on good terms with…

 A is on good trms with B(AはBと仲がよい)という表現について、少し考えて見たいと思います。日本語から、この熟語の意味を”be friendly, close”というふうに思っている人が多いようです。確かにCOBUILDには”friendly”とあります。問題とすべきは、このfriendlyの質・中身・程度なんです。結論的に言うと、決して”close”という意味ではないということです。アルジオ博士によれば、”on good terms with former students”と言えば、今でも「連絡を取り合っている」ということだし、”on good terms with the neighbors”と言えば、会えばあいさつを交わす程度、ちょっとした助けをお願いできる、という感じだと言います。決して強くて、深い関係を述べる表現ではない、ということです。そういう意味では”be cooperative and polite with”と記述しておくのが妥当かもしれません。英語も一筋縄ではいきませんね。

 さて、ここで出てきたtermという単語は、多義語です。「学期」「期限」「期間」「条件」「専門用語」「間柄」などの多くの意味があります。これらの意味を、一つ一つ丸暗記するほど能率の悪い勉強法はありません。termの基本イメージは「限界・終わり」を表すんです。ここから「区切り」ということで、「期間」「期限」とか「学期」という意味が出てきます。約束によって限定された事から、契約の「条件」の意味が、その意味が限定された言葉から「専門用語」という意味が、限定されたものの両端から「間柄」(-s)と発展していきます。『ライトハウス英和辞典』(第6版)に挙がっている「語義の展開図」をご覧ください(これは島根県津和野町出身の中尾啓介電気通信大学名誉教授の手によるものです)。この様に、基本イメージを押さえて展開を理解しておくと、terminal(鉄道・バスの終点)、terminate(終わらせる)もよく分かるでしょう。アーノルドシュワルツェネッガー主演のアメリカ映画The Terminatorが「終わらせる+~する人」から人類抹殺用に送られた殺人アンドロイドとなる事も容易に理解できます。exterminate(根絶する)も、限界⇒境界の外に追いやるから、determine(決定する)という単語も、ハッキリと限界をつける、から来ています。私の『英単語はアタマ・オナカ・シッポで攻略だ!』(自費出版)は、こんなふうに単語を理解して、一生英語の勉強を続けて欲しい、という願いから作られました。おかげさまで、全国のたくさんの先生・生徒さんたちにご支持をいただいております。入手ご希望の方は八幡までご連絡ください。

 単語だけでなく、日本人にとってなかなか難しい英語の前置詞も、このように「基本となるイメージ」を押さえておくと、その用法をずいぶん楽に理解することができます。今日は米子工業高等専門学校の中川右也先生より、英語の前置詞の基本イメージ図をお送り頂きました。ダウンロードサイトに登録させて頂きます。拡大コピーをしてお使い頂くと、教室でずいぶん重宝する資料です。中川先生、いつもありがとうございます。

※なおイラストは、平成23年度~24年度科学研究費補助金・若手研究(B)「句動詞をイメージを使って効果的に習得するための教材開発」(課題番号:23720307、研究代表者:中川右也)の助成を得て作成されたものです。

  • 前置詞の基本イメージ(1)-(4) 米子工業高等専門学校 中川右也先生ご提供IMG_1646

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