4 Flush

 ちょっと異色のワイルドカード現象をご紹介しましょう。「4 Flush」という Nick Trost(ニック・トロスト)さんの旧作品です。 L&Lという会社から出ていました。私は昔からニックさんの大ファンで、過去の作品から一つずつ収集を続けているんです。かなりのものが集まりました。6枚のカードのうち1枚(スペードの4)をテーブルの脇に置いておきます。残り5枚は、全て白いカードですが、1枚のスペードの4に擦り付ける度に、次々とスペードの4に鮮やかに変化していきます!まさにニック・トロストワールドです。技法やテクニックを排除して、ギミックや基本原理のみで勝負しているところが、ニックさんの魅力なんです。残念ながら2008年に脳腫瘍でお亡くなりになったので、新作は望めませんが、死後も旧作がいろいろな形で復活しています。私の目標は彼の全作品を集めることです。

 ニック・トロストバージョンのワイルドカードのルーティーンです。このワイルドカードの特徴は、ズバリ、ダブルフェイスカード(DF)を使わないところでしょう。そして、なんとノー・エキストラなんです。通常のDFを使用するワイルドカードと比べ、カジュアルに演じることが可能なのが売りです。また、構造が良い意味でシンプルなだけに、1枚1枚の変化は演じ方、見せ方次第でより美しく表現できることでしょう。真白なカードを見せたこの時点で、マジシャンの主な仕事はすでに終わっているので、好きな方法で変化させることが可能です。観客自身に手伝ってもらったり、観客の手の中で変化したように見せる演出も楽しめます。テクニックを要する箇所は比較的に少なく、難易度もそれほど高くありません。一度覚えたら末永くレパートリーとなることでしょう。付属のギミックカード(ギャフ)は、よくできた特別印刷の貴重な類となります(最大の秘密がここにあります)。演技をご覧ください。♠♣♥♦

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