「会いたい」

 沢田知可子さんの「会いたい」はご存じですか?9月9日(日)の夜、テレビ東京系で「プレミアム音楽祭2012」という上質な大人の音楽番組を放映していました。そこで本当に久しぶりに、沢田知可子さんの生歌を聞いたんです。相変わらず抜群の歌唱力でしっとりと歌い上げておられましたね。ちなみに、この番組の中で特に心に残った曲は、岩崎宏美「思秋期」辛島美登里「サイレントイブ」でした。

 辞典の編集というのは、夜遅くまで根を詰めて仕事をすることが多く、当時は沢田さんの曲をよく部屋に流しては作業をしていたことを思い出します(悲しい曲やピアノ曲を好んでかけていました)。その中でも一番のお気に入りがこの「会いたい」でした。亡くなった恋人を想い、在りし日を回想し、会いたい気持ちを募らせる切ないバラードです。沢田さんは学生時代、歌手になろうと決意を固めたことを、バスケット部の先輩に告白したところ、「俺が最初のファンになってやるよ!」と言ってくれたのですが、数日後、彼は交通事故で亡くなってしまいます。沢田さんはこの歌の歌詞(沢ちひろ作詞)を渡された時に、何か運命的なものを感じたと言います。全日本有線放送大賞のグランプリを獲得し、130万枚も売れる大ヒット曲となったのも、彼女の歌に自分の体験が重なって投影され、聞く人の心を打ったのかもしれませんね。

 この曲を作曲したのは、私の大好きな財津和夫さん(チューリップ)ですが、沢田さんの元にこの曲が届けられた時には、あまりにも簡素で鑑賞に堪えられないようなひどいレベルの曲だったので、編曲担当の芳野藤丸さんが、全面的に作り直して発売になった、というのは業界では有名な裏話です。このことは沢田さん自身も認めています。

★では沢田さんの生歌を聴いてみましょう。 → 沢田知可子「会いたい」はコチラで

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