萩原健一の十津川警部

 2003年に、テレビ東京系の新しい2時間ドラマ枠『水曜 女と愛とミステリー』(テレビ東京・BSジャパン共同制作。後の『水曜ミステリー9』『水曜シアター9』『水曜エンタ・水曜ミステリー9』も含む)で、小林稔侍演じる亀井刑事主演の「日本一周『旅号』殺人事件」が放映されました。十津川警部は助演で萩原健一。翌年の第2作「寝台特急「はやぶさ」の女」と第3作「寝台特急八分停車」では十津川警部は神田正輝が演じましたが、この3作で当シリーズは終了となりました。「ステイホーム週間」で時間はたっぷりあるので、もう一度本作を見直してみました。

    日本一周という壮大なスケールで描く西村京太郎ミステリーの傑作をドラマ化したものです。原作では、十日間で日本を一周する夢の特別列車「旅号」の6号車の乗客ばかりが、相次いで不審な死を遂げます。乗り合わせた両親の依頼を受けて、日下刑事がツアーに参加しますが、京都、札幌で、第三、第四の殺人が発生します。政界の大物につながる陰謀の影を、十津川警部の推理が追いつめる、交錯する旅情とサスペンスに溢れる傑作でした。トラベル・ミステリーの記念碑的傑作です。

 日本一周旅行の企画列車「旅号」で連続怪死事件が発生。亀井刑事(小林稔侍)と十津川警部(萩原健一)が、ノンストップ殺人列車の特命捜査に挑む、という筋書きです。本作の主役は、亀井刑事役の小林稔侍のほうで、十津川役の萩原健一は2番手の配役設定です。ドラマ自体はハラハラ、ドキドキとても面白いので、少し詳しく概要をまとめてみます。

    ある夜、純正堂大学病院で薬学部教授・浜野宏が転落死し、遺体で発見される。鑑識の結果、ビルの屋上から飛び降りて自殺を図ったものと見られた。だが、警視庁捜査一課の亀井刑事は、目撃証言や、現場で見つかった七五三姿の女の子の写真の切れ端などから、他殺の疑いを強める。また、死んだ浜野教授のポケットからは、鉄道で日本を一周する“旅号”ツアーへの「招待状」が見つかる。日本中の駅弁と、各地の旨いものを食べながら、9泊10日で日本を一周するというもの。変死した男が参加しようとしていた「日本一周“旅号”ツアー」。そのツアーの裏側に、血と涙と怨念に包まれた驚くべき事実が隠されていたことを、この時点では誰も想像すらできなかった。東京~京都~九州~北海道、6500キロを走る姿なき犯人の目的は?

ツアー1日目
ツアーを企画したナインズトラベルの主任添乗員・赤森陽子と、添乗員・福原雅樹とともに、計45名が“旅号ツアー”に参加。乗客は、カップルの柴田大輔と和田由紀、親子で参加した安藤行雄と健太、同行取材する記者・矢沢和也、酒浸りの居酒屋店員・村木秀夫、川崎聡、西岡洋二、藤井正博、そして3年前に妻を亡くした井上哲郎ら。川崎、西岡、藤井、井上の4人は、ナインズトラベル社からの招待状でツアーに参加していた。

ツアー2日目
列車が山口県下関駅付近にさしかかった時、事件は発生。居酒屋店員の村木秀夫が白目を剥き変死したのだ。急性アルコール中毒による心不全が原因と見られたが、解剖の結果、乗り物酔いの薬「トランベロン」の主成分である物質が大量に検出された。「トランベロン」を製造した白山製薬は、3年半前に倒産し、「トランベロン」は発売中止になっていた。ツアーに絡み、二人の変死者が出たことから、十津川警部の命で、亀井刑事と日下刑事の二人が東京から急遽ツアーに合流した。 鹿児島からツアーに合流した亀井刑事は、昔の恋人で過激派とつながりのあった赤森陽子と18年振りに再会する。 その夜、病院の事務長をしていた川崎聡が海に転落し溺死体となって発見される。

ツアー3日目
3人目の犠牲者が出た旅号ツアーだったが、主任添乗員・赤森陽子の判断でツアーは続行。 その頃、次期総理といわれている国土交通大臣・三田良介のもとに「現金3億円を持って日本一周旅号ツアーに合流して下さい。要求を拒否した場合は、次の犠牲者はあなたの息子です。」という脅迫メールが届く。

ツアー4日目
和田由紀が鳥取砂丘を散歩中、何者かに襲われた。

ツアー5日目
京都に着いた一行は、京都の観光を楽しんでいた。集合時間を過ぎてもバスに戻って来ない西岡を探しに行った亀井刑事らは、木にぶら下がっている西岡の首吊り死体を発見。捜査の結果、西岡は「トラベロン」を製造していた白山製薬の工場長だったことが判明する。

ツアー6日目
列車は京都から新潟へと向かう。新潟港から小樽行きのフェリーに乗り込んだ一行は、約8時間の船旅を楽しんだ。一方、捜査は急展開。村木が3年前まで救急隊員を務めていたことが判明。3年前に発売された「トランベロン」の臨床試験を行っていた浜野教授。3年前まで病院の事務長をしていた川崎。 「トランベロン」を生産していた会社の工場長をしていた西岡。3年前に厚生大臣を辞めていた三田良介。 3年前に事件を解くカギがあると睨んだ捜査本部は、白山製薬の柳沼功一という役員が、使途不明金の発覚で、3年前に解雇されている事実を掴む。柳沼功一は、三田良介国土交通大臣が愛人に産ませた子供で、偽名を使ってツアーに参加していることが判明。そんな中、フェリーの上で日下刑事が何者かに襲われる。

ツアー7日目
一行は小樽港に到着、列車で網走に向かう。 ところが、藤井が一人でフェリーを降りたまま姿を消した。招待状でツアーに参加した5人のうち、姿を消した藤井を除いて生き残ったのは、鉄鋼会社に勤めていた井上だけとなった。そしてついに三田が動き出した。羽田空港から女満別行きの飛行機に乗ったのだ。

ツアー8日目
捜査本部に激震が走った。藤井も、村木と同じ消防署で救急隊員をしていたという事実を掴んだのだ。 そして雑誌記者の矢沢も、3年前にスクープをものにすると言って、「トラベロン」の取材を続けていたものの、ある時期を境に取材をやめていたことが判明。その矢沢も忽然と姿を消した。矢沢は絞殺されていた。一方、網走のサロマ湖畔に現れた三田らしき男は、何物かに刺され現金の入った鞄を奪われた。刺されたのは、三田の秘書である古賀であった。

ツアー9日目
釧路から札幌へと北海道の広大な大地を駆け抜ける列車は、まさに最終章へと突き進んでいた。 ついに亀井刑事らは、乗客全員に対し本人確認を実施。 そんな中、井上が車内のトイレで首吊り自殺を図る。犯人は、一体何を目的として人殺しを続けているのか? トラベロンの臨床実験をしていた浜野教授。 救急隊員だった村木と藤井。病院の事務長だった川崎。トラベロンを生産する工場の責任者だった西岡。スクープを狙いトラベロンを追いかけていた矢沢。「トラベロン」を製造販売していた白山製薬の役員だった柳沼功一。その父親で犯人から脅迫されている三田国土交通大臣。網走で殺された三田大臣の秘書・古賀。陽子は今も昔のように過激派とつるんでいるのか? ひた走る殺人列車の謎に亀井刑事と十津川警部が挑む!

 亡くなった人のことを悪く言いたくはないのですが、この萩原健一演じる十津川警部が、とってもひどかったんです。プロの俳優とはおよそ思えない。セリフは棒読みだわ、演技もぎこちない。仲間とのコミュニケーションも浮いている。こんなひどいレベルの十津川警部は見たことがありませんでした。体調でも悪かったんでしょうか?声のメリハリや強弱もなく、一緒に出ていた小学生の子役と大差なかったですね〔笑〕。後年、俳優としても名優と言われていただけに、残念なドラマ(汚点)でした。一作だけで降板となったのも当然と言えば当然でしょう。😢😢😢

[追記] 原作者の西村京太郎先生も、もう90歳。目標の635冊へ向けて(「東京スカイツリーの634mを1つだけ上回りたい!」)、ひた走っておられます。あともうチョットで目標達成です。最近の雑誌『一個人』3月号(KKベストセラーズ)で、特別寄稿「百歳までにしたいこと」を寄せておられ、そこでは、頭の方は30歳で止まっており、進歩も退歩もしていないが、体の方はガタが来ており、昔のようには早く書けなくなったことをこぼしておられます。「頭の中では、とうにストーリーは出来ているんだが、どうしても、遅くなって申し訳ない」と、編集担当者に頭を下げる日々だとか。西村先生、目標までもうちょっとですね(熱狂的な西村ファンとしては635冊と言わず書き続けていただきたいです)!頑張ってください!!!♦♦♦

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