世界一長い英単語

 私が高校生の頃の想い出です。英語の先生が「世界で一番長い英単語を知っているか?」と聞かれました。誰も答えるものがいないと、先生はおもむろにチョークを持って、「smiles」と大きく書かれたんです???あっけにとられる私たちに、「だって、最初のsから最後のsまでに1マイル(=1.6キロ)もあるだろう」と。きたない!!なぞなぞじゃないか!実は、私は高校2年生の時に、本当に下の世界一長い単語を覚えていました。病気か何かで寝ていてすることがないときに、当時、学研から出ていた受験雑誌に、この単語のことが紹介されていて、面白いと思った私は布団の中で一生懸命暗記したのでした。以来、忘れずに、今まで頭の中に残っています。時々教室でこれを黒板に書くと、生徒たちはビックリ仰天します。なかなかこの単語を暗記している先生は少ないでしょ?

 『オックスフォード英語辞典』によれば、世界一長い英単語は「医学用語」で、文字数は45字もあります。
pneumonoultramicroscopicsilicovolcanoconiosis
(ニューマノウアルトラマイクロスコピックシリコーボルケノコロニオシス)

意味は「塵肺症、超微視的珪質火山塵肺疾患」というもので、珪素を肺に吸い込んでしまい溜まることで起きる肺の疾患のことです。こんな長い単語どうやって覚えるのか、と不思議に思われるかもしれませんが、私がいつも指導している単語の要素に着目するだけで、小さく分解できるんです。英単語はこうやって覚えるんです。

①pneumono(肺)

②ultra(超)

③microscopic(微視的な)

④silico(ケイ素の)

⑤volcano(火山の)

⑥coni(塵)

⑦osis(病気)

となります。意味はそれらが一緒に合わさったもので、一目瞭然ですね。世界最長の英単語として、難しい専門用語であるのに広く世に知られている名前です。豆知識として持っておくと会話の糸口になりそうですね。

 受験に必要な英単語を、何とか効率的に覚えてもらうための工夫をしようと、毎日昼休みに「語源プリント」(1日1項目)を限定100枚配布したところ、なんと松江北高の職員室前には行列ができました(写真右)。これらを1冊にまとめて、『英単語はアタマ・オナカ・シッポで攻略だ!』(自費出版、2011年)として配布したところ、全国の先生方から「欲しい!」と注文が殺到しました。すでに在庫は全部なくなっているんですが、今でも希望される先生方がおられるので、「センター教材データCD」(写真下)を製作する際に、オマケとして1冊まるごとPDFファイルで収録しました。今では、生徒たちはこれをプリントアウトして使ってくれています。♥♥♥

▲語根から攻める!

▲接頭辞から攻める!

 新しく始まる「共通テスト」では、ますます「語彙力」の重要性が高まると考えます。私は大学に入れることを目標に英語を指導しているのではありません。大学に行ってからも、社会人になってからも、英語を使う機会に少しでも役に立ってくれるように道筋をつけておいてあげたいと思って、毎日汗を流しています。そのためには、丸暗記ではなく、単語の成り立ちにちょっとでも目を向けるように指導しているんです。このことを私に教えてくださったのは、松江北高で教鞭をとられ、島根大学島根県立短期大学で教えられた故・山本和夫先生でした。まだ若くしてお亡くなりになったんですが、お亡くなりになるちょっと前に、玉造温泉のお風呂の中で偶然お会いしてお話ししたことが今でも頭に焼きついています。単語のみならず、熟語もそういった観点から捉えようという新刊が、清水建二先生の手によりまもなく出版されます。⭐⭐⭐

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