「須磨シーワールド」のシャチのショー

 「神戸須磨シーワールド」(入場料3,100円)の目玉は、西日本で唯一、シャチのパフォーマンスが見られる「オルカスタジアム」です。ちなみに現在国内でシャチが見られる水族館は他に、千葉の「鴨川シーワールド」「名古屋港水族館」の2つだけです。長年市民に愛されてきた神戸市立須磨海浜水族館が民営化され、一昨年6月1日にグランドオープンしました。私は予約もせずに出かけたものですから、2時間半も入場口ゲートで並ぶはめになりました(⇒私の失敗談はコチラ

 シャチのパフォーマンスが観られるのは、2階の「オルカスタジアム」です。ちなみに、「オルカ」というのはシャチを意味する学術的な言葉だそうです!私はてっきりニックネームかと思っていましたが、ちゃんとした名称なんですね!約3,500トンもの水量を誇るメインプールを筆頭に、4つものプールが備えられたスタジアムはとっても広く、しかも須磨の海を背景にパフォーマンスが観られる開放感抜群の仕様です。収容人数は約2,500名で、中央には有料の「RESERVED SEAT」も設置されています。

 シャチのパフォーマンスは約20分間です。ものすごいスピードでシャチが登場し、パフォーマンスがスタートします。速い!デカい!「神戸須磨シーワールド」で飼育されているシャチは2頭で、名前は、ステラ(メス推定38歳)とラン(メス18歳)です。海の生態系のトップに君臨するシャチ、それも母娘が一緒に迫力のパフォーマンスを披露してくれるのは、感動的です!

●ステラ(メス推定38歳)母親 体長5.2m 体重2,200kg
●ラン(メス18歳)ステラの娘。体長5.2m 体重2,000kg

 シャチたちがプールの淵すれすれのところで大ジャンプを繰り返し、客席は大歓声。大シャンプのバリエーションが実に多彩でダイナミックです。着水の度にバッシャーンとものすごい量の水しぶきが上がります。観客席への水かけサービスタイムもあって、ものすごく上手に波のような海水をぶっかけてくれます。

 ちなみに、パフォーマンスの前には何度も係の方から「6~7列目までは濡れますから注意して下さい」とのアナウンスがありました。中央通路より前の席に座ると全身濡れるとのことです。にもかかわらず、観客から大歓声が上がるのは、シャチが尾ひれを水面に叩きつけて大きな波を起こし、観客席にドバーッと水しぶきを浴びせるパーフォーマンスです。事前に購入したポンチョ(400円)を身に着けているとはいえ、全身ずぶ濡れになりながら、みんな大喜びです。実際には私が想像していた3倍ぐらいの量の水しぶきが飛んできました。まるで濡れるのがパフォーマンスの醍醐味だと言わんばかりです!

 愛らしい見た目のシャチですが、一方で、海洋食物連鎖の頂点に立つ捕食者で、別名が“海の王者”。高い知能を生かした狩りをするのだそうで、サメが時速25km程度なのに対し、シャチは時速65kmもの速さで泳げるのだとか。すぐ目の前を豪壮なシャチが泳ぎ回り、ジャンプしたりスピンしたりのド迫力です。

 頭上高くのボールにタッチする大ジャンプで会場を沸かせ、背中や鼻先に乗せて運ぶといった飼育員さんとのコンビネーション技も次々と披露してくれます。圧巻のダイナミックなパフォーマンスが楽しめます。シャチは知能が高いので、パーフォーマンスの内容を毎回変えており、シャチが楽しくパーフォーマンスできるように工夫しているそうです。トレーナーがシャチの目を見ながら、頭や体をなでる様子からは深い愛情が感じられ、シャチもその信頼に応えようとしているようで、気持ちが通い合うさまを見ていると、ほっこりした気分になりました。シャチは餌代が高額であることが知られ、「鴨川シーワールド」では年間に2,000万~2,500万円かかると言われています。水族館自体、動物園と比べ施設の維持費がかなりかかることから、その結果としてチケット料金も高めに設定されているのですね。

 なんといっても、間近で見るシャチの迫力!大きな体で繰り広げられるジャンプの威力は、イルカのパフォーマンスをはるかに凌駕します。前方席には大波のような水しぶきが飛んできますよ!トレーナーとの信頼関係も素晴らしく、息の合ったパフォーマンスに感動すること間違いなし!水しぶきも迫力満点なので、濡れ対策は必須です!シャチショーの前方席では、シャチのジャンプや尾びれを水面にたたきつけるタイミングでほぼ確実に大量の水しぶきにさらされます。いや、もはや“水しぶき”ではなく、巨大なバケツからこぼれてきたのでは、と思うレベルの“波”が飛んできます。前方で観るなら「絶対に、必ず、カッパを持参してください(笑)」さもないとずぶ濡れになります。また、カメラやスマホ、モバイルバッテリーなどの電子機器類も、防水設計がない場合は絶対にカバンの中にしまっておきましょう。なお、カッパ(ポンチョ)は水族館内でも販売しているので、もし忘れてしまった場合には現地購入できますよ。

 シャチショーは大変人気があるので、開演時間ギリギリに行くと、良い席が取れない可能性があります。少なくとも20分前にはオルカスタジアムに到着し、席を確保することをおすすめします。特に、土・日・祝日や連休などの混雑時は、さらに早めに到着するようにしましょう。私は一時間前に行って(それでももう4分の3の席は埋まっていました)正解でした。

◎イルカの仲間で最大種

 シャチはクジラ科ではなく、ハクジラ亜目マイルカ科に属する生き物。いわば「巨大なイルカ」なんですよ。シルエットがクジラに似ているだけに、お間違えなきよう!

◎英語ではキラーホエール?オルカ?

 自然界にいるシャチは、英語だと「キラーホエール(Killer Whale)」とおどろおどろしい名前で呼ばれがちです。ですが、世界の多くの水族館では、シャチが本来持つ賢さや、近くで見た時の可愛らしさに注目しています。そこで、シャチにより親しみを込めて、その学名に由来する「オルカ(Orca)」と呼称しているところが多いんですよ!

◎ホホジロザメですら敵わない

 映画『ジョーズ』で有名なホホジロザメも、シャチには敵いません。シャチは海の生態系の頂点に立つ捕食者であり、ホホジロザメを襲うことさえあります。さすが、「海のギャング」と別名で呼ばれるだけありますね。イギリスBBCの世界最高峰ネイチャードキュメンタリーシリーズ『BBC Earth』。2025年3月にWOWOWプライムで日本公開された『BBC Earth 2025 海の王者シャチ~未知なる生態~』では、海洋生物学者ら専門家によるチームが、南極で生活するシャチの群れを調査する姿を追っています。「パックアイス」と呼ばれる群れは年長の雌のシャチが率いており、リーダーは厳しい海を生き抜くすべを、愛する子どもたちへ伝えていきます。海の殺し屋と呼ばれる彼らの、家族の絆は強いのです。その独特で高度な狩りの手法も見ものです。流氷の上にいる獲物のアザラシを見つけると、海面に顔を出して周囲の状況を確認する「スパイホップ」。そして遠くにいる仲間を呼び集め、獲物の周囲に波を起こす。みごとな連携プレーにより波は流氷を打ち砕き、アザラシを追い詰めていきます。群れを結ぶコミュニケーションの秘密にも迫りました。また今回、世界初となるパックアイスのフンのDNA解析に成功。最新の技術をもとに、調査チームは彼らの知られざる生態に迫っていく好番組でした。

◎実は、愛情深い一面も

 シャチは獰猛なハンターとして知られていますが、家族や仲間への愛情は深く、子育てを熱心に行う姿も観察されています。このギャップもまた、シャチの魅力の一つと言えるでしょう。

 須磨シーワールドのパフォーマンスを見て、やはりショーにおける迫力面でシャチにまさる生き物はいないと再認識させられました。イルカショーもシャチショーもパフォーマンスの内容は似ているのですが、観客席に押し寄せる大波と、水面からステージ中に響く爆音、そして、なによりジャンプの際に太陽の光を遮るほどの巨大な体は、イルカにはない側面です。シャチショーは、「鴨川シーワールド」「名古屋港水族館」「須磨シーワールド」の3つでしか見られない貴重なパフォーマンスなので、このプログラムは絶対に逃さないことを強くおすすめします。♥♥♥

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