「矢場とん」鈴木会長ご逝去

 私が名古屋「矢場とんみそかつを初めて食べたのは、名古屋大学に進学した松江北高の卒業生が案内してくれた時でした。あまりの美味しさにファンになった私は、以来、JR博多駅アミュプラザ9階にある「矢場とん」でしょっちゅう食べていました。ただ、私が昨年博多を訪ねた時には、お店がなくなってしまっており残念でした。矢場とん」は、名古屋のご当地グルメ「みそかつ」の代表格として知られる人気店です。ガイドブックには必ずといってもいいほど掲載されており、ランチタイムともなると、店の前には長蛇の列ができます。2001年、名古屋駅地下街への出店を皮切りに、現在では国内29店舗(持ち帰り専門店4店含む)を展開しています。

 「とんかつにみそだれをかければ良い」などと単純に考えてはいけません。「みそかつ」は、実はそれほど単純な料理ではないのです。 と言うのも、そもそも「とんかつ」「みそ」も本来くどい食べ物と食材ですから、本当に単純に掛け合わせて食すると、非常に味が濃くなりすぎて、胸焼けがしそうなくらいしつこい味になってしまうからです。ではどうしたら美味しい「みそかつ」ができるかというと、「厳選された食材」「とんかつの揚げ方」「みそだれ」をバランス良くマッチさせることが最も重要なのです。 厳選された食材に、シェフが愛情をそそいで調理をし、フロアスタッフが心からのおもてなしをする。これこそが「矢場とん」のこだわりなんです。

 その矢場とんの2代目社長、現会長・鈴木孝幸(すずきたかゆき)氏が2月にお亡くなりになりました。77歳でした。名古屋名物「みそかつ」の普及に尽力された功労者です。名古屋発祥のみそかつを全国区の知名度に押し上げた立役者として知られています。鈴木会長の死去は、名古屋のみならず、全国の食文化に大きな影響を与えた人物の喪失と言えるでしょう。氏の功績を偲びつつ、みそかつのさらなる発展を期待したいところです。

 昨年フジテレビの番組『藝大よ、地球を救え。』では、東京藝術大学客員教授であるさだまさしさんと、東京藝術大学教授である箭内道彦さんが発起人となって、アートの力を必要としている企業に、才能あふれる東京藝大生をマッチングさせて「アートの力で世の中を変えていこう!」という特別授業が開講されました。史上初の東京藝大のバラエティー番組でした。その中で、さださんからの持ち込み依頼企画で「企業の社歌」を作ってほしいというものがありました。さださんは創業78年のみそかつ専門店「矢場とん」と交流があり、以前から「社歌を作ってください」とのお願いを受けていたと言います。そこで今回は「歌詞は自分で書くので、それに曲をあててほしい」と藝大生に依頼。彼らは実際に「矢場とん」みそかつを食べて曲作りに励みました。“社員たちが一つになれる社歌”をというテーマに、藝大生たちはどんな楽曲を作ったのか?選ばれた曲はスタジオで、さだまさしさんと社員が合唱しました。でき上がったのが、下の社歌「矢場とん一家の心はひとつ」です。最近テレビで流れている矢場とんのコマーシャルを見る度に、「あ~、食べに行きたいなあ」とそそられている八幡です。♥♥♥

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