英語の前置詞

 恩師安藤貞雄先生の新著です。『英語の前置詞』(開拓社) 同社言語・文化選書の1冊です。まずは、先生の前置詞観から。

 英語の前置詞は、日本語の助詞と同様に、複雑をきわめていて、外国人にはマスターしがたいとされている。それならば、英語を母語とする人々は、なぜ、その”複雑”な前置詞をたいした苦もなくつかいこなすことができるのだろうか。彼らは、それぞれの前置詞の意味を、もっと直覚的に、もっと端的につかまえているのではないだろうか。      (まえがきより)

まだ学生時代のことです。安藤先生のお書きになったコンパクトな高校学習参考書(内容は学参をはるかに超えている)に『英語の前置詞』(研究社)というユニークな新書があり、ここで「意義素」という概念に初めて触れたんです。それまで前置詞は個別バラバラの理解しかしてこなかった私にとって、画期的な本でした。数々の使い方のatは<一点>と包括的に理解するのです。何か胸のつかえが下りたような気がしたものです。今回のこの本は、それを大幅に書き改め、新知見も随所に盛り込みながら、前置詞の全貌を捉えています。ぜひ先生方にもお勧めしたい極上の1冊です。安藤先生、いつまでもお元気でいてください。

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