先日、講演で倉敷から笠岡に向かう際に初めてJR西日本の新型車両227系「Urara(うらら)」(2両)に乗りました(新型車両導入は「マリンライナー」以来)。帰りの笠岡駅から岡山駅に向かう時にもこの「Urara」(3両)でした。JRで地方都市路線向けに投入されている車両です。2015年には広島エリアで、2019年には和歌山エリアで、それぞれデビューしています。岡山・備後エリア向けは、これらに続く3種類目の227系です。2023年7月22日から運行を開始し、2両編成と3両編成をあわせて101両導入して、既存車両を順次置き換えています。
車両の愛称の「Urara(うらら)」は、2022年5月にJR岡山支社がTwitterで募集して、約1,200件の応募の中から、デザインコンセプトにふさわしく、親しみをもって呼びやすいこの名称を選定しました。
2両編成で、両車ともモーター搭載車です。編成番号は、2両編成が「R編成」、 3両編成は「L編成」。ちなみに、この編成番号は、所属組織で被らない英字から、現場が好きなものを選んで決めているとのことです。なかなか静かなモーター音の車両で、とても快適な乗り心地でした。山陰地方を走る通勤列車キハ40,47とは雲泥の差です。
JR西日本が最新のテクノロジーを駆使した、安全で明るく広く静かで快適な車両です。「人、まち、社会のつながりを進化させ、心を動かす。未来を動かす。」の実現に貢献します。これまでのJR西日本の車両コンセプトを継承し、バリアフリー化やIT化をさらに進め、世の中の新しいニーズに応えた「人にやさしい車両」を追求しています。加えて、岡山・備後エリアで活躍する近郊型電車として地域で愛される独自性、特別感、先進性を取り入れることを目指しました。
岡山・備後エリア向けの227系「Urara」のデザインコンセプトは、「豊饒」「穏和」からの造語となる「豊穏(ほうおん)の彩(いろどり)」。岡山の桃、福山のバラ、尾道の桜など、沿線を象徴するピンク色をシンボルカラーに据えて、太陽の恵みや穏やかさを暖色のグラデーションで表現するデザインです。赤が基調の広島エリア向け車両とは同じ暖色系ですが、それとは異なる岡山独自のピンクのカラーリングとなっています。車両のデザインは、沿線利用者に愛されることや、岡山らしさの表現を目指し、これまでの本社やメーカー主導ではなく、岡山支社が加わったワークショップを開催して検討が進められました。その中では、岡山エリアを走る車両の伝統を引き継ぐことも案に上がり、その結果、側面のグラデーションには、かつての117系「サンライナー」塗装をイメージさせる意味合いも込められたといいます。

細かいデザインの部分では、愛称の「Urara」のほか、岡山の10路線を描いたエリアシンボルマークを配置。暮らしや街を繋ぐスムーズな移動の実現や、晴れの国の太陽のイメージを表現しています。愛称のロゴや岡山・備後エリアのシンボルマークは、車体各所に描かれていました。車内にもずいぶん配慮が加えられています。広島エリア向けの車両と同様に、転換クロスシートを中心に設置。ただし、扉付近の混雑を解消して乗降をスムーズにするため、ドア付近のスペースをより広く取っています。これによって、扉間の座席は広島エリア向けより1列少ない4列配置となっていました。1編成(2両・3両)当たり2カ所に、車いすスペースも設置されています。
拡大された出入口スペース。一部には折りたたみ座席を設置しています。ドア上部には、LED式の情報表示装置を設置。2か国語での案内に対応しました。また、この装置の横には車内犯罪防止対策として、近年社会的に需要の高まっている車内防犯カメラを千鳥配置して、車内セキュリティ向上も図っています。バリアフリー対応設備の充実した多機能トイレは車いすスペース、ドア開閉ランプを設置した新幹線モデルのものです。足元もゆったりと座れる広さを十分に確保しており、立ったお客さんがつかまる吊手・手すりは握りやすい形状とし、色調は目立ちやすいオレンジ色です。吊手の高さは設置箇所に応じて3段階(1800mm・1700mm・1624mm)としています。実に細かな配慮が行き届いています。
運転台は広島エリア向けの227系に類似。駅での集札による、いわゆる「都市型ワンマン運転」に対応しており、運転台にはドア操作スイッチが設けられています。複数編成を連結する際には運転台側のみを施錠することができ、向かって右側(車掌台側)は立ち入り可能なスペースとなります。安全面にも配慮した新しい機能も見られます(列車自動停止装置)。私が乗った日は、二回とも車掌さんが車内案内・ドア操作をしておられました。 
今後、山陽本線を中心とした岡山・備後エリア各線で、新たな岡山の顔となっていく車両「Urara」です。ところが先日、なんと米子駅にこの車両が止まっていてビックリしました。後藤総合車両工場へ修理・検査に運ばれてきたのかなと思っていました。すると2度ほどこんなことがありました。以来毎日のように米子駅に止まっています。今日は松江駅のホームで、出雲駅方面に「試運転」として出発していきました。さらに米子帰りに荒島駅でやはり「試運転」で止まっていました。もしかしたら、山陰本線で走ろうとしてしているのかもしれませんね。楽しみです。運行区間をどんどん拡大している新型車両です。♥♥♥
◎なんと山陰線に「Urara」が運行!!
〔追記〕 今日もまた米子駅に回送列車として止まっていたので、運転手さんにお尋ねしてみました。それによれば、来年のダイヤ改正に併せて、走る予定で試運転を繰り返しているんだそうです。期待して下さい、ということでした。来年が楽しみです。♦♦♦
〔追追記〕 今日(12月16日)のテレビニュースで発表になりました。来年のダイヤ改正(3月14日~)から、現在の115系が(黄色の列車)全て「Urara」に代わるとのことです。車両は、衝撃を吸収する構造になっているほか、急病など運転士の異常を検知すると自動でブレーキがかかる緊急列車停止装置を搭載するなど安全性が向上、バリアフリーにも対応しています。「Urara」の導入で安全性、快適性、利便性の向上が期待されます。新たに運行開始となる区間は、以下の区間です。
・伯備線:新郷〜伯耆大山 ・山陰本線:伯耆大山〜西出雲






