「ニューシャトル」

 埼玉県大宮市「鉄道博物館」に行くために利用したのが「ニューシャトル」です。始点の大宮駅から終点の内宿駅までは13駅、わずか約13キロで、終点までの時間はわずか24分です。ニューシャトル」の線路は、東北・上越新幹線」の高架橋にピタッと張り付くように沿っていて、両者が共演したときなどはまさにウサギとカメ状態となります。こんな背景もあり、遅いという印象だけが先行し、「ニューシャトル」の魅力は埼玉県民の間でもあまり知られていないのでしょう。次駅の「鉄道博物館駅」までは20~30㎞の速さでスススッと線路上を滑るように走っています。しかし、ひとたび「鉄道博物館駅」を過ぎると……。「ウィィィィーン! ウィィィィーン!」とうなりを上げながらながらスピードはグングン上がり、ついに時速60㎞に到達するそうです。通勤快速には敵いませんが、各駅停車と比べてみてもそこまで大差がないのです。かといってゴトゴトと揺られることもなく、じつに快適な乗り心地です。ニューシャトル」の名称は、起点の大宮駅と、終点の内宿駅を織機の梭(ひ)つまりシャトルのように往復する意味から名付けられた愛称です。

  • 停車駅はバス停並みに概ね1kmごとに設けられ、利用客の利便を図っています。

  • 電車はワンマン運転ですが、コンピュータシステムによるATC(自動列車制御装置)やARC(自動進路制御装置)を採用し、安全が確保されています。

  • 車両は小型軽量でゴムタイヤのため騒音・振動は少なく、冷暖房も完備しており、乗り心地は快適です。

  • 列車は6両編成(乗客360名程度)で中量輸送機関として人にやさしい交通機関と位置付けられています。

  • ニューシャトルの最高速度は60km/h、表定速度は31km/hです。

 「ニューシャトル」は、ゴムタイヤが車体を支え、側方の案内軌条によって車体が誘導されコンクリートの上を走ります。鉄の車輪が鉄のレールの上を走るのではなく、ゴムタイヤでコンクリート板の上を走行するのです。なお、ニューシャトル」のゴムタイヤは、中空タイヤの中に鉄輪があるので、万一パンクしても、走行できるそうですよ。使われているこのタイヤの実物が、「鉄道博物館」へ行く通路に展示されていました(写真上)。ニューシャトルの車体は、普通の鉄道車両に比べ長さ、高さ、幅ともに小さく、幅は2.3m、1両の長さは8mと路線バスよりも小さい車両が6両1編成で走っています。利用者は「埼京線」と比べ桁違いに少ないため、小さな車両でも十分で、最少半径25mのきついカーブを曲がることができるのも、小さな車両のおかげです。ゴムタイヤで走ることや車両の大きさ(小ささ?)のほかに、営業キロ12.7kmの間に13もの駅があるので平均駅間距離は約1kmとバス停なみに短く、鉄道と言うよりはバスと言った感じもします。

 「ニューシャトル」の大きな魅力の1つ、それは近代的なデザインでしょう。パっと見の印象だけではなく、車内のシートなどディテールがいちいちカッコいい感じです。そして「ニューシャトル」のHPを見てみると、なんと14種類もの車体があるではありませんか!2015年から順次導入している最新型の車両2020系では、車体がステンレス製からアルミ製に変わり、車内のデザインも一新しました。6両編成4本が在籍し、編成ごとに車体のカラーが異なります。2016年度の「グッドデザイン賞」を受賞しています。私は、今回の「鉄道博物館」の旅で2種類の「ニューシャトル」車両に乗りました。帰りに乗った新型車両はとてもかっこよかったですね。❤❤❤

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