迫感はなくのんびり感が漂っています。「ただちに」ではなく「まもなく」なのです。「そのうちに」「もう少し後で」といったニュアンスの単語です。つまり、文脈によっては、soonは「後5分」、「後1時間」、「後1週間」などの“曖昧な期間”という感じを表す単語なのです。これに対して、「ただちに、今すぐに」の意味では、right away, at once, immediately<formal>などを使います。

 では、soonは一体どのくらいの程度に「すぐに」なのでしょうか? 答えは、「話者の主観的な感覚で決まり、時間幅が曖昧である」というところです。soonの時間幅が曖昧なのを明確にするために、「How soon…?」という質問を考えてみるとよく分かります。この議論は日本語でも同じことが言えます。「すぐにやります」と日本人が発言したとき、どのくらい「すぐに」やるのかは極めて曖昧で、本人の感覚に依拠します。英語でも同じことが言えるのです。 あえて曖昧なsoonを使っているということは、つまり明確な時期を明記しなかったり、切羽詰まった表現であるright nowなどを使わないという意思を考慮すると、soonはそんなにすぐではない、ということが何となく分かると思います。 新しい製品が発表されたり、お店がこれからオープンするときに、「It’s coming soon.」という表現をよく見かけますが、来週なのか来月なのか来年なのか、よく分かりません。話者自身も曖昧なのか、むしろはっきりさせたくないという意図があるためにsoonを使っているわけです。以下の用例をご覧ください。

  The bus will come soon.(バスはそのうち来るさ)

  The mailman should be coming soon.(郵便配達員はそのうち来るはずです。)

  It’s my birthday soon.(もうすぐ私の誕生日です。)

  My son will come home from school soon.(息子はそのうち学校から家に帰ってきます。)

  It will be the summer vacation soon. Where shall we go?(もうすぐ夏休みですね。どこに行こうかな?)

  It will be dinnertime soon. Finish what you are doing and come into the kitchen.(もう夕食ですよ。やっている事を終わらせてキッチンに来て下さい。)

 私たちの『ライトハウス英和辞典』(第7版)【類義語】欄の解説をご覧ください。♥♥♥

soon   あまり時間がたたないうちに事が起こったことを意味するが、どのくらいの長さの時間であるかは前後関係によって異なり、かなりの時間を意味することもある: They will soon arrive. 彼らはもうすぐ到着するでしょう。

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