Do you mind my V-ing = Do you mind if I V?

◎今週は英語特集!!

 現場で使われている受験参考書・問題集には、次のような書き換えが載っているものが多く見られます。アヤシい記述です。

 (a) Do you mind my smoking? タバコを吸ってもかまいませんか?

=(b) Do you mind me smoking?

=(c) Do you mind if I smoke?

 しかし、Do you mind my[me] smoking?Do you mind if I smoke?は、イコールではありません。(a)と(b)は「このままタバコを吸っていてもいいですか?」の意味であり、すでにタバコを吸っていたり、いつもタバコを吸っている事実があることを含意しています(=I am already smoking. Does it bother you ?)。なお、Do you mind my[me] smoking?において,現代英語では厳格な文法教師を除いて、所有格より目的格の方がよく使われるという実態もあります。

 これに対して(c)は、「私はタバコを吸ったら、あなたは嫌がりますか?」と言う意味で、タバコを吸おうと思っていますが、私がタバコを吸ったらそれがご迷惑かどうかを知りたいと言っているのです(=I’m about to smoke. I want to know “Will it bother you if I smoke?”)。タバコを吸うという行為はまだなされていないのです。

 意味が違うのですから、書き換え可能としている参考書類は全て誤りです。キャサリン・クラフト(Kathryn Craft)先生によれば、Do you mind my[me] smoking?は「このままタバコを吸っていてもいいですか?」であり、Do you mind if I smoke?「(今から)タバコを吸ってもいいですか?」の意味です。動名詞は「既になされていること」を意味するのですね。

    高校現場で使われている単語集で、participateを引くと「参加する(in)」と出ているだけです。どの単語集も似たり寄ったりです。中には= take part in~と注記しているものも見られます。実はparticipate in~=「参加する」という図式は、注意が必要なんです。生徒たちは何でもかんでも、「参加する」participateを使おうとしますが、ネイティブ・スピーカーたちの使い方・語感を観察していると、チョットとらえ方が違っていることに気がつきます。ただ「参加する」のとは訳が違い、みんなの前に立って何かをするというニュアンスでとらえているようです。participated in a seminar on financial planning. と言ったら、みんなの前で何かお話しをした、という感じですね。同様に、We participated in the Christmas chorus.と言えば、コーラスに参加して歌っているということです。聞きに行っただけなら、went to a seminar/ attended a seminarと言えばいいでしょう。attendは「出席する」ということで、その場にいるぐらいの意味しかありません。日本語で言えば、「参加する(participate)」「出席する(attend)」の違いと言ってもよいかもしれませんね。take part (in~)participateと同じで、当事者として参加していることを意味します。ここら辺の事情を、私たちの『ライトハウス英和辞典』『コンパスローズ英和辞典』では、「attendと違い積極的に参加することを意味する」と正しく注記しています。最も優れた単語集と私が評価する竹岡広信先生の『LEAP』には、「participate : (何かの役割を果たすために、積極的に)参加する」とあります。さすがですね。

 as good as~という成句に関して、まずは高校現場で広く使われている参考書類の記述をご覧ください。

as good as「…も同然だ」(= almost)  ―『英文法・語法 ヴィンテージ』(いいづな書店)

as good as~ ’~’の部分に形容詞や副詞などがきて、「~同然(=almost)」という意味を表す。 ―『ゼスター総合英語』(Z会)

as good as…「…も同然」=almost… ―『ブライトステージ英文法・語法問題』(桐原書店)

as good as でalmost(ほとんど)の意味を表すことができる。 ―『総合英語be』(いいづな書店)

as good as~が「~と同じくらいよい」ではなく、「(ほとんど)~も同然で」(= almost)の意味を表す慣用表現として使われる場合がある。―『ジーニアス総合英語』(大修館)

as good as~(=almost, nearly~)「ほとんど~も同然で、実質上~と同じで」 ―『チャート式基礎からの新々総合英語』(数研出版)

 最後の記述の、almostnearlyが同じだなどという暴論は論外としても、はたして、as good asalmostとイコールでつなぐことができるんでしょうか?まずalmostは、「センター試験」、「試行テスト」、「共通テスト」本番で繰り返し出題されたように、「ある動作をもう少しの所でやりそうになるが、結局はやらない」「ある状態にもう少しの所で達しそうになるが結局は達しない」という基本的なイメージを持った単語です。⇒私の詳しい解説はコチラコチラをご覧ください  高校生が「ほとんど」と日本語の訳語だけで覚えてしまうと、この意味を正確に捉えることができないのです。注意が必要なポイントですね。つまりalmost Xと言えば、Xの状態には至っていないことを表します。それに対して、as good as Xに関しては、実質上・事実上Xの状態に至っていることを表します。元々は「~と同等に良い」の意味ですから、何ら優劣を含意する表現ではありません。したがって、次のような意味の違いが認められます。

He is as good as dead.「彼は死んだも同然だった」

He is almost dead.「彼はほとんど死にかけている」

She as good as promised it.「彼女はそれを約束したも同然だった」

She almost promised it.「彼女はもう少しのところでそれを約束するところだった」

受験英語ではこのような安易な書き換え公式が横行しています。例えば、次の書き換えのどこがまずいか考えてみてください。♥♥♥

         He is afraid of death.  =  He is afraid he will die.

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