can’t thank you enough

 最近の模擬試験に、こんな文法・語法問題が出題されました。

Mary : Cindy, I can't (           ) for what you did for me.
Cindy : Oh, please don't mention it!
(ア)thank you enough            (イ)appreciate you enough
(ウ)thank you a lot             (エ)appreciate you a lot

 もちろん答えは(ア)ですね。「解答・解説集」には次のような説明が出ていました。

 I can’t thank you enough (for…)で「(…のことで)私はあなたにいくら感謝してもしきれない」という相手への強い感謝の意を示す会話の定型表現。対するシンディの返答にあるdon’t mention itは「どういたしまして,気にしないで」という相手から感謝を告げられた時の定型表現であり、両者の対話の内容もかみ合ったものになるので、(ア)が正解。

 can’t [can not]という言葉が入っていることで「感謝できない」と否定の意味になるのかな?と思ってしまいがちですが、最後にある“enough”というこの一語が重要なのです。「enough=充分」つまり、「充分には感謝しきれない」という意味になるんですね。本来の意味は「私はあなたに十分には感謝できない」、言いかえれば「私はあなたにいくら感謝してもしきれない」ということです。そこら辺がわかっていないと、理解出来ない表現なので、模試でも★★★印をつけて「発展 難易度が高く、応用的な内容を含む問題」とマークしていました。と、ここまでは教室でもよく取り上げられることです。

 しかし、キャサリン・クラフト『先生、その英語は使いません! 学校で教わる不自然な英語100 Textbook English vs. Everyday English』(DHC、2016年)によれば、昔の人たちは丁寧にこんなふうに言っていましたが、今の若者はこんな言い方はしないと言います。Thanks. I really owe you./ Thanks. I owe you big-time./ Thanks. I owe you one.などが、日常使う英語だと言います。この本には、「正しいけれど、もはや使われていない表現」「意味は伝わるけれど、ぎこちないフレーズ」があふれています。日本の学校で教えられている英語には、次のような不自然さがあり、注意が必要であることを教えてくれます。ぜひご一読ください。英語の勉強は実に難しい!♠♠♠

◎「話し言葉」と「書き言葉」がごっちゃまぜになっている。
◎「むかし」と「いま」の表現が混在していてチグハグである。
古めかしくてフォーマルな言いまわしが多い。
◎ イキイキ感に欠ける。

 

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